驚いたときに出る岩手の方言「じぇじぇ(げげ)!」が私生活でも飛び出すほど役に入りきっている能年玲奈。極めた白目も、こっそり披露してくれました=東京・渋谷【拡大】
「白目ができるようになったんですけど、私の顔が黒目で成り立っているので、黒目がなくなると『誰だろう』みたいな」
質問を受けると「はっ!」と息を吐き、礼儀正しく背筋をピンと伸ばす。そして、宙に適切な言葉を探すかのように大きな瞳をキョロキョロ…。数秒後に返ってくる答えは、どれもユニークなものばかり。記者も経験したことのない不思議なオーラを放つのが、1953人のオーディションから選ばれた能年だ。
同作は岩手県を舞台に、内気な東京の女子高生・天野アキが祖母(宮本信子=68)の後を継いで海女を目指し、やがて地元のアイドルへと成長していく物語。
彼女にはゆったりとした空気が流れるが、行動力はある。もともと25メートルを泳ぐのがやっとだったが、昨年7月のヒロイン決定発表後、潜水を猛特訓。岩手・久慈市で9月にクランクインした後は10日間潜りっぱなしで、「だんだん水中が気持ちよくなった」と笑顔が弾けた。
船上から宮本に落とされるシーンでは「11月の極寒の海に4回突き落とされてガクガクでしたが、入ってみるときれいで、ウニもトゲトゲがかわいかった」と振り返った。
撮影を心から楽しんでいる姿は無邪気な子供のよう。自身も起用理由には「19歳にもなって小学生みたいなところ?」と分析している。
脚本は朝ドラ初となる宮藤官九郎(42)が担当しており、ユーモアも満載。アキは歌っているとき白目になるという設定のため、「年越しからずっと白目の練習をして極めましたが、友だちに白目でずっと話していると、『まるで9歳児だね』っていわれます」とハニかんだ。
役柄との共通点については「一つのことに集中すると周りが見えなくなっちゃうところ」と即答したが、「私は引きずるタイプ。新人のペーペーなんで、『こうすればよかった』とか、ズルズルと…」と意外な一面も告白した。