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『キラーオブクイーン』の感想
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投稿者:
転屍
[2013年 03月 29日 (金) 04時 10分] ---- ----
▼一言
「小説家になろう~秘密基地~」にて「マゾ募集! 超・辛口批評します」の批評依頼を募集しておりました、転屍と申します。
遅くなりましたが、ご依頼いただきました批評をお届けします。
申し訳ありませんが、以後、言葉遣いがざっくばらんになります。長丁場で丁寧語を続けていく自信が当方にはございませんので、お目こぼしいただけますようお願いいたします。
では、前置きは早々に切り上げて、早速批評といきましょう。
※注
ほぼ入れ違いとなったため、この批評の内容には最新話の『No Reason』は反映されていません。
その前の『人間』までの話が批評の対象となっています。
▼おおまかな印象
・コレといった面白みがなく、盛り上がりも特徴もない作品。
・設定にしても物語の構成にしても、全体のバランスがとれていない。
・語彙が壊滅的におかしく、まともな日本語ではない。
・総じて、作者がいきあたりばったりに作品を作っているのが透けて見える。
――というのが、大体の印象です。
これより、本編から具体例をピックアップして、詳細に述べていきます。
▼特徴をダメにし続ける作品の構成
作品の印象についてもう少しだけ言うと――
「コレといった面白みがない」「盛り上がりも特徴もない」とは言いましたが、ストーリーの序盤は比較的よく書けているという印象を抱いていました。
ただし、「序盤は」です。
レナをレオンが助け、よしこれからが本番だ、という辺りを境にして……作品はどんどんつまらなくなっていきました。
様々な要素が、作品の内容をダメな方向へダメな方向へと向かわせ、最初の面白みを殺し続けていく作品。そんな印象です。
何か一つがダメというわけではなく、複数の色々な要因が絡まりあっています。
このため、説明するにしてもちょっと要領を得ないかもしれませんが、一つ一つ述べていきましょう。
▼▼最初の期待感と、後々の内容の落差
(あらすじより抜粋)
>圧倒的恐怖に対して立ち向かう人間を描く、SFファンタジー。
上記の煽り文句以外にも、あらすじでは「圧倒的な力を持った敵の脅威に晒されて人類が危機的状況にあり、追いつめられて『待った無し』という世界観である」ということを殊更に強調しています。
私の個人的な趣味嗜好の観点でも、こういった世界設定はとても好きです。例えば『高機動幻想ガンパレード・マーチ』『マブラヴ』のそれぞれのシリーズなど、ずっとファンとして追いかけていますから。
他に似た傾向の作品があるからといって、その内容をそっくりそのままこの作品に求めてもあまり意味はないのですが――
こういう「人類に待った無し」という作品の、いったい何が面白いのか? それをきちんと考えて、あなたの作品は作られていますか? 私にはとてもそうは思えません。
このテの作品の面白さ、と言っても個々の作品ごとにある個性もありますので一言に集約されるものではありませんが、あなたの作品にも関係あるであろう要素を抜き出すなら、
・絶望や閉塞感といったネガティブな要素を物語を通して払拭し、希望や開放感といったポジティブな要素を得ること。
・乗り越え難い障害(特定の敵や、絡まりあった状況そのものなど)を排除する、英雄的なキャラクターを目にすること。
――といった辺りのものになるでしょう。
ゆえに、レオンがレナを助ける辺りまでであれば、この作品に期待感を持つことができた。
が、それ以降がダメダメです。期待ハズレもいいところ。
序盤は「王道/テンプレート/セオリー」を外さずに、ある意味で予定調和通りに物語が構築されている。
それが悪いとは言わない。使い古されてなお使い続けられるというのは、多くの人に指示され続けているという証拠だから。
けれど、そこから先の、「この作品オリジナルの、ストーリー本体」の段になった途端、内容がグダグダになって目も当てられないものになっている。
つまらない。
最初に期待感があっただけ、そこからの落差があっただけ、余計に、です。
何がつまらないかというと、出てくる要素要素がことごとく、最初に示されて期待を抱いた面白みを「殺し」続けているから。
▼▼世界観を「殺す」、舞台選択
まず、「人類に待った無し」というせっかくの世界観を、「雪山によって隔絶された、広い世界のことを何も知らない集落」という人々と場所を物語の最初の舞台に選んだことで、台無しにしている。
作者としての思惑を察するに――
・いきなり広い世界の複雑な設定を並べると読者がついてこれなくなるから、まずは何も知らない無知なキャラを出して、簡単なところから順番に説明していけば理解しやすいだろう。
・まずはいきなり強い群れの敵を出すのではなく、今後を見越して弱い群れの敵を出そう。敵はこの『雪山編』が終わったら徐々に強くすればいい。敵を弱く設定するためには、それなりの特殊な環境が必要だ。
――という辺りのことを考えたのでしょう。
コレはコレで一つのセオリーではありますが、「全ての作品に有効な手段」では決してありません。
「結果的にこの作品には合っていない方法論」、あるいは「表層ばかり真似して本質を理解しないまま使ってしまった手段」です。
あらすじで散々「人類に待った無し」という設定を煽っておきながら、蓋をあけて出てきたのは「人類の状況を何も知らない特殊すぎる人々」。
世界観の持ち味である「絶望感」「閉塞感」を表すには役者不足。
ファンタジー世界で例えるなら、舞台は「ゴブリンに突然襲われて困っている辺境の村」です。
そんな小さな事件を解決するのは物語としてつまらない、などということは言いませんが、問題はこの事件そのものではなく、「あらすじで散々『人類に待った無し』という設定を煽っておきながら」それを裏切ってこの舞台を選択したこと。
世界全体の話を煽っておいて、辺境の村の話にスケールダウンさせてしまったことです。
最初に世界全体の話をせず、まずは辺境の村の話だけを解決して、そこから徐々に世界の話へとスケールアップしていく……というならまだしも、「煽っておいて、裏切る」というのは同じ段階を踏むにしてもガッカリ感を与えるだけです。
せめて、例えばこの集落が「何も知らない」などという特殊な環境なのではなく、「他の土地でクリーチャーに遭遇し、この辺境まで逃げてきた、直接的にクリーチャーの脅威と恐怖を知っている」とかの背景を持っていたなら。
そしてそれを作品でちゃんと描写しているのであれば。
そういった要素があれば、同じ場所を舞台にするにしても、「世界中にあふれている絶望の光景の中の一コマ」と捉えることもできるでしょう。
けれど、作者であるあなたが選択したのは、何も知らないという「特殊すぎる」環境。
襲われた村人達が感じているのは「わけのわからない化物に襲われた、目の前に迫った一時の危機」でしかない。「仮にこの危機を脱しても、この先にはさらなる化物があふれている世界があるという、どうしようもなく逃れ難い絶望感」ではない。
これを物語の導入に持ってきても、読者に与えられるのは「人類に待った無し」という大きな危機感ではなく、「辺境の村のピンチ」でしかない。
舞台の選択が、世界観が持っている「人類に待った無し」という特長的な面白みを「殺し」ている。
それでも、実際に危機的状況に陥って、それをヒーローたるレオンが助ける、という段階までの物語は、まだ面白みもあった。
けれど、そこで唐突に「その時点までの主人公」であるレナを置いてけぼりにして、レナには理解できない敵の設定を垂れ流し出す。あきらかに「これが『お約束』というやつだから」とでもいうかのように型どおりに。
「辺境の村のピンチ」として物語が進んできていたのに、何の段階も踏まずに唐突に「人類に待った無し」に話がシフトする。そうすることで今度は反対に、「何も知らない」という特徴すらも「殺し」ている。
何も知らない人間を出すなら、何も知らない人間を際立たせる話の作り方をすればいいのに、そういう展開は何もない。
▼▼キャラクター性を「殺す」、人物配置
はっきり言いましょう。
・主人公であるレオンが、この作品の登場人物の中で一番、「影が薄い」です。
あくまで個人の印象ですが、これはレオンに対する好き嫌いで言っているわけではありません。
レオンの影の薄さを説明するのに一番わかりやすいだろう例は、クリスとシルヴィアのコンビです。
おどけ、ふざけた言動を繰り返すクリス。
サディステッィクな言動でクリスを苛め、しかし任務には生真面目に従うシルヴィア。
この対照的な二人のコンビは、ただ単にそれぞれの「キャラが立っている」というだけでなく、それぞれに相方を引き立てあっているコンビだからこそ、印象に残る。
単にシルヴィア独りがいても、そのサディステッィクな言動は狂人の繰り言のようにしか聞こえない。それをコミカルに変換する役割を持つクリスが傍にいてこそ、シルヴィアの特徴が引き立っている。
単にクリス独りがいても、その不真面目な言動は身勝手なワガママさにしか見えない。それを掣肘して引っ張ってくシルヴィアが傍にいてこそ、おふざけとして許される特徴に収まっている。
すべからく、『小説』でキャラクターを特徴づけ、印象に残すのは「人間関係」です。
クリスとシルヴィアにはそれがある。二人に振り回されるヴァンにすらそれは影響があり、ヴァンの印象に繋がっている。
が、レオンとレナのコンビにはそれがない。(レナはリリィとの関係性がある分、レオンよりはマシ)
少なくとも、『一方で』『侵入』『再会』の3話をかけてじっくりと描かれているクリスとシルヴィアの「人間関係」に対して、レオンとレナのコンビに費やされている「人間関係」の話は『潜入』の1話のみ。
