「立川断層帯 地震の痕跡は誤り」と訂正3月28日 10時4分
東京大学などの研究グループは、先月、東京と埼玉県にまたがる「立川断層帯」で、断層がずれ動いた痕跡を新たに見つけたと発表していましたが、その後の調査の結果、地震の痕跡ではないことが分かったと訂正しました。以前行われた工事の跡などを見誤った可能性があるとしています。
これは、東京大学地震研究所の佐藤比呂志教授が記者会見をして明らかにしました。
東京と埼玉県にまたがる立川断層帯は、国が地震が起きた場合、マグニチュードは7.4、死者は6300人に上ると想定している活断層で、地震調査委員会は、おととしの巨大地震で、これまでより地震の危険性が高くなっているおそれがあるとしています。
研究グループは、断層帯の構造などを調べるため、去年10月から先月にかけて、立川市などで長さ250メートル、深さ10メートルにわたる大規模な掘削調査を行い、先月6日、断層がずれ動いた痕跡を新たに見つけたと発表していました。
しかし、その後、さらに深く掘って調査した結果、地層のずれとみられていた部分が途切れていたほか、その部分にセメントなどが含まれていることが明らかになり、研究グループは、地震の痕跡ではないことが分かったと訂正しました。以前行われた工事の跡などを見誤った可能性があるとしています。
会見で佐藤教授は「住民の方などに混乱を与えてしまったことをおわびします」と陳謝したうえで、「立川断層帯については引き続き調査を続け、地下の構造を明らかにしたい」と述べました。
研究グループは、平成26年度を目標に、地下の断層の構造や地震が起きた場合の揺れの伝わり方などを調査することにしています。
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