[大弦小弦]基地問題などで県民が政府の方針や…

2013年3月29日 09時56分
(4時間13分前に更新)

 基地問題などで県民が政府の方針や姿勢に抗議したり、異を唱えると東京の永田町、霞が関辺りで「沖縄を甘やかすな」という声が出てくる

▼表立って言う政治家や官僚は少なく、多くはオフレコの懇談で「本音」として語られる。共通するのは「政府は沖縄に多額の予算を投じ、優遇措置も講じた。沖縄が反対だけ言うのはおかしい」という考えだ

▼自民党の小池百合子元防衛相は、沖縄の議員らが米軍普天間飛行場の移設に対する思いを訴えたことを受け、こう発言したという。「沖縄の先生方が闘っているのは沖縄のメディア(だ)」

▼ざっくり解釈すると、こういうことだろうか。普天間の辺野古移設を決めた自民党の議員が、県内移設に反対するはずがない。むしろ、県内移設反対の論調をつくるメディアと闘っている

▼小池氏の認識不足にはあきれるばかりだが、気になるのは呼応するかのような自民党の国会議員や県議の発言だ。西銘恒三郎氏は、辺野古移設回帰の可能性について言及。具志孝助氏は県外移設が現実的で、早いとする仲井真弘多知事の主張を「時代錯誤」とした

▼これから「沖縄を甘やかすな」の圧力が強まることは容易に予測できる。安倍政権はそこで生じる「ブレ」を注視していると思う。沖縄の民意が割れる時を待っているからだ。(平良武)

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