レオンの登場は『出会い』の終盤で、その後『逃走』『男の正体』と二人揃っての出番はあるが、『逃走』は実質的にレオン一人の戦闘シーンだし、『男の正体』は大半が事務的な説明のシーンでしかない。
『潜入』もそうだし、他にも少しだけある「レオンとレナの人間関係のシーン」は基本的にレナの一方通行でしかない。内容的にも「レナに対する印象を深めるエピソード」ではあっても、相方の「レオンに対する印象を深めるエピソード」ではない。
他にもレオンの影の薄さとして例をあげるなら、レオンの特徴として言及されている「無表情」という要素が、作品的には何ら役割を果たしていない。
人物のプロフィールに箇条書きで「趣味:読書」「好きなもの:犬」とか書いてあっても、実際に作品の中でその人物が読書をしていたり、犬を可愛がっているシーンがなければ印象に残らないのと一緒で、レオンのその特徴は作品中で全くの無意味になっている。
度々「レオンが無表情だ」という描写はある。
が、それは単に「そういう一文が書かれている」というだけ。ストーリーには全くの関係がなく、宙に浮いている。
例えば、無表情なレオンにレナが怯えてしまい、一波乱を経てようやく会話ができるようになる――とかのエピソードでもあれば意味があるが、そういったふうな「特徴を印象付けるためのエピソード」はない。
全ての設定をいちいち全部拾って印象付けなければならない、というつもりはありませんが、「人間関係」でレオンを印象づけられないならそれに代わる何かが必要なのに、この作品にはそれがない、ということです。
総じて――
・作品の構成そのものが、レオンを印象付けるためにまったく機能していない。
ということ。
単なる端役ならばともかく、役割的に主人公であるのにかかわらず、です。
これはレオンに限った話ではなく、(今後はわからないが少なくとも【雪山編】では)ヒロインの立場にあるレナも、構成に「殺されて」いる。
レオンが登場した途端、せっかく「家族を失った悲劇のヒロイン」というポジションにいたのに、「レオンを活躍させるためのダシ」「レオンが手に入れたアイテムみたいなもの」に堕している。
レナとレオンの人間関係を築く、というストーリーでも展開していれば別だが、レオンが登場して以後、ただレオンが活躍(?)するだけの戦闘シーンが続いているだけで、レナはストーリーの本筋から外されてしまっている。クリスとシルヴィアが合流してからは余計に顕著で、ただそこに居るだけ。レオン達の行動を制限してしまうお荷物であるならまだしも物語に緊張感をもたらす役割があろうというものだが、毒にも薬にもならないという有り様。
影が薄くて主人公としては役者不足なレオンと、あっさりヒロインからスピンアウトしてしまったレナ。
それでいながら、まだ作品はこの二人を中心に進めようと無駄に空回っている。
まさに「飼い殺し」という状況です。
▼▼レオンのキャラクター性を「殺す」、アクションシーン
レオンはせめて、アクションや戦闘のシーンで活躍して、その「強さ」でもって読者の印象に残るキャラクターとして確立しているのであれば、まだマシではあったのでしょう。
が、実際は、レオンは大して活躍していない。
というより、「それが印象に残るようには、描かれていない」。
内容的には、数々の敵を屠り、何度もピンチを切り抜けている。が、「それを活躍だと読者に感じさせるようには、描かれていない」。
まずはレオンそのものより、「敵を強く描いていない」。
ピンチにおちいったとしても、敵が弱いためにそこに緊張感がない。
ヒーローであるレオンが無双の強さを持っている、というのは別にかまわない。が、それに頼って雑魚ばかりを倒しているのではマンネリにしかならない。
ヒロインのピンチを圧倒的強さで救った、というところまではいい。それは「ヒロインを救う」という「見せ場」なのだから。
が、その後に弱い敵を作業のように何ら危機感無く倒し続ける、というのは、「強さ」を印象付けるものではない。
強い敵を、より困難なピンチを乗り越えてこそ、ヒーローの強さは映えるもの。
敵を欺いて戦闘を回避する、というのも、敵が強いからこそ活きる選択であり逆説的な活躍。雑草を刈るように困難なく敵を倒し続けている状況で逃げを打っても、逃げられるか、逃げられないか、という二者択一の結果に対する緊迫感は生まれない。仮に失敗しても、また敵を殺しつくせばいいだけなのだから、「やってもやらなくてもどっちでもいい小細工」にしか見えない。
敵の強さにも色々ある。個体の戦闘力で主人公達に及ばないなら、集団の利点を活かせ。物量で圧倒し、レオン達の弱点を突け。倒しても倒してもキリがないくらいに出しつづけろ。疲労を誘い、弾薬を消費させて、危機感を煽れ。レナやヴァンという足手まといが一緒にいるのだから、そこを襲え。
『人間』に登場した「人語を話す敵」なんてのは小物な敵の最たる例。せっかくの「言葉が通じず得体の知れない正体不明の化物」だったのに、いきなりまるで「幼稚園のバスジャックをすることが何故か世界征服に繋がると思い込んでいる、一昔前の悪の怪人」みたいな印象になった。仮に実力的に戦闘員(今までに出てきた他のクリーチャー)より上だろうが、言動の俗っぽさと典型的なサディストっぽさが合まって、決して大物には見えない。まさに毎週ごとに倒されることが確定している雑魚に毛が生えただけの怪人。
それから、「ヒロインのピンチにヒーローが突然現れて救い出す」というのはレナで既にやった展開。リリィのシーンは人物が違うだけで、この作品中では二度目になってしまう。ようするに、二番煎じ。
(せめてリリィに感情移入できるように段階を踏み伏線を張り満を持して描いたシーンであるならまだしも、唐突に今までと違う小物の敵が登場し、何の脈絡も無く浅薄にしか見えないような唐突な過去語りをリリィが行って、いかにもな「お涙頂戴」な状況をやっつけ仕事で作ったようなところにレオンが登場しても、何の感動もない)
(ついでに言っておくと、別のシーンにある「味方を攻撃するように見せて、実は背後の敵を攻撃した」という展開。これ自体は黄金パターンでしかないが、それをレオンとクリスの二度にわたって行っているのはダメ。まったく別の作中でならともかく、同一作で間を開けずにやるとか、アイデアが枯渇しているようにしか見えない)
また基本的に、作中に描かれているレオンの強さというのは、「レオンの所持している装備の強さ」であって、レオンというキャラクターの内面的な強さではない。
そもそも「敵が強くない」からそういう状況におちいっていない、という問題もあるが、ピンチになって、それを不屈の闘志で覆す、とか、知恵を絞って意外な方法で困難を乗り切る、というものがなく、ただ「スペック上の強さ」が敵より上回っているから当然のように勝つ、というだけの戦闘の繰り返し。
……まあ、作者的には『潜入』で描かれている「電撃で一網打尽にする」とか、『脱出』で「噴き出す溶岩の勢いで岩盤を飛ばす」とかもレオンの見せ場として用意したシーンなんでしょうが、正直、「読者を馬鹿にしてるのか?」と呆れるしかない無理矢理な展開でしかない。
……あー、後にしようと思ってましたが、話が出たついでに、ここで言っておきましょう。
『潜入』『赤い悪魔』『脱出』の展開は、「こりゃないわー」です。
小説が荒唐無稽なのは別にいい。ファンタジーに向かって「魔法が存在するなんて現実味が無い」とか言うのが筋違いであるように、魔法がある世界なら世界で、「それはそういうものだ」と納得できる作品ならそれはいい。
が、この作品は魔法が存在するファンタジーじゃない。
魔法の力で他の生物を乗っ取る不思議パワーを持ったモンスターが敵なのではなく、詳細な正体は解明されていなくとも現実に存在する寄生生物の延長線上として描かれている相手が敵。
魔法の力で火の玉を生み出して攻撃するのではなく、銃やナイフ、肉弾を使って敵を倒すのが主人公達。パワードスーツやレールガンみたいなオーバーテクノロジーが登場しているとはいえ、それは既存の科学の延長線上にあるもの。
魔法が存在するような、現実とは別の物理法則がある世界なのではない。あくまで「現実の延長線上にある」世界観。少なくとも、それを大きく逸脱して世界観を根底から覆すような要素は、作品中にない。(もし、今後の展開でそんな要素が出てきてつじつまを合わせようなどとしたら、それはそもそも作品の構造的な欠陥に堕す)
「我々の知っている、現実世界の常識」が、魔法の存在するファンタジーよりも多く「あなたの作品の世界の常識」と重なっている。そういうふうに前提として設定されている。
それを無視して
>え? さすがに無茶すぎるって?
>すいません、これはライトノベルなのでご了承ください。
とか、作品の練りこみ不足を棚に上げた「下手な言い訳」でしかない。
『潜入』の「電撃で敵を一網打尽にする」レオンはまるで、ジャンケンで後出しをして勝ったにもかかわらず得意げに振舞っているかのようで、小物臭い。
ギミックとしては別にいい。複数の相手の全身を炭化させるほどの高圧電流を発生させる器機がありえないほどコンパクト化されているというのはどう見てもオーバーテクノロジーだが、それは「そういう発展した技術を有する世界なのだ」と納得はできる。それが手元にあって、持ち合わせのドリンクを使って電流を流す、ということ自体は別にいい。
ただ、それを「ジャンケンの後出し」で説明されても、ポカーンとするしかない。なんだそのご都合主義は、と。「挑発している隙にこっそり撒いた」だって? 何の伏線もないのに唐突すぎる。
せめて、レナが弱音を吐いたときにチョコではなくそのドリンクを見せておけ。いつの間にかこっそり撒いたのではなく、虫がいたぶるために鎌を寸止めした時に、偶然を装ってペットボトルを切られておけ。ジャンケンの後出しなんてしなくても、いくらでもそれを納得させるための展開なんて用意できるだろうに。
『赤い悪魔』――そもそも「爆弾とは何か」を説明した方がいいの? 爆弾は炎で敵を倒すものじゃない。爆弾と火炎放射器とは全く別の兵器なんだよ?
