2011年6月

「WWDC2011」レポート【後編】


編集部TKです。ちょっと遅くなりましたが、帰国したYYさんに後編を書いてもらいました。

☆☆☆

NHK国際放送のYYです。
前回に続き、サンフランシスコで開催されたWWDCのリポート後編をお伝えします。

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2日目以降は、開発者向けセッションが朝9時から夕方5時まで、1コマ1時間のセッションが同時間帯に6つ組まれており、参加したいセッションを選んでカンファレンスルームからカンファレンスルームへと行き来します。
基調講演で発表された新機能のセッションなど、人気セッションには長蛇の列ができ、見やすい席を確保するのに一苦労。

そんな参加者達に、とにかく必要なのは電気と電波!
セッションがあるカンファレンスルームのほとんどには、前の椅子の背に電源タップが用意されています。丸一日会場内にいてセッションのノートをMacBookで取っているので、これはとても助かります。
もちろんWWDC用のWi-Fiも完備されています。参加者は、MacBookProかMacBookAir、それにiPadとiPhoneの一人平均3台のApple製品を装備して会場に来ているため、恐らく同時接続可能数はすごい数を設定しているのではないでしょうか。

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午前中のセッションが終わると、ランチライムとなり、ランチボックスが配られます。
たいていはサンドウィッチやトルティーヤラップなのですが、世界中の国や地域から参加者が来ているため、必ず牛・豚・鳥・野菜の各種が取り揃えられており、好きなものを選べるようになっています。

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ランチボックスの中身はこんな感じ(写真はパストラミサンド)。

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そして3時には、おやつBar!
デニッシュやクッキー、チップスやグミ、コーヒー、紅茶、スムージー、ソーダなど好きなものを好きなだけ。

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WWDC冷蔵庫!

 

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休憩時間やセッションの合間は、皆、MacBookやiPadで作業をしたり、おやつを食べたり、情報交換をしながら過ごします。

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世界中から来ている参加者は、国籍・人種は本当に様々。少し休もうとソファに座ると、右隣はスペイン語でSkype、左隣はフランス語でViper、というような感じで、英語の中に各国語が飛び交います。

会場には小さなカンパニーストアが出張してきており、サンノゼのアップル本社のカンパニーストアに比べれば商品のバラエティは少ないものの、お土産を買おうと訪れる人が絶えません。

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こんなちっちゃいりんごマークのTシャツ!かわいい!

 

4日目のセッション終了後には、Bashといわれる野外パーティが開かれました。ビールやワイン片手に軽食をつまみ、ライブも開催されます。

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昨年のBashで知り合ったアメリカ人の参加者と今年も会えました・・・と思ったら、なんと、昨年は参加者として出席していたのが、つい最近アップル本社へ転職し、今年はアップルのiOSエンジニアとして来ているとのこと!びっくりするとともにとても嬉しい知らせで、同時にアップル本社にエンジニアの知り合いがいる、ということに誇らしい気持ちになりました。
また、たまたま隣にいた人と雑談していたところ、共通の知り合いがいることがわかって盛り上がったり、セッション漬けの毎日ではなかなか会話をする機会がなかった他の参加者と、ビールを飲みながらざっくばらんな話をして知り合える絶好のチャンスです。

写真が暗くてちょっと見難いですが、このBashでもたくさんの参加者が着ている、背中に「11」の黒いジャージ。
これはモスコーンウエストでWWDCの参加受付をすると全員がもらえます。

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サンフランシスコは意外に寒いので、ちょっと羽織れるこのジャージがとても重宝します。
昨年2010年のものは「WWDC」の部分がもっと大きく胸元全体にあり、背中は「10」でした。
参加者の多くはこのジャージをカンファレンスの期間中愛用し、サンフランシスコの街中でも平気で着て歩きます。
ただ、「Apple」の文字やAppleマークはどこにもプリントされていないし、WWDCとは一体何であるか、街の人はほとんど知りません。そのため、街のレストランで「そのユニフォームを着ている人をたくさん見かけるけど何かのチームなのか?なぜみんな同じ背番号なんだ?背番号が同じじゃ試合で困るだろう」と話しかけられ、その場にいた知り合いの参加者と顔を見合わせ大爆笑することも。

