最近スッキリした味の缶チューハイも多くて、これからの時期、グビグビ飲むのにちょうどいい。で、ふと缶の原材料名のところを見ると、「スピリッツ」だの「リキュール」だの、「ウォッカ」だの書いてある。あれ?
オレ認識が間違っていなければ、チューハイは、焼酎(ショーチュー)で作るから「チュー」。「ウォハイ」とかにならないのか、と思うが、どの缶にもちゃんとでっかい字で「チューハイ」って書いてある。なんだ、「チュー」って。
缶チューハイ界で現在一番人気なのが、キリンビールの「氷結果汁」。コレが、ウォッカベース。キリン広報部のひとに聞いてみた。すると、
「そもそも、酒税法上、『チューハイ』という分類はないんです」
酒税法上、「酒類」として分類されている酒は、「清酒、合成清酒、しょうちゅう、みりん、ビール、果実酒類、ウイスキー類、スピリッツ類、リキュール類及び雑酒の10種類」。確かに、チューハイというカテゴリーはない。ちなみに缶チューハイはこの中では「リキュール類」ということになるらしい。
オレは、ありもしない幻の酒のことを気にしていただけなのか?
チューハイのルーツは、焼酎を割った「焼酎ハイボール」からきているそうだが、「チューハイ」という厳密な定義はない。しいて言えば、焼酎やウォッカなどの蒸留酒を炭酸で割ったもの。あいまいというか、名乗ったもん勝ちみたいにも思えるが。太っ腹だ。
「そういったなかで、当社の場合は当社の洋酒部門の持つ、ウォッカの蒸留技術がいかせるのではないかと」(キリン広報)
じゃあ、20年以上前から缶チューハイを販売している宝酒造はどうなのか。同社の商品、「タカラcanチューハイ」にはちゃんと焼酎という表記があるが、「ダブルミックス」という商品には「スピリッツ」とある。「宝焼酎 純」など焼酎メーカーの宝も、「焼酎じゃないチュー」なのですか?
「商品によって焼酎にする前の高濃度アルコールを使う場合もあって、その場合表示が変わることはありますが、基本的には同じアルコールを使用していることになります」(宝酒造広報)
じゃあ、宝の「チュー」は、基本的に全部焼酎の「チュー」だと。…