周知不足、指摘の声も 円山公園で花見用ブルーシート禁止始まる
国の名勝・円山公園(京都市東山区)で25日、一部区域での花見客の場所取り用ブルーシート使用禁止とゴザの無償貸し出しが始まった。初日はトラブルはなかったものの、利用者から「聞いていない」と市側の周知不足を指摘する声や不満が聞かれた。
この日は午前9時半ごろから、市南部みどり管理事務所の職員約15人が「祇園の夜桜」として知られるシダレザクラ周辺のシート禁止エリアを巡回した。ブルーシートで場所取りをしていた学生の2グループを見つけ、シートを使用しないよう口頭で注意した。学生らは素直に応じ、貸し出し用のゴザを借り、敷いていたシートと順次交換していた。同事務所によると、同日夕方まで大きな混乱はなく、希望者にゴザを貸し出したという。
名古屋市から観光で訪れた会社員宮武也司弘さん(38)は「景観上、ゴザの方がいい。ほかの区域もそうするべきだ」と話した。一方、シートの撤去に応じた大阪府東大阪市の男子大学生(20)は「ルールができたことを知らなかった。事前のPRがない。前日からの場所取りが駄目なら、当日朝は何時から認めるのか場所取りの明確な基準が必要だし、きちんと伝えてほしい」と語った。
同事務所は景観保全や桜の生育環境向上のため同公園一部地域でシート使用を禁止した。来月15日まで職員を巡回させ、監視を続ける。
【 2013年03月26日 11時30分 】