よしんばレオンたちが、爆弾の本来の威力である衝撃波からは逃れて、その後に副次的に襲ってくる炎も脅威となった、というのを展開として良しとしても、
>相手の狙いはこれだった。
なんて、回りくどい手段を敵の真の目的であるかのように語るのは「ないわー」としか思えない。
『脱出』――あまりにも不確定要素とご都合主義が重なりすぎる。
レールガンで地面を穿ち、その先に都合よく溶岩溜まりがある。レオンはどうやってそれを知ったの? 手元にある万能スキャナー? 解析にやたら時間がかかる上に、それを地面の下に向けて解析してたりはしてないよね? その上、レールガンの威力と溶岩溜まりまでの岩盤の厚さ・強度を計算したふうでもなく、確信をもって撃ってるのはどういうこと?
溶岩が噴き出すとして、どれくらいの勢いで噴き出すのか、レオンには分かってたの? やっぱり万能スキャナー以下略。
溶岩が抜け穴に届かない勢いしかない可能性もあれば、逆に勢いがありすぎて用意したチタンの岩盤がもたない可能性は? 何しろ、具体的な数値は示されていないけれど、「10メートルの崖を、他にも人を抱えた状態で、ひとっ飛びに超えられる跳躍力」をもっているレオン達をして、届かない距離にあるんだよ? そこまで届くとなると、相当な威力が必要だよね? 即席のチタンの岩盤は壊れないの? 壊れないにしても、その上に載っただけのレオン達が衝撃に耐えられるものなの? オーバーテクノロジーのパワードスーツを着ているレオン達はともかく、レナやヴァンの保護はどうやるの?
もうこれ以外の方法がなく、成功するかどうか分からない一か八かの危険な賭け、というのであれば、こういう無茶をやるのも仕方が無い、とまあ無理矢理にも納得できるかもしれない。
でも、「完璧だ。角度ばっちり」なんて自信満々に言うレオンには、全部わかっているんだよね? いくらクリスが無茶な行動だと悲鳴をあげようが、レオンがこんな態度ではそうとしか見えない。どうやってそのロジックを組み立てたの? それを作中でちゃんとわかるように説明してよ。
それを作中でちゃんと説明しなければ、やっぱり「ないわー」でしかないよ。
奇跡と呼ぶほどの偶然に助けられるのは別にいい。そういう意味で「ライトノベル的な展開」だけであったのなら野暮なことは言わない。
問題なのはむしろ、それを当然のように自分の策が成ると信じて疑わない態度のレオンの様子。
なんと言うか……やっぱり「小物」と言うのが相応しく思える。
そんなこんなで、結局、「レオンが活躍しているようには、到底思えない」という作品になっている。
▼▼作品の主題を「殺す」、余計な要素
・設定にしても物語の構成にしても、全体のバランスがとれていない。
・総じて、作者がいきあたりばったりに作品を作っているのが透けて見える。
最初にこう述べた意味、そろそろ分かってきたでしょうか?
あらすじで散々「人類に待った無し」という設定を煽っておきながら、やっているのは人類全体の話ではない。
敵が強大だ、と煽っていながら、出てくるのはただの雑魚や小物。
構成の段階で、登場人物(特に主人公のレオン)を引き立たせるための人間関係もアクションも用意されていない。
そういった諸々が重なりあって、
・コレといった面白みがなく、盛り上がりも特徴もない作品。
を、形作っている。
既に述べたように、せめて「何も知らない特殊すぎる集落の話」ではなく、「この世界の一般常識」くらいは知っている場所を舞台にすればよかったのに。
このテの「人類に待った無し」という作品の多くが、完全な異世界のファンタジーではなく未来や現在を改竄したSFなのは、ゼロからの世界観に多くの説明を割かずとも、リアルにその「滅びの絶望感」を想像してもらえるからです。
同じくSFと銘打つなら、変に凝った場所を舞台にしなくてもいい。むしろ特殊であればあるほど、世界観の持ち味を殺している。いくつもの話を重ね、読者にもこの作品独自の世界観が浸透してから登場するのであればこんな雪山もいいでしょうが、作品の導入時にあえて採用するような舞台ではない。
この作品にとって重要な障害っていうのは、他の何をおいてもクリーチャー達でしょ?
だっていうのに、なんだって序盤の最大のピンチが「迫り来る溶岩」なの? 最大限にクリーチャーの脅威を知らしめる必要のある物語の導入で、クリーチャーを差し置いて全く関係ない自然の脅威なんかを相手にしてたら、せっかくのクリーチャーの印象が薄まるだけでしょ。(いくつもの話を重ね、読者にもこの作品独自の世界観が浸透してから、それまでのマンネリを打破するため採用するとかならともかく、序盤でなんて)
レオンのキャラを引き立たせるなら、クリスと最初からコンビで行動させればよかったのに。無表情で万事にそっけないレオンと、饒舌でおちゃらけた態度のクリスであれば、互いの持ち味を引き出せるでしょう。
シルヴィアよりも、主人公のレオンのキャラを立てる方が優先。そもそも、シルヴィアって必要なキャラですか? 男女が違うだけで、ほとんどレオンとキャラが被ってるんですが。レオンと合流した途端、レナ達同様にいてもいなくても同じ背景と化してますよ。
【雪山編】のヒロイン(今後もヒロインを続けるかどうか不明)であるレナ。
実質、最初にレオンに助けられた時点で、彼女の役目なんて終わってるでしょ。連れて歩くだけ、作品にとっては余計な要素。
ヒロインとして扱うなら、「ただそこにいるだけ」なんて中途半端なことをせず、ちゃんとレオンと人間関係を構築して、ヒロインらしく描けばいい。レナとの関係を通して、本来の主人公であるレオンの隠された優しさとか、過去に抱えている闇とか、色々なドラマを展開させればいいのに。
レオンの影が薄いのは、レオン自身だけの問題じゃなくて、相方のレナが役者不足なせいもある。
そもそも、この【雪山編】は、いったい何がやりたいの?
悲劇のヒロインであるレナの物語?
類まれな戦闘能力を秘めたヒーローであるレオンの物語?
レナの物語なら、徹頭徹尾レナに焦点を当てて描けばいい。むしろレオンを単なる脇役にするくらいの勢いで。
レオンの物語であるなら、作品の全ての要素をレオンの魅力を引き出すために費やすくらいにしなければ。クリスとシルヴィアの場面なんて別途で描いたりせず、「ピンチに二人が駆けつけました」で充分。侵入路を探して二人が彷徨っているシーンなんて、レオンの物語には余計な要素でしかない。
レオンとレナ、二人が同等の価値を持つ、二人で作る物語?
じゃあ、それならそれで、二人が映えるような物語作りをしなければならない。
様々な面での工夫が、この作品には足りていない。
何もかもがいきあたりばったりで、「どうすれば、よりよく物語を演出できるのか」を深く考えていない。
そう、見えてしまう。
▼▼
いくつかの細かい突っ込みどころは端折りましたが(例えば、明かりのない洞窟内で、レオンやレナたちはどうやって動き回っているの? とか、色々)……
以上が大体の、作品本体への私の批評となります。
▼添削・校正
最後にもう一つ、
・語彙が壊滅的におかしく、まともな日本語ではない。
コレについて指摘せねばなりません。
ぶっちゃけ、「もっと日本語を勉強してください」の一言で済ませてしまいたいのですが、具体例がないのでは指針にもならないでしょうし、冒頭の数話から特に目に付くいくつかを抜粋してみましょう。
全体に無数にある内の、ほんのいくつか、ですからね、念のため。冒頭の数話というだけの理由ではなく、その数話の中からもさらにピックアップして、です。
全てを指摘しようとしたら、その説明も含めて恐らくあなたがこの作品に費やした文章と同じくらいの文章を、私も書かねばならなくなります。さすがに、そこまでは付き合えません。
>先ほどからレオンは洞窟内を散策しているが、そこにはいるべきはずの人影がどこにもなかった。
散策――これといった目的もなく、ぶらぶら歩くこと。散歩。
ここでは散策ではなく「探索」
>のこのこ詮索に来るヤツがいなくなるぞ」
原義を遡れば間違っているとまで断じることはできませんが、現代語の「詮索」とは人間関係にほぼ限定されます。例えば「余計な詮索をするな」など、他人の事情についてのことなどに限定され、しかもよい意味では使われません。
洞窟を詮索する、などという言い回しは、少なくとも私はお目にかかったことがありません。
「詮索」が使われているのはここだけでなく、今後も何度も使われています。
>「今ついたとこなんだが……どっか別の場所まで続いてるのかわらんが、通路がある。
>「あいつらの起源はどっからなのかわからないが、突如として世界中に出現したモンスター集団だ。
>心のどっかで、そんな野次を飛ばす自分がいるのがレナはとてもたまらなかった。
>いつの間にか意識がどっか行っていたらしく、レオンのかけ声とともに目を覚ますレナ。
「どっか」ではなく「どこか」
口語として定着しつつある言葉だし、台詞としてなら通用する言葉だが、地の文ではまず使われない。
また、台詞にしても、この言葉遣いは「口調が幼い」という印象を抱かせる。レオンに相応しい言葉遣いとは思えない。
というか、意図して使っているのではなく、作者であるあなたの無自覚な癖でしかない。
>それでもモリアはその男の拘束をもがき暴れ、
「拘束を『逃れようと』もがき暴れ」とか、途中にあるべき言葉がない。「拘束をもがき暴れ」では意味が通らない。
>モリアが男を拘束していたその腕をほどくと、男はそこでうなだれ、自らに降り懸かった災厄を嘆く。
モリアが男を拘束していたんじゃなく、無茶な行動をするモリアの方を男が拘束してしていたんでしょ。立場が逆になっている。
それから、文の前半の主語はモリア、後半は男になっている。こういう主語が複数あるのは悪文の典型例。
>その集団の中で、レナはただ呆然とそこに立ち尽くしていた。
>周囲から伝染する恐怖から、目を大きく見開き、呼吸を荒げるレナ。
呆然――あっけにとられているさま。気抜けしてぼんやりしているさま。
少なくとも呼吸を荒げている様子を指して、「呆然」とは言い表しません。
「次第に」とか、時間の経過を表す語がついていればともかく、このままでは通用しない。
>母に続いて一心不乱に足を回した。
「足を回す」とはなんぞ? 「走り回る」や「逃げ回る」という言い回しはあっても、「足を回す」なんて言葉はない。
>「おかあさん、後ろ!!」
>警告を察して、レナを抱えて横に跳ぶリリィ。
