坂口良子さん急死　尾崎健夫との結婚からわずか７カ月半

　テレビドラマや映画などで幅広く活躍した女優の坂口良子（さかぐち・りょうこ）さんが２７日午前３時４０分、横行結腸がんなどのため東京都内の病院で死去した。夫のプロゴルファー尾崎健夫さん（５９）と長女でタレントの坂口杏里（２２）が２９日、連名のファクスで発表した。５７歳だった。北海道出身。通夜や告別式は故人の遺志により、近親者のみですでにとり行われた。健夫さんとは昨年８月に結婚したばかりで、わずか７カ月半の新婚生活だった。

　ファクスでは「かねて病気療養中（横行結腸がん、ならびに肺炎）でした」と説明している。

　坂口さんは１９７１年、「ミス・セブンティーンコンテスト」で優勝。７２年、フジテレビのドラマ「アイちゃんが行く！」で主演デビューを飾った。キュートな明るい笑顔と親しみやすいキャラクターで人気を集めた。

　７３年からは「たんぽぽ」、７５年「前略おふくろ様」など、多くのテレビドラマで活躍し、７６年には映画「犬神家の一族」にも出演。８０年代に入ると、名作ドラマ「池中玄太８０キロ」に出演し、人気女優の地位を確固たるものにした。

　一方、私生活では１９８６年に不動産会社社長と結婚し１男１女をもうけたが、９４年に離婚。夫の会社の負債約４０億円を抱えたとされ、借金生活を経験する。

　２０１２年８月、１０年以上事実婚だった健夫さんと結婚。健夫さんの実家のある徳島県内の役場に婚姻届を提出した後、挙式・披露宴を行い、オープンカーに乗ってパレードした。披露宴には健夫さんの兄で、プロゴルファーの尾崎将司さんや弟の直道さんらが出席している。

　坂口さんは、最後の更新となった今年３月１２日の自身のブログで、「昨年、腸閉塞（ちょうへいそく）を患い、それとほぼ同時期にインフルエンザから肺炎になってしまったりと、体調を少し崩しておりました。現在は栄養を補給する為、点滴等の治療をしながら、ゆっくりと静養しております」と書き込み、病気療養中であることを明かしていた。

　ブログの最後には「今後とも皆さまに喜んでいただけるようなお仕事をしてまいる所存でございますので、応援よろしくお願いいたします」と再起を期していたが、願いはかなわなかった。