大阪府柏原市のJR大和路線河内堅上(かわちかたかみ)駅付近で14日、「撮り鉄」と呼ばれる鉄道ファンがカメラを手に線路内に立ち入り、列車のダイヤが乱れた問題で、府警は22日午後、鉄道営業法違反容疑での立件を視野に、同駅付近の現場2カ所で実況見分をする。
柏原署によると、14日午前10時半〜11時半ごろ、団体用の貸し切りお座敷列車「あすか」を撮影しようと数十人が同駅付近に集まり、うち数人が線路内に侵入。線路外への退去を拒む人もいたため、現場近くで快速電車が約30分立ち往生するなどした。これにより上下7本が運休、12本が部分運休するなど約1万3千人に影響した。
同署は同様のトラブルを防ぐためにも適正な捜査が必要と判断。実況見分では当時の状況やダイヤの乱れなどを確認し、運転士や車掌から詳しく事情を聴く。今後、居合わせた鉄道ファンの目撃証言や、撮影された写真なども集める方針。鉄道ファンに列車を止める意図がなかったかを見極め、場合によっては刑法の列車往来危険や威力業務妨害容疑の適用も検討するという。