「警告に『危機を』察して」あるいは「警告を聞いて」
「警告を察して」ではない。二人が遠くにいるならまだしも、ごく近くで明瞭に発せられた警告の言葉なのだから、「察する」なんて婉曲的に受け取ったりはしない。察したのは言葉ではなく危機。
>このままでは挟み撃ちになってしまう。
>そう判断したリリィは一瞬早く、レナを抱えて滑り込む。
「滑る」ならともかく「滑り込む」なら、その目的となる対象が必要。文脈からそれが明らかならば省略も可能だが、それはこの文章にはない。
「足元へ滑り込む」といったように、「込む」を使う以上はこのままでは言葉が足りない。
>リリィも先の走り込みもあって、もう目も霞むほどに疲弊していた。
「走り回る」のと「滑り込む」のを一緒にしているんでしょうが、あわせて「走り込み」と言ってしまっては意味が別になります。「走り込み」はイコール「走行練習」のこと。
>レナは反抗しようともがくが、疲れきった体で足掻いても何もできず、ただただ母親のされるが隙間に入った。
単純な脱字でしょうが、「ただただ母親のされるが『ままに』隙間に入った」
>小さな子達の世話を見てあげて
「世話」は見るものではなく「する」ものです。あるいは「面倒を見る」。
ニュアンスとして伝わらないことはありませんが、やはり慣用的ではない。
>だが、そんな日々の希望はすぐに打ち捨てられた。
打ち捨てる――構わないでおく。ほったらかしにする。思いきって捨てる。
「打ち破られた」とか「打ち壊された」とかでしょう。
▼
私からは以上です。
ぶっちゃけ、「マゾ募集! 超・辛口批評します」の主旨に添うなら、構成から見直して、最初から書き改めた方がいい作品だと私は思います。
投稿者:
つるこ。
[2013年 03月 22日 (金) 20時 12分] ---- ----
▼一言
修正を終えたとのことなので、途中までですが、再び拝読しました。少し気になる点があったので失礼します。
引用――
「……ここらへんで、大丈夫か」
そう言うと、男はレナを地面に下ろす。
「おい。着いたぞ」
「う——ぁぅ——」
下ろされたレナの顔は蒼白だった。 無理もない。元々へとへとに疲れ切っていたときに乱 暴な空中散歩。加えて、虫が差し迫ってきたときの緊張 もあって、レナはもう生きた心地が全くなかった。
「うぷ……」
振り回され方には、自分を起こしてくれたときの優し さなど微塵もない。――引用終了
・『…』と『―』の使い方の区別はそれほど厳密ではないそうですが、作品の中ではある程度の自分ルールを作った方がいいかなと思います。
・短い「」の中で『―』ダッシュを使うと『ー』長音と見間違えてしまうので、あまり使わない方が良いと思います。
投稿者:
つるこ。
[2013年 03月 22日 (金) 13時 15分] ---- ----
▼良い点
ストーリー、構成
・シリアスでありながら、会話シーンのテンポが良いため、読みやすく感じました。
・会話と地の文のバランスが絶妙で、軽すぎず重すぎずといった雰囲気にまとまっていますね。
・まだ序章程度しか進んでいないのですが、世界観やキャラクターがよく伝わってきました。
・脱出方法がむりやりかもしれないと後書きにありましたが、気にしなくて良いと思います。訳のわからない抜け道があるよりよほど『熱い』展開です。
・個人的に大好きな設定です。←別に要らない情報ですね
キャラクター
・それぞれの個性がしっかりとしていて魅力的。
・登場シーンでおおよその性格を想像できるように書かれていて上手いなと思いました。
・レナの影が薄いとありますが、個人的には妥当だと思います。むしろ偶然助けられた少女が部隊所属者と同じほどの濃さだと不自然だと思います。それよりもこの先の経験による変化が楽しみです。そこで彼女の個性が光れば良いですね。
文章
・地の文は丁寧ながらあっさりと、会話文はテンポよくこってりとしていて対照的でした。
・丁寧に書かれていますが、書き込みすぎ、ということがありませんでした。
▼悪い点
ストーリー、構成、キャラクターは個性もあって非常によかったと思います。文章について気になったところを書かせていただきます。
誤植
「急げ! 奴らがくる前にこの岩をどかすんだ!」
→「急げ!■奴らがくる前にこの岩をどかすんだ!」
・感嘆符の後ろの空白がありませんでした。
文章
「今ついたとこなんだが…どっか別の場所まで続いてる のか…通路がある。コケがびっしり生えててな、そこに 足跡が残されてた」
・『…』は偶数個重ねるルールがあるらしいです。誤植かとも思ったのですが、何箇所かあったので。
・全体を通して『…』が多すぎます。間を表そうとするのはわかるのですが、地の文や句読点あるいは『――』で代用するなど、少し変化があった方が読みやすくなると思います。
・ほぼすべての『…』が二つ重ねで、数が多いので却って単調な間に感じました。
「そしてそのまま二度と帰っ
て…………………………………………………………………………………… 今、なんて言った?」
・『て』で段落が変わって見えます。私の問題だけでないのであれば、「」内一応の段落変えは原則禁止らしいので書いておきます。小説家さんの中にも気にしない方が多いそうなのですが、一応。どうしても変えたい場合は下記のようにします。もし私側の問題であればすみません。恐らく「…」が多いために自動改行されたのかと。
例
「そしてそのまま二度と帰っ
「て…………………………………………………………………………………… 今、なんて言った?」
・『…』の多用は表現としては良いとは思いますが、あまりにも多くて見辛いです。数を減らす、段落を変える、地の文でカバーなどしてみてはいかがでしょうか。
例
「そしてそのまま二度と帰っ…………て」脳ミソまでもが硬直し、
「 今、なんて言った?」〆
「ほかの道だと!? そんなものが他にあるのか!? いったいどこにだ!! 俺は見つけられなかったが な!!」
・全体的に疑問符、感嘆符が多すぎるかと。常に強調したいシーンなのでしょうが、少し見にくく感じました(醜くはないです)。外語映画の吹き替えを思い出してみてください。叫んではいても、強弱はありますよね。脚本でも疑問符、感嘆符が全てにつくことは少ないです。たまについている場合は役者に死ぬ気で行けってニュアンスを含んでいるので、ここぞという場所以外は少し控えた方が良いと思います。
例
「ほかの道だと。そんなものが他にあるのか!」かぶりつくように叫び、「いったい、どこにだ。俺は見つけられなかったが な!」喉笛を掻ききらんばかりに吐き捨てた。
その他
・勿体ないように感じたのはサブタイトルのことです。サブタイトルを見るとなんとなく展開が読めてしまうので、あーやっぱりこうなるのか、と思ってしまいました。その方が読みやすい部分もありますが、デメリットも大きいかと。
▼一言
掲示板から失礼します。つるこ。と申します。閑話休題まで拝見しました。
最初に感じたのは『面白そう』『丁寧』ということです。話や構成はお上手ですし、キャラクターも生き生きとしていて好印象でした。けれど、どの話をとっても『!・?・…』の多さが目につきました。他が上手い分、この点が余計に気になってしまったようです。勿体ないなーという感覚がしっくりときます。とはいえ他の方は気になっていないようですし、そこまで気にすることではないのかとも思います。総評としては面白い作品でした。続きも頑張ってください!
陸海 空人
[2013年 03月 22日 (金) 15時 50分 31秒]
とても丁寧なご感想をどうもありがとうございます。
最初に見た時は目玉が飛び出るかと思いましたね(笑)
良い点ではこちらの執筆活動に自信を持てるような様々なことを書いてくれ、悪い点では例まで記入してくださり、非常に参考になりました。
さっそく仰ったとおりに修正をしてみました。まだまだ不十分なところなどがありましたら、ご指摘いただけると嬉しいです。
細かいところまで読んでいただいた上に、こんなにも詳細な感想を書いてくださったことにはただただ感謝致しておりますm(_ _)m
これを原動力に、ますます精進して執筆していきたいと思います(^_^)
投稿者:
霜三矢 夜新
[2013年 03月 20日 (水) 01時 05分] ---- 男性
▼一言
掲示板で依頼を頂いてありがとうございました。読ませていただいたので感想を残していきます。
作者さん本人が描写の苦労を前書きなどで書かれていましたが、物語の進行速度より、しっかりとその状況の描写を書いている姿勢を好ましく思いました。
他の方も書かれていますが、レナがヒロインだとするとキャラクターが薄い気がしますね。書きやすい動かしやすいキャラクターだから、つい出番増やしてしまっているなどの話はありがちですが。
高めの評価をさせて頂きました。やるきアップにつながったでしょうか?
相互ですのでこちらの作品への感想も気長にお待ちしていますね。
陸海 空人
[2013年 03月 21日 (木) 08時 47分 11秒]
感想に返信いたすのがすっかり遅れてしまいました(汗)
ありがとうございます。
状況の描写がしっかり書けているというように評価してくださっていることは、私個人としても意識していたところだけあって、とても喜ばしく思っています。
やはりレナのキャラクターは今のところ薄いんですよね……後半あたりからはキャラが立つようになる……とは思うのですが、やっぱりどこかひねったところが必要だったりするのかなぁ……(-.-;)
高めの評価ありがとうございます。これからも精進して執筆に努めていきますので、どうかよろしくお願いします。
感想もこちらで書かせていただきましたが、なにぶんたいしたことは言えていないので、広い心で受け止めていただけたら幸いです。
返信が遅れて、申し訳ありませんでしたm(_ _)m
投稿者:
*月星光レイラ*
[2013年 03月 17日 (日) 21時 45分] ---- ----
▼良い点
行動の描写がリアルで、情景を想像しやすかったです。
また、文章力も高いものを感じ取ることができました。
アクションシーンも躍動感たっぷりで、楽しく読ませていただきました。
……レオンかっこいいですね(笑)
▼悪い点
誤字報告をば……。
『プロローグ』
「独りごちると」
『侵入』
「することはでkない」
私の方が間違っていたらごめんなさい(><)
▼一言
これからも執筆頑張って下さいね!
