北陸新幹線:並行在来線、運賃値上げ幅14% 赤字額、11億円に圧縮 /石川
毎日新聞 2013年03月29日 地方版
14年度末の北陸新幹線金沢開業に伴い、JRから経営分離される並行在来線の普通運賃について県は27日、開業から5年間は値上げ幅を約14%増に抑えることを決めた。6〜11年目からは19%増とする。
同日開かれた対策協議会で、経営計画の改訂案が了承された。県は当初、開業後10年間で約20億円の赤字が発生するため、運賃は27%の値上げが必要と試算していた。しかし、JR金沢駅の駅舎を県が先行取得することが決まり、JR西日本からの駅利用料収入が10年間で10億円見込めることなどから赤字額が11億円へと圧縮。運賃値上げ分も14〜19%増に収まった。
また、並行在来線からJR北陸線への乗り継ぎについては、割引制度を導入することでJR西日本と合意。利用者の負担は、現在に比べ最大で3割ほどに抑えられる見込み。
一方、県は公募により並行在来線の運営会社名を「IRいしかわ鉄道」に決めた。谷本正憲知事は「県民に愛される会社になってほしい」と話した。【丹下友紀子】