松本市職員の飲酒運転事故:容疑で逮捕の職員を懲戒免 定年前に /長野
毎日新聞 2013年03月27日 地方版
酒酔い運転のうえ事故を起こしたとして松本市は26日、県警に道路交通法違反の容疑で現行犯逮捕された上水道課の上野隆史課長補佐(60)を懲戒免職とした。市によると、本人は釈放されて入院中で捜査は継続中だが、3月末の定年退職を前に処分に踏み切った。同市職員の懲戒処分は今年度3人目。
市職員課の説明では、上野課長補佐は当初、市の聞き取りに「前夜に酒を飲んだが、当日は飲んでいない」と釈明。その後「当日の記憶がない」と答えるようになった。26日に病院で処分を言い渡すと「申し訳ないことをして反省している。処分は受け入れる」と話したという。
高山満総務部長は「いつ飲酒したかはっきりしないが、運転時にアルコール反応があったのは確か。退職すれば処分ができなくなるので、起訴を待たず、逮捕時の警察発表と市の聞き取り結果を総合的に判断して決めた」と説明した。
県警によると、上野課長補佐は1月28日午後2時半ごろ、市内で乗用車を運転中に対向車線の車4台と接触する物損事故を起こし、松本署員の飲酒検査で基準を上回るアルコールが検出されたとされる。
この問題を巡っては、医師の菅谷昭市長が2月の定例会見で、アルコール検査の誤反応の可能性に触れ、処分については「医学的な面から、慎重に対応しなければならない」と主張していた。【古川修司】