「駄目っ、駄目ぇぇぇっ!」
幼女のように泣き喚く十四歳の少女の身体を三人がかりで抱え上げ、テーブルの上から
下ろした男達は、四肢を押さえつけられた大の字の姿で床に横たわる龍太の上まで運び、
弟の股間を中腰で跨ぐ姿勢をとらせた。淡い性毛の震える女陰の真下には、姉の性器を
至近距離で見せられた事で硬さを増している肉棒が屹立している。
「ほらっ、経験豊富なお姉さんがリードしてあげないと」
「ひ、ひいぃっ……」
岸川に肩を叩かれた奈緒が泣きながら首を横に振ると、弟を見下ろす姉の涙目と
、姉を見上げる弟の弱々しい視線が合った。十数人もの男達に取り囲まれ、こんな恥ずかしい
体勢を取らされている二人は、今のお互いの気持ちが手に取るように分かる。同じ家に
生まれ、同じ環境で育ち、小さい頃には一緒に風呂へ入っていた事もある姉弟が、こんな
卑猥な事をするなど断じて許される訳が無い。
中腰の苦しい姿勢をとらされ、痙攣する脚をプルプルと震わせながらも、禁忌の行為に
必死に抗う奈緒だったが、そんな姉弟の苦悩など、色欲に狂う男達には全く関係ない。
全く動こうとしない少女に痺れを切らした金髪少年が声を荒げた。
「ほらっ、早くしろよ!」
「ひあっ!」
金髪少年に強く背中を押され、バランスを崩した奈緒が弟の上に倒れ込むと、ブラウスの
胸元がちょうど龍太の顔面に押し付けられた。
「ぐっ……」
姉の乳房の膨らみと、恥辱で上昇している体温を感じただけで、龍太は危うく射精して
しまいそうになった。いつも想像していた以上に柔らかい成熟途中の胸の膨らみの感触は、
それだけで弟の平常心を失わせるには充分過ぎる。
「う、ううっ……」
「た、助けて……」
息をする事さえ躊躇われ、身じろぎも出来ずにいる姉弟に、周囲から男達の非情な野次を飛ぶ。
「早くしろよ。さっさとチンポ突っ込んじまえよ!」
「先が詰まってるんだよ。やれ、やれっ!」
いくら野次られても、奈緒は少しも動こうとはしなかった。姉として、一人の女として、こんな形で
弟と交わる事など出来るはずもない。こんな事を見世物にするのを強要されるなんて、これまで
信じていた常識や秩序、正義といったものが、ことごとく破壊されていくようだった。
全身を細かく震わせる弟の動揺が、接触している身体から伝わってきて、奈緒は龍太に申し訳
ない気持ちで一杯だった。自分がもっと強い心を持ち、岸川の脅迫に屈しなければ、こんな酷い
事態は防げたかもしれないのだ。
「さあ、始めようか。弟さんのチンポをハメるんだ」
姉弟の頭上の方に回りこんだ岸川が奈緒の両肩を押さえて動きを封じると、股間の方に回った
金髪少年は、龍太の肉茎を軽く扱きながら挿入の角度を調節する。
「ひあっ!」
男達の手で腰が押し下げられた姉は、弟の肉茎が太腿を掠める生温かい感触に切なく呻いた。
「それは……それだけは……」
必死に逆らい、何とか腰を浮かせようとする真琴だが、大人の男達が体重を掛けて押し潰して
きては、それを退ける事など不可能だ。尻の方から手が差し入れられ、何本もの指に潤んだ秘唇を
弄り回されると、たちまち腰が震え、力が抜けていく。
「あっ……い、嫌ぁっ!」
姉弟の首が交差して、弟の薄い胸板に姉の乳房が強く押し付けられた。顔が互い違いになった
相手の表情は見えないものの、必死に抗おうとする息遣いや脈拍は充分に感じられる。
太腿に感じられる弟の肉棒は、熱く硬かった。その肉塊の充実ぶりから、龍太が明らかに奈緒を
性の対象と認識している事が伝わってくる。
「龍太、駄目……」
「はい、合体しまーす」
「ああっ、やめてっ!」
軽い口調で宣言した金髪少年の手によって張り詰めた肉茎の先端が秘口に押し当てられる。
このまま少しでも体重をかけたら、そのまま膣の肉襞を押し開かれてしまいそうだった。
「駄目っ、駄目ぇっ!」
「ほらっ、抵抗しないで繋がっちゃえよ」
嬉しそうに腰を押してくる男達に、真っ赤な顔の奈緒は泣き叫んだ。
「出来ない、出来ないよぉ!」
男達に犯された忌まわしい体験とは全く別の躊躇いであり、恐怖だった。奈緒にとって、この世に