初参加となった昨年、出発の前に「WWDCに行くことになったんだ」と過去に参加したことがある友達に言ったところ「セッションよりも何よりも、たくさんの人と知り合いになって、たくさんの人脈を作ってきなさい」と言われました。そして今年は昨年に増して、たくさんの名刺を交換し、たくさんのFacebookの友達登録をし、たくさんの人とのつながりを得ることができました。
この人とのつながり、世界中から参加しているアプリ開発者達から受けた刺激、生で見たジョブズ氏の基調講演、セッションで得た知識、何物にも替え難いものだと思います。
WWDCでの経験は、NHKのアプリ開発や今後の新しい試みに役立てていくつもりです。最先端のテクノロジーを使ってNHKだからこそできることを、皆さんにかっこいい!と言われるものを提供していきたいと思っています。

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投稿者:編集部TK | 投稿時間:19:45 | カテゴリ:お知らせ | 固定リンク
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「WWDC2011」レポート【前編】


ご無沙汰しています、編集部TKです。

アップルは今週、iCloudなど先進的なサービスを発表しましたが、その発表の場となったWWDCに、国際放送でアプリ開発を担当をしているYYさんが参加しており、現地からレポートを送ってもらいました。YYさん、お願いします!

☆☆☆

ラボブログ読者の皆さん、はじめまして!

NHKの国際放送で、iPhoneアプリ「NHK WORLD TV Live」iPadアプリ「NHK WORLD TV for iPad」の制作を担当していますYYです。

私は今、WWDC2011、アップル社が主催するWorldwide Developer Conference(世界開発者会議)に参加するためサンフランシスコに来ています。
昨年に続き、2回目の参加となりました。
今回は編集部のTK先輩からの命を受け、ラボブログに飛び入り初参加!
現地から前後編にわたってリポートします。

6/6月曜日、時刻は午前3時・・・一週間のスタートとなる月曜の夜明けまでにはまだだいぶ時間がある、真っ暗闇のサンフランシスコの街角に謎の人の列が。

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ここが会場のモスコーンウエスト、そしてこの行列こそ、カンファレンス第一日目、一番最初のイベントである「アップル社CEOスティーブ・ジョブズ氏の基調講演」を聞くための行列なのです。
気温は約10℃。暖かく過ごしやすいイメージのサンフランシスコですが、夜や明け方はとても冷え込みます。私もしっかり着込んで列に並びましたが、それでも足下から冷えてきてじっとしていられません。

テレビ局の中継車もたくさん詰め掛けていて、こちらも場所取りを始めています。

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基調講演が始まるまでにはまだ7時間・・・。
先頭はこの状態。一番目の方は、なんと土曜日の22時に並び始めたとのこと。

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この列に並んでいる方々は、開場までの時間を利用してアプリを1本と言わず、2,3本作ってしまおうという猛者ばかり。

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そう、このカンファレンスは、Appleの、Appleによる、Apple Geekのための年に一度の祭典なのです!

WWDCといえば、毎年話題になるのが同社CEOスティーブ・ジョブズ氏の基調講演とそこで発表されるiPhoneやiPadなどの新しいハードウェアやサービスですが、近年、ジョブズ氏の体調不良によりこの基調講演への登壇があるかどうかが、WWDC参加者に限らず世界中の関心を集めています。
今年は事前の予想通り、ジョブズ氏が基調講演をするとのことで期待も高まります。

