このブログではクトゥルフの呼び声(クトゥルフ神話TRPG)のシナリオを公開しています。

下記タイトルをクリックでそのシナリオのカテゴリ及び最終項目から十件が表示されます。
「このカテゴリの記事をすべて表示」を選ぶと項目が全て表示されるので、目的の項目を探し易いと思います。
一番最後に表示されている項目が最初の記事(前書)です。ブログの形式上、項目の若いものが下になります。

タイトルの隣は舞台とゲームに掛かる時間の目安です。短編が3時間前後、中編がコンベンション相当、長編が複数回のセッションを想定しています。一番右はこのブログにアップロードした年月です。

JACK : 現代日本 長編  2008年10月
HIZUMI : 現代日本 中編  2008年10月
COFFEE MILL : 現代日本 短編  2008年10月
ミカエルは唄う : 昭和初期日本 短編  2008年10月
パンの大神 : 昭和初期日本 中編  2008年11月
忘却の記憶 : 現代日本 中編  2008年11月
月狂 : 現代日本 長編  2009年8月
Descent with modification : 現代日本 長編  2010年9月
マスカレイド : 現代日本 中編  2012年3月
Brown Sea : ハイパーボレア 中編(微長編?)  2012年5月
溺炎 : 現代日本 中編  2012年11月
Black Coffee : 現代日本 短編  2013年2月 new!

※尚、記事枠内の広告は本ブログ管理者の設定ではなく、エキサイトブログ側の仕様です。トップと最下部の記事に付く様です。
宇宙からの色。

正直、使い辛いですね。

隕石ネタではないアプローチを模索しましたが、中々うまいこといかないです。

雨月珈琲堂綺譚は、ちょっとだけ神話世界を覗き見しちゃおう、がテーマなので、なんか妙なのがいたぞ程度で伝わればいいんじゃないかと…言い訳です。

タイトルはクリスティのポアロの短編から。内容から深読みしないでくださいね。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
# by nurunuruhotep | 2013-02-28 21:06 | Black Coffee | Comments(0)
雨月 秋成(うげつ あきなり)
男性、48歳。雨月珈琲堂店主。
STR12 CON13 SIZ13 INT15 POW18 DEX16 APP15 EDU18 SAN90
耐久力13 db+1D4
技能:オカルト75%、機械修理50%、クトゥルフ神話5%、経理75%、芸術(絵画)60%、写真術65%、信用90%、心理学80%、説得85%、値切り85%、博物学75%、目星70%、おいしいコーヒーをいれる99%

結城 信明(ゆうき のぶあき)
男性、47歳。重機のリース会社の社長。結城敏夫の息子。
STR14 CON15 SIZ14 INT11 POW11 DEX12 APP10 EDU15 SAN55
耐久力15 db+1D4
技能:運転(自動車)55%、機械修理60%、経理45%、コンピューター20%、重機械操作80%、信用70%、説得50%、電気修理35%、値切り65%
# by nurunuruhotep | 2013-02-28 20:54 | Black Coffee | Comments(0)
調査の報告後、雨月は探索者にコーヒーを淹れる。

コーヒーは普段よりも濃く、相当苦い。

「エスプレッソには、『特別に、あなたのために』という意味があるらしいですよ」

雨月はそう言って、ミルクポットと角砂糖の入った瓶を差し出す。店内には修理した音響機器からいつものようにレトロな曲が流れている。


◎報酬
このシナリオの参加者は1D6ポイントの正気度を得る。
# by nurunuruhotep | 2013-02-28 20:52 | Black Coffee | Comments(0)
雑木林を抜けると岩場がある。途中、進入禁止と落石の注意喚起を促す看板が立っている。コース外なので整備はされていないが、岩肌の傾斜はそうきつくなく実際の進入自体は容易。

斜面を降りると、切り立った崖に出る。崖の手前に大きな岩と岩が折り重なった洞状の場所がある。崖下はごろごろした岩のみで、目ぼしい物は見当たらない。

・キャンバスの薔薇
洞の内部に、三脚に取り付けられたキャンバスがある。

キャンバスには薔薇の園が不思議な色彩で描かれている。金や銀、メタリックカラーの薔薇、背景は原色を重ね虹のように奇妙な色使いで塗られている。

画風は結城の絵のタッチである。研究施設の写真を見ているなら景観が非常に似ていることに気が付く(但し角度は違う)。絵の右下に「to tokiko」と記されている。

キャンバスの背は洞の奥を向いているが、そこはただの岩の表面で何も無い。

◎色の残滓
ここで雨月珈琲堂のコーヒーの味の変化を試そうとした場合、次のことが起こる。

探索者の体を「何か」がすり抜ける。「何か」は見えないが、皮膚に粘つく蒸気に触れたような感覚がする。
この時、キャンバスを見ると、描かれた絵の色調が一変し、青空の下に鮮やかな深紅の薔薇が咲き乱れる美しい園の景色となる。それは一瞬で、すぐに絵は元のエキセントリックな色合いに戻る。

さらに<目星>で、洞から外に向かってうっすらとした細かな光の粒子が霧散するのを目にする。微かな光の粒は地面に付く前に消滅する。瞬時のことで、光の消えた個所には何も残っておらず錯覚にも思える。

持って来たコーヒーを口にすると、ほんの少し苦味が増したように感じるが、二口目以降はいつもと変わらない味である。

これは宇宙からの色の残滓が結城の記憶(ここで結城がいつも飲んでいたコーヒー)と呼応し起きた現象である。ほんの僅かな残りカスで、本来の力はもう無い。
色の残滓は完全に消滅し、以降、奇妙な現象が起こることは無い。
# by nurunuruhotep | 2013-02-28 20:51 | Black Coffee | Comments(0)