＜第85回センバツ高校野球（第8日・29日）＞浦和学院（埼玉）11−1山形中央（山形）

　関東王者の浦和学院が東北絆枠の山形中央を圧倒し、２年連続の８強進出を決めた。

　打ちも打ったり１４安打１１得点と打線が大爆発した。初回に先頭の竹村が右前打で出塁すると、続く贄が左中間を破る三塁打を放ち、あっさり先制。さらに主将・山根がバスターエンドランで揺さぶりながら適時内野安打で２点目を奪った。

　２回から５回まで無安打に抑えられると、５回には１点差に迫られて嫌なムードが漂い始めたものの、６回に再びエンジン点火。先頭の４番・高田が「俺が取り返してやる！」とベンチで宣言して打席に向かい、有言実行のソロ本塁打を左翼席にズドン。さらに服部の２点適時打でこの回に計３点を加えた。勢いのついた打線はもう止まらず、８回には打者９人の猛攻で５点を加えて１０点のリードを奪い突き放した。３安打２打点と見事に４番の働きをした高田は「４番だけど、２番バッターのような、つなぐ打撃を意識している」と胸を張った。

　投げては先発の２年生左腕・小島が、走者を背負いながらも要所を締めて８回４安打１失点。内角を突く強気な投球について「ゆったりとしたフォームから真っすぐに切れのある球を投げる巨人の杉内さんを参考にしています」と笑顔を見せた。

　森監督は「中盤は苦しい展開だったが、高田がよく打ってくれてあれで勢いがついた。小島は一戦一戦よく頑張っている」と投打でチームの勝利に貢献した２選手をねぎらったが、今後もこのエース左腕と４番がキーマンになりそうだ。