原監督期待の若武者が、67年ぶりの快挙に挑む。巨人は3年目右腕の宮国椋丞投手(20)が自身初の開幕投手を務める。勝利投手になれば、巨人では1946年の近藤貞雄(故人、元中日など監督)以来となる「20歳開幕戦勝利」。半世紀以上の歴史をつなぐ快記録で、連覇への道を切り開く。
オープン戦では4試合に登板し、12球団トップの防御率0・47。WBCに出場した内海は疲労が考慮され、圧倒的な成績を残した宮国に白羽の矢が立った。大役を射止めた宮国の脳裏に焼きついているのは昨年の開幕戦に登板した内海の姿だ。「あの内海さんでさえ、緊張していた。それだけ大事な、大きな試合なんだなと感じた。明日になれば気持ちも入ってくると思います」。この日はルーキー菅野(東海大)とのキャッチボールやランニングメニューなどでじっくりと調整。大一番に向けて戦闘モードに入った。
20歳11カ月での開幕投手は2リーグ制以降、巨人では1988年の桑田真澄(20歳0カ月)に次ぐ史上2番目の年少記録。勝利投手になれば、1リーグ時代の46年に近藤貞雄が20歳6カ月で完封勝利を挙げて以来67年ぶりとなる。「投げるからには楽しんで投げたい。納得いく一日にしたいですね」と宮国。あくまで自然体でマウンドに向かい、V2への先陣を切る。 (臼杵秀之)
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