応援しています。
陸海 空人
[2013年 03月 18日 (月) 08時 26分 06秒]
感想をありがとうございます。
描写がリアルで想像しやすいというのは、作者としてとても喜ばしい感想でございます。
よかったなレオン。もってもてだぞ(笑)
誤字もこちらで修正させていただきます。ありがとうございます。
これからも応援をよろしくお願い致しますm(_ _)m
投稿者:
牧田紗矢乃
[2013年 03月 17日 (日) 12時 51分] ---- 女性
▼良い点
無視の急襲のシーンでの、緊迫感の伝わる描写がいい。
躍動感があり、展開にみるみる引き込まれていってしまいました。
▼悪い点
プロローグの中の一文で「ではどうするのかといえば、簡潔に言えば、人間も『冬ごもり』をする」とありますが、「~~といえば」という言葉が二回出ていてくどい印象を受けました。
「ではどうするのかを簡潔に言えば、人間も『冬ごもり』をするのだ」という風にすればすっきりして読みやすくなります。
『反撃の準備』では発信機に関する説明が地の文とセリフとの二回なされていますが、これはどちらか一方に絞られた方がいいかと思います。
また、誤字がありました。
『反撃の準備』
「ハッキリ言ってしまえば、虫が集まったという事実だけで<あ>、予測できることなどたくさんあって~」→「ハッキリ言ってしまえば、虫が集まったという事実だけで<は>、予測できることなどたくさんあって~」
『罠』
「人間大の大きい体躯を<餅>、~」→「人間大の大きい体躯を<持ち>、~」
▼一言
掲示板でご依頼を受けました、牧田紗矢乃です。
文章、ストーリーの構成など、どれをとっても読者を飽きさせない魅力がある作品でした。
読んでいて気になる文章というのも物語が進むにつれて減っていきましたし、すらすらと読むことができました。
今後の展開も期待して待ちたいと思います。
これからも執筆頑張って下さい。
それでは、失礼いたしました。
陸海 空人
[2013年 03月 17日 (日) 16時 00分 59秒]
感想をありがとうございます!
自分ではあまりそんなに細かくみれなかったので、誤字脱字や文章の指摘をしていただきありがとうございます。
……にしてもこんなに間違った書き方をしてたとは……(-.-;)
それでも魅力的な作品であるということをおっしゃっていただいたことには本当に感激いたしました。
これからも精進して執筆活動を続けていきます。
どうもありがとうございました。
投稿者:
ナニワのハニワ
[2013年 03月 15日 (金) 15時 33分] ---- 男性
▼一言
全体的にダークな雰囲気が漂ってるような作品だと感じました。
まず、文章力が高いんだと思いました。
表現方法だとか、書き方だとか。
シリアス?恐怖的描写のときが一番輝いているように感じさせられる文だったと思います。
というか英語力がすごい……。
英語にするだけでこんなにもカッコ良くなるのかと思いつつ読んでいました。
個人の意見ですが、英語ってカッコイイですよね。
世界観の説明も、文の流れに応じて出していっているので、うわっ!みたいにはなりませんでした。
わかりやすかったです。
一つだけ聞かせてもらうとしたら、異世界ではなく、現代世界がモデルだととらえていいんですよね……?
陸海 空人
[2013年 03月 15日 (金) 17時 30分 43秒]
ご感想をありがとうございます!
恐怖描写で一番輝けているというのはすごく嬉しいです。がんばって書いてるかいがありますね♪
英語はデビルメイクライとかの影響ですね。よくよく聞いてみたら、あれに出てくる台詞ってすごく簡単な英語ばっかなんですけど、それでもやっぱりすごくかっこいいので参考にしてみました。どうやらうまくいってるみたいですね(笑)
世界観についての説明も、ちょっとわかりにくいことになってたらどうしようかと思ってたんですが、そのように言ってもらえると喜ばしいです。
まあでもモデルは……それについては原作でおいおい話すということで(笑)
投稿者:
不治鯉世界
[2013年 03月 09日 (土) 22時 00分] ---- ----
▼一言
設定と雰囲気がいいですね。
わくわくしました。
これからも連載頑張ってください。
陸海 空人
[2013年 03月 10日 (日) 08時 42分 29秒]
感想をありがとうございます。
これからも努力して期待に応えられるような作品として連載していくので、よろしくお願いします。
投稿者:
愛澤 魅魂
[2013年 03月 07日 (木) 00時 47分] ---- 男性
▼一言
こんにちは、愛澤です。
キラーオブクイーン、読ませて頂きました。
いやーなんと言いますか、非常にホラーテイストな作品だという風に感じました。
私はあまりSFは読んだ事がないのですが、とても面白かったです。
虫がいきなり出てきて針をぶっすーと村人に刺した時なんか、思わず読みながら顔が引き攣ってしまいました。
それくらい読者がしっかり光景を思い浮かべられる程、文章力が高いと感じさせて頂きました。
キャラクターはまだあまり多くは登場していませんが、それでも各々個性がしっかりしていて良かったと思います。
悪い点は殆ど見受けられませんが、強いて言うなら三点リーダでしょうか。
他の方も指摘なされているように、通常三点リーダは2個セットで使用するように決められています。
しかしそれは最新話に近付くにつれて修正なされておりました。
お時間に余裕がありましたら、序盤の方も治して頂けると良いかなと思います。
あまり大したことを書けなくて申し訳ありません。まだ始まったばかりですので、今後の展開に期待しております。
これからも執筆、是非頑張って下さいね。
陸海 空人
[2013年 03月 07日 (木) 07時 56分 40秒]
感想ありがとうございます。
ホラー部分を強調したぶん、主人公たちの活躍が一際かっこよくなるとも考えてのことなので、そう言っていただけるととても嬉しいです(^_^)
三点リーダーについては、まだ序盤の方は修正し切れてないので、そちらも後々させていただきます。
大したことないだなんてとんでもない。このような喜ばしいご感想をいただけただけでも私にとっては……(>_<)
これからも執筆をがんばっていきます。応援よろしくお願いいたしますm(_ _)m
投稿者:
如月あい
[2013年 03月 06日 (水) 08時 18分] ---- 女性
▼一言
こんにちは!
掲示板から来ました如月です!
率直な感想としては、臨場感あふれる文章で先が気になるお話でした。
文章の面で、一つ気になったのは、「」は段落下げしなくて良いはずです。
本文を引用させていただきますね↓
「誰もいないぞ」
暗い洞穴の奥深くで、レオンの声がこだました。
↓訂正後
「誰もいないぞ」
暗い洞穴の奥深くで、レオンの声がこだました。
だと思います。
正直なところ、今はまだ、これからの展開がどうなっていくのか予測がつかないため、なんとも言えない状況です。
ただ、本文を読んでから、あらすじや小説情報を読ませていただいたのですが、そこで初めてこれがSFだと知りました。
今のところあまりSF感はないのですが、これがSFなら、あの虫がかつての科学の産物だ、とかいう話になるのかなと勝手に考えていました。
どっちかといえばファンタジーな進み方なので、これからどうSFに転がるのか楽しみな気もします。
陸海 空人
[2013年 03月 06日 (水) 08時 30分 58秒]
ご感想をありがとうございます。
確かに今のところSF感はあんまりないですね(笑)
その点はこれから努力させていただきますので、どうかこれからもよろしくお願いします(^_^)
アドバイスも参考になりました。ちょっとずつ訂正していきます。
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遅くなりましたが、ご依頼いただきました批評をお届けします。
申し訳ありませんが、以後、言葉遣いがざっくばらんになります。長丁場で丁寧語を続けていく自信が当方にはございませんので、お目こぼしいただけますようお願いいたします。
では、前置きは早々に切り上げて、早速批評といきましょう。
※注
ほぼ入れ違いとなったため、この批評の内容には最新話の『No Reason』は反映されていません。
その前の『人間』までの話が批評の対象となっています。
▼おおまかな印象
・コレといった面白みがなく、盛り上がりも特徴もない作品。
・設定にしても物語の構成にしても、全体のバランスがとれていない。
・語彙が壊滅的におかしく、まともな日本語ではない。
・総じて、作者がいきあたりばったりに作品を作っているのが透けて見える。
――というのが、大体の印象です。
これより、本編から具体例をピックアップして、詳細に述べていきます。
▼特徴をダメにし続ける作品の構成
作品の印象についてもう少しだけ言うと――
「コレといった面白みがない」「盛り上がりも特徴もない」とは言いましたが、ストーリーの序盤は比較的よく書けているという印象を抱いていました。
ただし、「序盤は」です。
レナをレオンが助け、よしこれからが本番だ、という辺りを境にして……作品はどんどんつまらなくなっていきました。
様々な要素が、作品の内容をダメな方向へダメな方向へと向かわせ、最初の面白みを殺し続けていく作品。そんな印象です。
何か一つがダメというわけではなく、複数の色々な要因が絡まりあっています。
このため、説明するにしてもちょっと要領を得ないかもしれませんが、一つ一つ述べていきましょう。
▼▼最初の期待感と、後々の内容の落差
(あらすじより抜粋)
>圧倒的恐怖に対して立ち向かう人間を描く、SFファンタジー。
上記の煽り文句以外にも、あらすじでは「圧倒的な力を持った敵の脅威に晒されて人類が危機的状況にあり、追いつめられて『待った無し』という世界観である」ということを殊更に強調しています。
