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【プロ野球】

大谷 2安打1打点 53年ぶり高卒ルーキー2人目快挙

2013年3月30日 紙面から

◇日本ハム5−3西武

西武−日本ハム 5回表無死、大谷がプロ初安打となる二塁打を放つ(斉藤直己撮影)=西武ドームで

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 日本ハムが競り勝った。2−2の6回2死二塁から大引の右前打で勝ち越し、続く大谷の適時打で加点した。大谷は2安打1打点。武田勝は4回途中に負傷降板したが、矢貫ら救援陣が踏ん張った。西武は拙守もあり、岸を援護できなかった。

 大谷劇場が、球春到来と同時に幕を開けた。「8番・右翼」で先発出場すると、マルチ安打に初打点という役者ぶり。高卒新人では球団史上初となるスタメン安打に打点。歴史の中に「大谷翔平」の名を刻み込んだ。

 2−2の同点で迎えた5回の第2打席だ。先頭で左打席に立つと、「見逃せばボールだったかもしれないが、しっかり振り抜けた」と、岸の内角高めに浮いた137キロ直球を強打。打球が一塁線を抜けると、長い足を生かして二塁へ。オーバーランしたところに返球され、危うくタッチアウトという場面はご愛嬌(あいきょう)だった。

 打者としてオープン戦10試合は、22打数4安打1打点でも開幕戦に起用された。「オープン戦で打てず、そして先輩がいる中でも、使ってもらったので、何とかチームに貢献したかった」と、意地を胸に打席へと向かっていた。

 1点を勝ち越した6回の第3打席では、2死二塁で岸の127キロチェンジアップを右前へと運び、初打点も記録した。「直球を狙っていたが、高めに来た分、対応できた」と、マルチ安打で昨年に続くチームの開幕戦勝利に貢献した。

 投打二刀流として、イースタン・リーグの西武戦(鎌ケ谷)で中継ぎ登板し、2イニングで33球を投げ、一夜明けての開幕戦。栗山監督からはウオーミングアップの段階で先発を伝えられ、「可能性を信じている。いつものように天真らんまんにやってくれれば、野球の神さまはほほ笑んでくれる」とグラウンドへと送り出された。

 野球の神さまも味方につけた大谷は、初のお立ち台で「声援があって打てました」と歴史の証人ともなった2万6750人の観客に頭を下げた。プロの第一歩をこれ以上ない形で踏み出した規格外ルーキー。初安打のボールは「両親に送る」とポケットにしまい込んだ。 (中村博格)

 

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