一人だけの弟とセックスをするなんて、絶対に犯してはならない大罪のように感じていた。こんな事をしてしまったら、今度こそ生きてはいられない。
「せえの!」
密着した姉弟の性器を見ながら、岸川が一声掛け声をあげると、それに応えた男達が奈緒の身体を
ジワジワと押し沈めていく。
「あ、あああっ……!」
弟の亀頭がズップリと秘肉の狭間にハマり込んだ瞬間、奈緒は背筋をビクッと突っ張らせた。常軌を
逸した領域に踏みこむ事が恐ろしく、何とか逃げ道を探すが、押さえ込まれた両肩は動かせない。
「ぐうっ……」
姉の秘唇と亀頭が接触した途端に苦しそうに呻いた龍太は、必死に腰を引いて抵抗していた。弟の
身体が激しく震えているのが、乳房や太腿からも伝わってくる。
「だ、駄目っ、駄目っ、ああっ!」
「さすがにヤリマン少女のマ●コだ。ズブズブ奥まで入っていくぜ」
垂直に屹立した肉茎の三分の二程度が膣に収まるのを見て、鼻を鳴らして嘲笑った金髪少年は、
その肉茎の根元を指で何度も弾いた。その微妙な振動が伝わったのか、奈緒が切ない声を漏らすと、 同時に龍太も苦しそうに呻く。
「ううっ……」
ズルズルと落ちてきた尻肉が下腹部に触れ、膣口が肉棒に沿ってスライドした。肉棒の大半は媚肉に
包まれ、言葉に出来ない快感を少年に与える。
「ぐ、ぐぐぐっ……」
「う、うふぅ……」
奈緒の身体の中で、弟の肉棒が何度も反りを打つ。カチカチに硬直し切り、とてつもなく熱い肉棒が、
今にも破裂しそうになりながら、懸命に射精を耐えているのが感じられた。
周囲では男達が大騒ぎしているのは分かったが、性器で繋がってしまった姉と弟は、そんな周りを見る
余裕などない。ひたすら、続々と襲ってくる様々な感情と戦い続けるばかりだった。
「ほらっ、もっと腰を動かすんだ。セックスは、もっと愉しそうにやらないと」
奈緒の腰の上に跨った岸川が、両手で腰を掴み、小さく上下に動かし出す。新たな刺激が加わって
きて、たちまち龍太の息が荒くなったが、それでも奈緒の腰は執拗に腰を揺すられ続けた。
「あ、あああっ……」
「ぐ、ぐふぅぅ!」
初めて女体と繋がる少年には、激しい腰の動きに耐えるような余裕はない。快感の頂点まで急速に
上り詰めていく流れを止められず、幼さの残る顔はクシャクシャに歪んで悶絶する。
「ふぐっ!」
猿轡を突き破るような声で苦悶した次の瞬間、奈緒は膣奥深くに弟が射精したのを感じた。姉の尻の
下で、弟の両脚が激しく痙攣して伸び上がる。
「あっ……」
何の快感も感じられないまま、脱力した身体を弟の胸に預けた奈緒が感じたのは、強い悲しみだけ
だった。自分達がさせられた事が素直に受け入れられず、頭の中を砂嵐が吹き荒れる混乱だけが残る。
何がどうなったか、全く理解出来ない状態だった。
「イッたぞ!」
「姉弟でヤッちまいやがった!」
男達が近親相姦の成立を拍手で祝う中、奈緒の目からは、様々な感情が入り交じった涙が流れ出す。
しかし、これは“地獄の終わり”ではなく、“新たな地獄の始まり”に過ぎなかった。
セックスの余韻に浸る時間も許されず、強引に引き離された姉弟は、それぞれ部屋の前と後ろに
引きずられていった。姉弟の交わりを見ながら淫欲を高めつつ、“お預け”を食っていた男達が、
その限界近くまで溜め込んでいた欲情を姉弟に浴びせる時間が、これから始まるのだ。
床に両手と両膝を突き、四つん這いの姿勢をさせられた奈緒に、三人の男が同時に挑みかかり、
その唇、女陰、そして肛穴へと同時に肉棒が突き入れられた。
前から、後ろから、前へ後ろへと身体を揺さぶられながら、奈緒は部屋の後ろの方に連れて
行かれた弟の方に目を向けた。
周りを取り囲み、順番を待っている男達の脚の隙間から、自分と同じように三人の男達の相手を
させられている龍太の無残な姿が見える。
この後、自分達姉弟は、どんな目に遭わされるのだろうか。
自分と同じように、龍太にも、見知らぬ男達に抱かれる日々が待ち受けているというのだろうか。
もう、死のう。
龍太と一緒に。
そんな諦めの気持ちが頭に浮かんだ途端、少しだけ心が軽くなったような気がした。
完