私の個人的な趣味嗜好の観点でも、こういった世界設定はとても好きです。例えば『高機動幻想ガンパレード・マーチ』『マブラヴ』のそれぞれのシリーズなど、ずっとファンとして追いかけていますから。
他に似た傾向の作品があるからといって、その内容をそっくりそのままこの作品に求めてもあまり意味はないのですが――
こういう「人類に待った無し」という作品の、いったい何が面白いのか? それをきちんと考えて、あなたの作品は作られていますか? 私にはとてもそうは思えません。
このテの作品の面白さ、と言っても個々の作品ごとにある個性もありますので一言に集約されるものではありませんが、あなたの作品にも関係あるであろう要素を抜き出すなら、
・絶望や閉塞感といったネガティブな要素を物語を通して払拭し、希望や開放感といったポジティブな要素を得ること。
・乗り越え難い障害(特定の敵や、絡まりあった状況そのものなど)を排除する、英雄的なキャラクターを目にすること。
――といった辺りのものになるでしょう。
ゆえに、レオンがレナを助ける辺りまでであれば、この作品に期待感を持つことができた。
が、それ以降がダメダメです。期待ハズレもいいところ。
序盤は「王道/テンプレート/セオリー」を外さずに、ある意味で予定調和通りに物語が構築されている。
それが悪いとは言わない。使い古されてなお使い続けられるというのは、多くの人に指示され続けているという証拠だから。
けれど、そこから先の、「この作品オリジナルの、ストーリー本体」の段になった途端、内容がグダグダになって目も当てられないものになっている。
つまらない。
最初に期待感があっただけ、そこからの落差があっただけ、余計に、です。
何がつまらないかというと、出てくる要素要素がことごとく、最初に示されて期待を抱いた面白みを「殺し」続けているから。
▼▼世界観を「殺す」、舞台選択
まず、「人類に待った無し」というせっかくの世界観を、「雪山によって隔絶された、広い世界のことを何も知らない集落」という人々と場所を物語の最初の舞台に選んだことで、台無しにしている。
作者としての思惑を察するに――
・いきなり広い世界の複雑な設定を並べると読者がついてこれなくなるから、まずは何も知らない無知なキャラを出して、簡単なところから順番に説明していけば理解しやすいだろう。
・まずはいきなり強い群れの敵を出すのではなく、今後を見越して弱い群れの敵を出そう。敵はこの『雪山編』が終わったら徐々に強くすればいい。敵を弱く設定するためには、それなりの特殊な環境が必要だ。
――という辺りのことを考えたのでしょう。
コレはコレで一つのセオリーではありますが、「全ての作品に有効な手段」では決してありません。
「結果的にこの作品には合っていない方法論」、あるいは「表層ばかり真似して本質を理解しないまま使ってしまった手段」です。
あらすじで散々「人類に待った無し」という設定を煽っておきながら、蓋をあけて出てきたのは「人類の状況を何も知らない特殊すぎる人々」。
世界観の持ち味である「絶望感」「閉塞感」を表すには役者不足。
ファンタジー世界で例えるなら、舞台は「ゴブリンに突然襲われて困っている辺境の村」です。
そんな小さな事件を解決するのは物語としてつまらない、などということは言いませんが、問題はこの事件そのものではなく、「あらすじで散々『人類に待った無し』という設定を煽っておきながら」それを裏切ってこの舞台を選択したこと。
世界全体の話を煽っておいて、辺境の村の話にスケールダウンさせてしまったことです。
最初に世界全体の話をせず、まずは辺境の村の話だけを解決して、そこから徐々に世界の話へとスケールアップしていく……というならまだしも、「煽っておいて、裏切る」というのは同じ段階を踏むにしてもガッカリ感を与えるだけです。
せめて、例えばこの集落が「何も知らない」などという特殊な環境なのではなく、「他の土地でクリーチャーに遭遇し、この辺境まで逃げてきた、直接的にクリーチャーの脅威と恐怖を知っている」とかの背景を持っていたなら。
そしてそれを作品でちゃんと描写しているのであれば。
そういった要素があれば、同じ場所を舞台にするにしても、「世界中にあふれている絶望の光景の中の一コマ」と捉えることもできるでしょう。
けれど、作者であるあなたが選択したのは、何も知らないという「特殊すぎる」環境。
襲われた村人達が感じているのは「わけのわからない化物に襲われた、目の前に迫った一時の危機」でしかない。「仮にこの危機を脱しても、この先にはさらなる化物があふれている世界があるという、どうしようもなく逃れ難い絶望感」ではない。
これを物語の導入に持ってきても、読者に与えられるのは「人類に待った無し」という大きな危機感ではなく、「辺境の村のピンチ」でしかない。
舞台の選択が、世界観が持っている「人類に待った無し」という特長的な面白みを「殺し」ている。
それでも、実際に危機的状況に陥って、それをヒーローたるレオンが助ける、という段階までの物語は、まだ面白みもあった。
けれど、そこで唐突に「その時点までの主人公」であるレナを置いてけぼりにして、レナには理解できない敵の設定を垂れ流し出す。あきらかに「これが『お約束』というやつだから」とでもいうかのように型どおりに。
「辺境の村のピンチ」として物語が進んできていたのに、何の段階も踏まずに唐突に「人類に待った無し」に話がシフトする。そうすることで今度は反対に、「何も知らない」という特徴すらも「殺し」ている。
何も知らない人間を出すなら、何も知らない人間を際立たせる話の作り方をすればいいのに、そういう展開は何もない。
▼▼キャラクター性を「殺す」、人物配置
はっきり言いましょう。
・主人公であるレオンが、この作品の登場人物の中で一番、「影が薄い」です。
あくまで個人の印象ですが、これはレオンに対する好き嫌いで言っているわけではありません。
レオンの影の薄さを説明するのに一番わかりやすいだろう例は、クリスとシルヴィアのコンビです。
おどけ、ふざけた言動を繰り返すクリス。
サディステッィクな言動でクリスを苛め、しかし任務には生真面目に従うシルヴィア。
この対照的な二人のコンビは、ただ単にそれぞれの「キャラが立っている」というだけでなく、それぞれに相方を引き立てあっているコンビだからこそ、印象に残る。
単にシルヴィア独りがいても、そのサディステッィクな言動は狂人の繰り言のようにしか聞こえない。それをコミカルに変換する役割を持つクリスが傍にいてこそ、シルヴィアの特徴が引き立っている。
単にクリス独りがいても、その不真面目な言動は身勝手なワガママさにしか見えない。それを掣肘して引っ張ってくシルヴィアが傍にいてこそ、おふざけとして許される特徴に収まっている。
すべからく、『小説』でキャラクターを特徴づけ、印象に残すのは「人間関係」です。
クリスとシルヴィアにはそれがある。二人に振り回されるヴァンにすらそれは影響があり、ヴァンの印象に繋がっている。
が、レオンとレナのコンビにはそれがない。(レナはリリィとの関係性がある分、レオンよりはマシ)
少なくとも、『一方で』『侵入』『再会』の3話をかけてじっくりと描かれているクリスとシルヴィアの「人間関係」に対して、レオンとレナのコンビに費やされている「人間関係」の話は『潜入』の1話のみ。
レオンの登場は『出会い』の終盤で、その後『逃走』『男の正体』と二人揃っての出番はあるが、『逃走』は実質的にレオン一人の戦闘シーンだし、『男の正体』は大半が事務的な説明のシーンでしかない。
『潜入』もそうだし、他にも少しだけある「レオンとレナの人間関係のシーン」は基本的にレナの一方通行でしかない。内容的にも「レナに対する印象を深めるエピソード」ではあっても、相方の「レオンに対する印象を深めるエピソード」ではない。
他にもレオンの影の薄さとして例をあげるなら、レオンの特徴として言及されている「無表情」という要素が、作品的には何ら役割を果たしていない。
人物のプロフィールに箇条書きで「趣味:読書」「好きなもの:犬」とか書いてあっても、実際に作品の中でその人物が読書をしていたり、犬を可愛がっているシーンがなければ印象に残らないのと一緒で、レオンのその特徴は作品中で全くの無意味になっている。
度々「レオンが無表情だ」という描写はある。
が、それは単に「そういう一文が書かれている」というだけ。ストーリーには全くの関係がなく、宙に浮いている。
例えば、無表情なレオンにレナが怯えてしまい、一波乱を経てようやく会話ができるようになる――とかのエピソードでもあれば意味があるが、そういったふうな「特徴を印象付けるためのエピソード」はない。
全ての設定をいちいち全部拾って印象付けなければならない、というつもりはありませんが、「人間関係」でレオンを印象づけられないならそれに代わる何かが必要なのに、この作品にはそれがない、ということです。
総じて――
・作品の構成そのものが、レオンを印象付けるためにまったく機能していない。
ということ。
単なる端役ならばともかく、役割的に主人公であるのにかかわらず、です。
これはレオンに限った話ではなく、(今後はわからないが少なくとも【雪山編】では)ヒロインの立場にあるレナも、構成に「殺されて」いる。
レオンが登場した途端、せっかく「家族を失った悲劇のヒロイン」というポジションにいたのに、「レオンを活躍させるためのダシ」「レオンが手に入れたアイテムみたいなもの」に堕している。
レナとレオンの人間関係を築く、というストーリーでも展開していれば別だが、レオンが登場して以後、ただレオンが活躍(?)するだけの戦闘シーンが続いているだけで、レナはストーリーの本筋から外されてしまっている。クリスとシルヴィアが合流してからは余計に顕著で、ただそこに居るだけ。レオン達の行動を制限してしまうお荷物であるならまだしも物語に緊張感をもたらす役割があろうというものだが、毒にも薬にもならないという有り様。
影が薄くて主人公としては役者不足なレオンと、あっさりヒロインからスピンアウトしてしまったレナ。
それでいながら、まだ作品はこの二人を中心に進めようと無駄に空回っている。