モスコーンウエストの一番大きいカンファレンスルームは、WWDCでは通称Keynote Roomと呼ばれ、このカンファレンスルームに入れなかった人はOverflow Roomと呼ばれるモニタリングルームに案内されてしまいます。私は昨年、わずかな差で、このOverflow Roomで同時中継を見ることになってしまいました。昨年の教訓を生かし、今年こそは生でジョブズ氏を!と意気込んでこの時間にやってきた訳です。

会場のモスコーンウエストに沿って、時間とともに長くなっていく人の列・・・。

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午前7時半、会場のドアが開きました。

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中に入ってからも2階の廊下で2時間ほど待ち、午前9時半、やっとKeynote Roomへの案内が始まりました。

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この人・人・人!3階のKeynote Roomを目指して、皆一斉にエスカレーターに殺到します。

いよいよKeynote Roomへ!

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なんと、前から20列目くらい(前方はプレス席とアップル社員席のため、一般参加者としては5列目!)ほぼセンターに陣取ることができました。

いよいよジョブズ氏が登場、会場全員が立ち上がり大歓声と拍手で迎えます。

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(Maxまでズームしたところ、ピントのあまい写真になってしまいました・・・
私のデジカメの力不足ですみません)

 

いつも通りの黒いセーターにジーンズ、スニーカー姿で、お元気そう。
参加者から「We love you!」の声がかかります。

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まるでそこにいる友達に「ほら見て、これってすごいでしょ?」と自慢するかのように、本当に無邪気にフレンドリーな雰囲気で講演を行うジョブズ氏。彼の魅力の一つだと思います。

Mac OS X LionとiOS5は担当する上級副社長によるデモがあり、何か一つを発表するたびに口笛と歓声、拍手の嵐が沸き起こります。

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次々とクールでスマートな新機能やサービスが紹介され、本当にあっという間の基調講演でした。
今年はハードウェアの発表はありませんでしたが、その分、ソフト面での発表がとても多かったように思います。
時計を見たら昼12時、とても2時間も経過していたなんて信じられず、受けた刺激で放心状態になりながらKeynote Roomを後にしたのでした。

世界中から5,200人以上が参加し、120以上の開発者向けセッションと100以上の専門ラボがあり、1,000人のアップル社のエンジニアが集まるWWDC2011、この基調講演以外はすべて、公人としての私とアップル社との間のNDA(秘密保持契約)の対象になるため、お伝えできる情報はそう多くありませんが、次回後編、会場の雰囲気など【写真多め】でお届けします!

投稿者:編集部TK | 投稿時間:14:43 | カテゴリ:お知らせ | 固定リンク
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NHK PR動画アプリ 公開!


おひさしぶりです。編集部DSです。
今日は、本日公開された、NHKの新しいiPhone、iPadアプリのご紹介です。
今回、公開されたアプリは「NHK PR動画」アプリ!

 

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(NHK PR動画アプリ)

 

このアプリを利用することで、NHKの番組予告動画をiPhone/iPod touch、iPadでご覧いただくことができます。
また、予告動画を見た際に、気になる番組があったら、"チェック"機能を利用してください。
チェックした番組には、放送開始前にアラート通知を設定することができるので、見たい番組をついつい見逃してしまった。という機会を減らすことができるかもしれません。

"チェック"機能のほかにも、おすすめの予告動画のURLをメールで友達に送る機能など、便利な機能が搭載されていますので、ぜひ活用してみてください!

ダウンロードはこちら
・NHK PR動画(iPhone/iPod touch 用)
・NHK PR動画 HD(iPad 用)

【NHK PR動画アプリの主な機能】

  • ●NHKの番組のPR動画や、記者会見動画など、常時50本以上の動画を見ることができます。
  • ●「放送日」、「ジャンル」、「チャンネル」で番組を検索することができます。
  • ●放送開始前にアプリ内でアラートを設定し、番組の"見逃し"を防ぐことができます。
  • ●アプリ内からメールを起動し、動画のURLを簡単に友人に知らせることができます。

 

投稿者:編集部DS | 投稿時間:15:36 | カテゴリ:お知らせ | 固定リンク
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