元横綱曙（４３）が、ゼロワン外国人留学生の教育係に就任。曙部屋を始める。

　曙は３１日の靖国神社大会で弱冠２１歳のジェームス・ライディーン、ゼウスと組み、長州力、大谷晋二郎、田中将斗組と激突。１９６センチ、１１５キロの巨体を誇るライディーンを高評価する曙は２７日、合同特訓を行い、ぶちかましやラリアートなどの基本技を確認した。

「ルーツも持っている魂も同じ（ライディーンはニュージーランド出身）。覚えてほしいものがあったから今日来たんですが、外国から来た若い選手はいいね。飢えた目をしている」と曙は満足そうに汗をぬぐった。曙自身、ハワイ・オアフ島から来日してちょうど２５年。くしくも２５年前の春場所に初土俵を踏んだ。当時の東関親方（元関脇・高見山）に日本人として生きる心掛けを学び、苦労を重ねて今に至っている。

　現在、ゼロワンではライディーンを含む８人の外国人が道場で練習。「一生懸命、プロレスも日本という国も勉強すれば間違いなく成功する。その力になれれば」と、さっそく２８日から合同練習に参加する。

　最高の指導役登場にライディーンも感無量。「ミスター・アケボノと組めて光栄。絶対に何かを学んでミーも成功をつかみたい」と若者らしく目を輝かせた。

「団体生活っていいなあ。こんなに若くてピチピチしたのがいるし。じゃあ、また明日」と練習後には、ちゃんこを囲み、機嫌よく引き揚げた曙。ゼロワン外国勢のレベルが一気に上がりそうだ。