まさに「飼い殺し」という状況です。
▼▼レオンのキャラクター性を「殺す」、アクションシーン
レオンはせめて、アクションや戦闘のシーンで活躍して、その「強さ」でもって読者の印象に残るキャラクターとして確立しているのであれば、まだマシではあったのでしょう。
が、実際は、レオンは大して活躍していない。
というより、「それが印象に残るようには、描かれていない」。
内容的には、数々の敵を屠り、何度もピンチを切り抜けている。が、「それを活躍だと読者に感じさせるようには、描かれていない」。
まずはレオンそのものより、「敵を強く描いていない」。
ピンチにおちいったとしても、敵が弱いためにそこに緊張感がない。
ヒーローであるレオンが無双の強さを持っている、というのは別にかまわない。が、それに頼って雑魚ばかりを倒しているのではマンネリにしかならない。
ヒロインのピンチを圧倒的強さで救った、というところまではいい。それは「ヒロインを救う」という「見せ場」なのだから。
が、その後に弱い敵を作業のように何ら危機感無く倒し続ける、というのは、「強さ」を印象付けるものではない。
強い敵を、より困難なピンチを乗り越えてこそ、ヒーローの強さは映えるもの。
敵を欺いて戦闘を回避する、というのも、敵が強いからこそ活きる選択であり逆説的な活躍。雑草を刈るように困難なく敵を倒し続けている状況で逃げを打っても、逃げられるか、逃げられないか、という二者択一の結果に対する緊迫感は生まれない。仮に失敗しても、また敵を殺しつくせばいいだけなのだから、「やってもやらなくてもどっちでもいい小細工」にしか見えない。
敵の強さにも色々ある。個体の戦闘力で主人公達に及ばないなら、集団の利点を活かせ。物量で圧倒し、レオン達の弱点を突け。倒しても倒してもキリがないくらいに出しつづけろ。疲労を誘い、弾薬を消費させて、危機感を煽れ。レナやヴァンという足手まといが一緒にいるのだから、そこを襲え。
『人間』に登場した「人語を話す敵」なんてのは小物な敵の最たる例。せっかくの「言葉が通じず得体の知れない正体不明の化物」だったのに、いきなりまるで「幼稚園のバスジャックをすることが何故か世界征服に繋がると思い込んでいる、一昔前の悪の怪人」みたいな印象になった。仮に実力的に戦闘員(今までに出てきた他のクリーチャー)より上だろうが、言動の俗っぽさと典型的なサディストっぽさが合まって、決して大物には見えない。まさに毎週ごとに倒されることが確定している雑魚に毛が生えただけの怪人。
それから、「ヒロインのピンチにヒーローが突然現れて救い出す」というのはレナで既にやった展開。リリィのシーンは人物が違うだけで、この作品中では二度目になってしまう。ようするに、二番煎じ。
(せめてリリィに感情移入できるように段階を踏み伏線を張り満を持して描いたシーンであるならまだしも、唐突に今までと違う小物の敵が登場し、何の脈絡も無く浅薄にしか見えないような唐突な過去語りをリリィが行って、いかにもな「お涙頂戴」な状況をやっつけ仕事で作ったようなところにレオンが登場しても、何の感動もない)
(ついでに言っておくと、別のシーンにある「味方を攻撃するように見せて、実は背後の敵を攻撃した」という展開。これ自体は黄金パターンでしかないが、それをレオンとクリスの二度にわたって行っているのはダメ。まったく別の作中でならともかく、同一作で間を開けずにやるとか、アイデアが枯渇しているようにしか見えない)
また基本的に、作中に描かれているレオンの強さというのは、「レオンの所持している装備の強さ」であって、レオンというキャラクターの内面的な強さではない。
そもそも「敵が強くない」からそういう状況におちいっていない、という問題もあるが、ピンチになって、それを不屈の闘志で覆す、とか、知恵を絞って意外な方法で困難を乗り切る、というものがなく、ただ「スペック上の強さ」が敵より上回っているから当然のように勝つ、というだけの戦闘の繰り返し。
……まあ、作者的には『潜入』で描かれている「電撃で一網打尽にする」とか、『脱出』で「噴き出す溶岩の勢いで岩盤を飛ばす」とかもレオンの見せ場として用意したシーンなんでしょうが、正直、「読者を馬鹿にしてるのか?」と呆れるしかない無理矢理な展開でしかない。
……あー、後にしようと思ってましたが、話が出たついでに、ここで言っておきましょう。
『潜入』『赤い悪魔』『脱出』の展開は、「こりゃないわー」です。
小説が荒唐無稽なのは別にいい。ファンタジーに向かって「魔法が存在するなんて現実味が無い」とか言うのが筋違いであるように、魔法がある世界なら世界で、「それはそういうものだ」と納得できる作品ならそれはいい。
が、この作品は魔法が存在するファンタジーじゃない。
魔法の力で他の生物を乗っ取る不思議パワーを持ったモンスターが敵なのではなく、詳細な正体は解明されていなくとも現実に存在する寄生生物の延長線上として描かれている相手が敵。
魔法の力で火の玉を生み出して攻撃するのではなく、銃やナイフ、肉弾を使って敵を倒すのが主人公達。パワードスーツやレールガンみたいなオーバーテクノロジーが登場しているとはいえ、それは既存の科学の延長線上にあるもの。
魔法が存在するような、現実とは別の物理法則がある世界なのではない。あくまで「現実の延長線上にある」世界観。少なくとも、それを大きく逸脱して世界観を根底から覆すような要素は、作品中にない。(もし、今後の展開でそんな要素が出てきてつじつまを合わせようなどとしたら、それはそもそも作品の構造的な欠陥に堕す)
「我々の知っている、現実世界の常識」が、魔法の存在するファンタジーよりも多く「あなたの作品の世界の常識」と重なっている。そういうふうに前提として設定されている。
それを無視して
>え? さすがに無茶すぎるって?
>すいません、これはライトノベルなのでご了承ください。
とか、作品の練りこみ不足を棚に上げた「下手な言い訳」でしかない。
『潜入』の「電撃で敵を一網打尽にする」レオンはまるで、ジャンケンで後出しをして勝ったにもかかわらず得意げに振舞っているかのようで、小物臭い。
ギミックとしては別にいい。複数の相手の全身を炭化させるほどの高圧電流を発生させる器機がありえないほどコンパクト化されているというのはどう見てもオーバーテクノロジーだが、それは「そういう発展した技術を有する世界なのだ」と納得はできる。それが手元にあって、持ち合わせのドリンクを使って電流を流す、ということ自体は別にいい。
ただ、それを「ジャンケンの後出し」で説明されても、ポカーンとするしかない。なんだそのご都合主義は、と。「挑発している隙にこっそり撒いた」だって? 何の伏線もないのに唐突すぎる。
せめて、レナが弱音を吐いたときにチョコではなくそのドリンクを見せておけ。いつの間にかこっそり撒いたのではなく、虫がいたぶるために鎌を寸止めした時に、偶然を装ってペットボトルを切られておけ。ジャンケンの後出しなんてしなくても、いくらでもそれを納得させるための展開なんて用意できるだろうに。
『赤い悪魔』――そもそも「爆弾とは何か」を説明した方がいいの? 爆弾は炎で敵を倒すものじゃない。爆弾と火炎放射器とは全く別の兵器なんだよ?
よしんばレオンたちが、爆弾の本来の威力である衝撃波からは逃れて、その後に副次的に襲ってくる炎も脅威となった、というのを展開として良しとしても、
>相手の狙いはこれだった。
なんて、回りくどい手段を敵の真の目的であるかのように語るのは「ないわー」としか思えない。
『脱出』――あまりにも不確定要素とご都合主義が重なりすぎる。
レールガンで地面を穿ち、その先に都合よく溶岩溜まりがある。レオンはどうやってそれを知ったの? 手元にある万能スキャナー? 解析にやたら時間がかかる上に、それを地面の下に向けて解析してたりはしてないよね? その上、レールガンの威力と溶岩溜まりまでの岩盤の厚さ・強度を計算したふうでもなく、確信をもって撃ってるのはどういうこと?
溶岩が噴き出すとして、どれくらいの勢いで噴き出すのか、レオンには分かってたの? やっぱり万能スキャナー以下略。
溶岩が抜け穴に届かない勢いしかない可能性もあれば、逆に勢いがありすぎて用意したチタンの岩盤がもたない可能性は? 何しろ、具体的な数値は示されていないけれど、「10メートルの崖を、他にも人を抱えた状態で、ひとっ飛びに超えられる跳躍力」をもっているレオン達をして、届かない距離にあるんだよ? そこまで届くとなると、相当な威力が必要だよね? 即席のチタンの岩盤は壊れないの? 壊れないにしても、その上に載っただけのレオン達が衝撃に耐えられるものなの? オーバーテクノロジーのパワードスーツを着ているレオン達はともかく、レナやヴァンの保護はどうやるの?
もうこれ以外の方法がなく、成功するかどうか分からない一か八かの危険な賭け、というのであれば、こういう無茶をやるのも仕方が無い、とまあ無理矢理にも納得できるかもしれない。
でも、「完璧だ。角度ばっちり」なんて自信満々に言うレオンには、全部わかっているんだよね? いくらクリスが無茶な行動だと悲鳴をあげようが、レオンがこんな態度ではそうとしか見えない。どうやってそのロジックを組み立てたの? それを作中でちゃんとわかるように説明してよ。
それを作中でちゃんと説明しなければ、やっぱり「ないわー」でしかないよ。
奇跡と呼ぶほどの偶然に助けられるのは別にいい。そういう意味で「ライトノベル的な展開」だけであったのなら野暮なことは言わない。
問題なのはむしろ、それを当然のように自分の策が成ると信じて疑わない態度のレオンの様子。
なんと言うか……やっぱり「小物」と言うのが相応しく思える。
そんなこんなで、結局、「レオンが活躍しているようには、到底思えない」という作品になっている。
▼▼作品の主題を「殺す」、余計な要素
・設定にしても物語の構成にしても、全体のバランスがとれていない。
・総じて、作者がいきあたりばったりに作品を作っているのが透けて見える。
最初にこう述べた意味、そろそろ分かってきたでしょうか?
