クジャク飛び去り休園 小豆島、3000羽が500羽に
約3000羽のクジャクを放し飼いにし、飛行ショーが売り物だった瀬戸内海の小豆島(香川県)にある孔雀(くじゃく)園で、飛んで逃げ去るクジャクが続出。約500羽に減少し、4月から一時休園に追い込まれている。
クジャクは飛ぶのが苦手だが、連日行われる飛行ショーで「訓練」されたためか、園を囲む高さ約5メートルのさくを越えて逃げ出すようになったという。
孔雀園は地元バス会社の関連会社が約30年前、瀬戸内海を一望できる場所に開園。敷地面積約1万平方メートルに、インド産のインドクジャクを最盛期には国内最多の3000羽放し飼いしていた。
しかし、園内の高台(約10メートル)からクジャクを羽ばたかせる飛行ショーを1回約40羽ずつ、多いときで1日数十回繰り返しているうちに、さくを飛び越えるクジャクが増えたという。
クジャクは、園に舞い戻ることもあるが、雑食性で近くの山で野生化しているものもある。
同園は繁殖にも力を入れているが、園内のクジャクで交配を繰り返したため、成鳥にまで育つひなが少なく、思うように増えないという。
孔雀園は、一羽でも多く元気なクジャクを育て、来春にも再開する予定だが、飛行ショーはもうやらないという。
【共同通信】
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