政府の無能に抗議し、

市民の連帯で大震災をのりこえよう

3月11日、私たちは突然、大地震・大津波に襲われました。震源は三陸沖から茨城沖に至る400キロにもわたる地域で一挙に起こった巨大な地殻変動でした。

その結果、大地震は大津波をともなって三陸から茨城北部に住む人々に集中的に襲いかかり生活の基盤を破壊し、万余の人々の命を奪い去りました。犠牲者の無念は如何ばかりでしょうか。心からお悔やみ申し上げます。

また、ひるがえって、私たちは“偶然によって”被災を免れたに過ぎないことを、今、噛みしめざるを得ません。西南海、東海どこを震源に起こっても不思議ではないからです。偶然によって、東北地方のみなさんに集中的な犠牲が強いられ、私たちは辛くも生き延びたに過ぎないということを、この列島に居住する私たちすべてがしっかりとうけとめなくてはなりません。そして、生き残ったものとして、犠牲をけっしてむだにしないため立ち上がらなくてはなりません。


この大きな天災をきっかけにして私たちに突きつけられている困難は何でしょうか。大震災の発生に直ちに対処すべき行政府の政治家、官僚、原子力発電所を推進してきた東京電力経営者、的確な情報を発信すべき大メディアなどの怠慢や機能不全ではないでしょうか。

被害を最小限に食い止めるためには、まさしく“時間との戦い”のはずですが、菅政権は時を措かず、被災者救出の最大限の態勢に入ったでしょうか。

対策本部が「強権的リーダーシップ」を発揮しているでしょうか。

福島第一原発事故に対して、事故を小さく見せようとする東京電力経営者の自己保身的対処を4日間も放置したところに、菅政権のリーダーシップの欠如と無能は端的に示されています。

しかも、こうした政府の決断の放棄や対処の遅れをただすべきメディアはその役目をまったく果たしていません。しかも、その他方で、被害の大きさをセンセーショナルに描いたり、被災者への憐憫をあおったりして、秩序ある助け合いを要求するのでは、それは政府の怠慢のつけを国民におしつける広報係でしかありません。

私たちは、この期に及んでますますあらわとなる政府の無能や東電経営者の自己保身にたいして言うべきことははっきり主張し、震災前には見えなかったことをしっかりと見据え、被災者―支援者の連帯の力で新たな一歩をしっかりと踏み出していかなければなりません。“復興”は震災前にただ戻ることではないでしょう。それでは第二第三の震災を準備することにしかなりません。


小泉構造改革を許してしまったこと。

自民党政権以来の原発推進を許してきたこと。

震災の被害を甚大にした要因を私たちは今考えなければなりません。そのような議論を巻き起こしながら、被災したみなさんを救援するために立ち上がろうではありませんか。

私たちのできる救援のかたちを創意工夫しましょう。

そして市民の連帯の力を強化しましょう。

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