あらすじで散々「人類に待った無し」という設定を煽っておきながら、やっているのは人類全体の話ではない。
敵が強大だ、と煽っていながら、出てくるのはただの雑魚や小物。
構成の段階で、登場人物(特に主人公のレオン)を引き立たせるための人間関係もアクションも用意されていない。
そういった諸々が重なりあって、
・コレといった面白みがなく、盛り上がりも特徴もない作品。
を、形作っている。
既に述べたように、せめて「何も知らない特殊すぎる集落の話」ではなく、「この世界の一般常識」くらいは知っている場所を舞台にすればよかったのに。
このテの「人類に待った無し」という作品の多くが、完全な異世界のファンタジーではなく未来や現在を改竄したSFなのは、ゼロからの世界観に多くの説明を割かずとも、リアルにその「滅びの絶望感」を想像してもらえるからです。
同じくSFと銘打つなら、変に凝った場所を舞台にしなくてもいい。むしろ特殊であればあるほど、世界観の持ち味を殺している。いくつもの話を重ね、読者にもこの作品独自の世界観が浸透してから登場するのであればこんな雪山もいいでしょうが、作品の導入時にあえて採用するような舞台ではない。
この作品にとって重要な障害っていうのは、他の何をおいてもクリーチャー達でしょ?
だっていうのに、なんだって序盤の最大のピンチが「迫り来る溶岩」なの? 最大限にクリーチャーの脅威を知らしめる必要のある物語の導入で、クリーチャーを差し置いて全く関係ない自然の脅威なんかを相手にしてたら、せっかくのクリーチャーの印象が薄まるだけでしょ。(いくつもの話を重ね、読者にもこの作品独自の世界観が浸透してから、それまでのマンネリを打破するため採用するとかならともかく、序盤でなんて)
レオンのキャラを引き立たせるなら、クリスと最初からコンビで行動させればよかったのに。無表情で万事にそっけないレオンと、饒舌でおちゃらけた態度のクリスであれば、互いの持ち味を引き出せるでしょう。
シルヴィアよりも、主人公のレオンのキャラを立てる方が優先。そもそも、シルヴィアって必要なキャラですか? 男女が違うだけで、ほとんどレオンとキャラが被ってるんですが。レオンと合流した途端、レナ達同様にいてもいなくても同じ背景と化してますよ。
【雪山編】のヒロイン(今後もヒロインを続けるかどうか不明)であるレナ。
実質、最初にレオンに助けられた時点で、彼女の役目なんて終わってるでしょ。連れて歩くだけ、作品にとっては余計な要素。
ヒロインとして扱うなら、「ただそこにいるだけ」なんて中途半端なことをせず、ちゃんとレオンと人間関係を構築して、ヒロインらしく描けばいい。レナとの関係を通して、本来の主人公であるレオンの隠された優しさとか、過去に抱えている闇とか、色々なドラマを展開させればいいのに。
レオンの影が薄いのは、レオン自身だけの問題じゃなくて、相方のレナが役者不足なせいもある。
そもそも、この【雪山編】は、いったい何がやりたいの?
悲劇のヒロインであるレナの物語?
類まれな戦闘能力を秘めたヒーローであるレオンの物語?
レナの物語なら、徹頭徹尾レナに焦点を当てて描けばいい。むしろレオンを単なる脇役にするくらいの勢いで。
レオンの物語であるなら、作品の全ての要素をレオンの魅力を引き出すために費やすくらいにしなければ。クリスとシルヴィアの場面なんて別途で描いたりせず、「ピンチに二人が駆けつけました」で充分。侵入路を探して二人が彷徨っているシーンなんて、レオンの物語には余計な要素でしかない。
レオンとレナ、二人が同等の価値を持つ、二人で作る物語?
じゃあ、それならそれで、二人が映えるような物語作りをしなければならない。
様々な面での工夫が、この作品には足りていない。
何もかもがいきあたりばったりで、「どうすれば、よりよく物語を演出できるのか」を深く考えていない。
そう、見えてしまう。
▼▼
いくつかの細かい突っ込みどころは端折りましたが(例えば、明かりのない洞窟内で、レオンやレナたちはどうやって動き回っているの? とか、色々)……
以上が大体の、作品本体への私の批評となります。
▼添削・校正
最後にもう一つ、
・語彙が壊滅的におかしく、まともな日本語ではない。
コレについて指摘せねばなりません。
ぶっちゃけ、「もっと日本語を勉強してください」の一言で済ませてしまいたいのですが、具体例がないのでは指針にもならないでしょうし、冒頭の数話から特に目に付くいくつかを抜粋してみましょう。
全体に無数にある内の、ほんのいくつか、ですからね、念のため。冒頭の数話というだけの理由ではなく、その数話の中からもさらにピックアップして、です。
全てを指摘しようとしたら、その説明も含めて恐らくあなたがこの作品に費やした文章と同じくらいの文章を、私も書かねばならなくなります。さすがに、そこまでは付き合えません。
>先ほどからレオンは洞窟内を散策しているが、そこにはいるべきはずの人影がどこにもなかった。
散策――これといった目的もなく、ぶらぶら歩くこと。散歩。
ここでは散策ではなく「探索」
>のこのこ詮索に来るヤツがいなくなるぞ」
原義を遡れば間違っているとまで断じることはできませんが、現代語の「詮索」とは人間関係にほぼ限定されます。例えば「余計な詮索をするな」など、他人の事情についてのことなどに限定され、しかもよい意味では使われません。
洞窟を詮索する、などという言い回しは、少なくとも私はお目にかかったことがありません。
「詮索」が使われているのはここだけでなく、今後も何度も使われています。
>「今ついたとこなんだが……どっか別の場所まで続いてるのかわらんが、通路がある。
>「あいつらの起源はどっからなのかわからないが、突如として世界中に出現したモンスター集団だ。
>心のどっかで、そんな野次を飛ばす自分がいるのがレナはとてもたまらなかった。
>いつの間にか意識がどっか行っていたらしく、レオンのかけ声とともに目を覚ますレナ。
「どっか」ではなく「どこか」
口語として定着しつつある言葉だし、台詞としてなら通用する言葉だが、地の文ではまず使われない。
また、台詞にしても、この言葉遣いは「口調が幼い」という印象を抱かせる。レオンに相応しい言葉遣いとは思えない。
というか、意図して使っているのではなく、作者であるあなたの無自覚な癖でしかない。
>それでもモリアはその男の拘束をもがき暴れ、
「拘束を『逃れようと』もがき暴れ」とか、途中にあるべき言葉がない。「拘束をもがき暴れ」では意味が通らない。
>モリアが男を拘束していたその腕をほどくと、男はそこでうなだれ、自らに降り懸かった災厄を嘆く。
モリアが男を拘束していたんじゃなく、無茶な行動をするモリアの方を男が拘束してしていたんでしょ。立場が逆になっている。
それから、文の前半の主語はモリア、後半は男になっている。こういう主語が複数あるのは悪文の典型例。
>その集団の中で、レナはただ呆然とそこに立ち尽くしていた。
>周囲から伝染する恐怖から、目を大きく見開き、呼吸を荒げるレナ。
呆然――あっけにとられているさま。気抜けしてぼんやりしているさま。
少なくとも呼吸を荒げている様子を指して、「呆然」とは言い表しません。
「次第に」とか、時間の経過を表す語がついていればともかく、このままでは通用しない。
>母に続いて一心不乱に足を回した。
「足を回す」とはなんぞ? 「走り回る」や「逃げ回る」という言い回しはあっても、「足を回す」なんて言葉はない。
>「おかあさん、後ろ!!」
>警告を察して、レナを抱えて横に跳ぶリリィ。
「警告に『危機を』察して」あるいは「警告を聞いて」
「警告を察して」ではない。二人が遠くにいるならまだしも、ごく近くで明瞭に発せられた警告の言葉なのだから、「察する」なんて婉曲的に受け取ったりはしない。察したのは言葉ではなく危機。
>このままでは挟み撃ちになってしまう。
>そう判断したリリィは一瞬早く、レナを抱えて滑り込む。
「滑る」ならともかく「滑り込む」なら、その目的となる対象が必要。文脈からそれが明らかならば省略も可能だが、それはこの文章にはない。
「足元へ滑り込む」といったように、「込む」を使う以上はこのままでは言葉が足りない。
>リリィも先の走り込みもあって、もう目も霞むほどに疲弊していた。
「走り回る」のと「滑り込む」のを一緒にしているんでしょうが、あわせて「走り込み」と言ってしまっては意味が別になります。「走り込み」はイコール「走行練習」のこと。
>レナは反抗しようともがくが、疲れきった体で足掻いても何もできず、ただただ母親のされるが隙間に入った。
単純な脱字でしょうが、「ただただ母親のされるが『ままに』隙間に入った」
>小さな子達の世話を見てあげて
「世話」は見るものではなく「する」ものです。あるいは「面倒を見る」。
ニュアンスとして伝わらないことはありませんが、やはり慣用的ではない。
>だが、そんな日々の希望はすぐに打ち捨てられた。
打ち捨てる――構わないでおく。ほったらかしにする。思いきって捨てる。
「打ち破られた」とか「打ち壊された」とかでしょう。
▼
私からは以上です。
ぶっちゃけ、「マゾ募集! 超・辛口批評します」の主旨に添うなら、構成から見直して、最初から書き改めた方がいい作品だと私は思います。