台湾で初の海外単独公演を行った西野カナ。キュートな衣装で熱唱した=台湾・台北【拡大】
まばゆい光とレーザー光線が交錯する中、西野が登場すると一気に大歓声。昨年の紅白歌合戦の歌唱曲「GO FOR IT!!」で、自身初のアジアツアーの一環だった台湾単独公演は始まった。
「台北!! 大家好?(ダジャアハオ=元気ですか)」
中国語であいさつすると、3000人の若者が「西野加奈(シーイェ チャーナイ)」と連呼。カタカナ読みがなく、当地では「加奈」と書いているという。西野は、その後も「太棒了!(タイバンレ=最高です)」などと笑顔を見せながら、「たとえ どんなに…」や「Always」などヒット曲を次々と熱唱。発売日未定の新曲「believe」も披露。7パターンのキュートな衣装で喜ばせた。
日本で人気が出始めた09年、西野の写真が掲載された、台湾でも流通する日本のファッション誌から人気に火がつき、曲もヒット。西野のシングル、アルバム、DVDは全作、台湾でも発売されているが、海外アーティストとしては異例という。
西野の訪台を望む声が高まり、11年から熱烈なオファーが届くようになり、昨年の旧正月の1月7日、日本の紅白歌合戦に相当する「超級巨星紅白芸能大賞」でゲスト出演。そして、この日のライブへ。チケットは即完売だった。
途中、18日に誕生日を迎えた西野に、ファンがバースデーソングのプレゼント。「すごーい! メチャクチャうれしい。謝謝(シェシェ)」と感激し、お返しにファンへサプライズ。アンコール最後の18曲目「Best Friend」を1カ月間勉強した中国語でアカペラ歌唱。従来の歌詞にはない「みんなにまた会いたいよ」「台湾のBest Friend」などのフレーズを歌詞に折り込み、精いっぱいの感謝の気持ちを伝えた。
「知らないと思っていた歌も、みんな口ずさんでいてくれた。本当に聞いてくれていると思った。また来たいです」。感動のエンディングを終え、西野は充実の笑顔をみせていた。
(紙面から)