2013/03/19

自分の娘に性欲のはけ口を求めるサントリーウエルネス広告がキモすぎる

サントリーウエルネスのウェブ広告は、以前から不快に思っていました。

あまりに不快なので、視界に入るたびにむかむかして舌打ちするか、すぐに目をそらしてしまうんですけど、この不快さをみんなと共有してサントリーウエルネスをこの世界から滅ぼしたいので(笑)、ここでいくつか取りあげてみます。

サントリーウエルネスの狡猾なところは、あれだけ煽情的で不快な広告を出しておきながら、販売サイト本体ではきわめて穏当な作りをしている点です。これでは販売サイトを見ても、あの不快な広告を指摘することができません。また、広告という性質のため、見たくないときにはむりやり見せつけられるのに(笑)、画像検索ではなかなか見つけられません。幸いにして(?)、この広告画像を保存してブログ等に転載されているかたがいらっしゃるので、そこから掘りだすことができました。

サントリーウエルネスは、いくつかの取り扱い商品について広告を出していて、その商品にはアンチ・エイジング、滋養強壮、体臭抑制などがあるようです。どの広告でも共通の設定があるようなので、ここではとくに区別はしていません。


さて、ここから、サントリーウエルネスの不快広告を1つずつ取りあげていきます。まずは比較的に穏当なほうから順番に見ていきましょう。

私、どうしちゃったんだろう…
えっ、同じ悩みの女性って多いの?
52歳、同窓会で元彼に会う
たるんだ私
見せたくない…(52歳 女性)
えっ、42歳?子持ちに見えない!
ママになっても、キレイでいたい。でも、毎日、家事や子育てで忙しい。そんな私にぴったりだったんです♪(42歳 女性)
えっ、48歳?カワイイ!
そのハリツヤ、私も欲しい!
えっ、48歳?お母さんだったの?
娘の友達にも驚かれる、このハリツヤ♪(48歳 女性)

まあ、ぜんぜん大丈夫ですよね。よくある疲労対策やアンチ・エイジングの広告です。ぜんぜん平気。女性の不安な気持ちに付けこむところに、すこし嫌らしさは感じますが、まあよく見かけるタイプの広告です。おそらく女性向けの媒体にはこういうやさしいタッチのものを出しているのでしょう。


では、男性向けの広告がどのようなものか、と見てみると…?

え、その歳には見えないわ。最近、人に言われた嬉しい一言です。(38歳 男性)

えーと…。どういうシチュエーションなのかがいまいちよく理解できませんが、初対面(←おそらく)の女性に若く見られたので嬉しいな、ということですね。女性向けの広告が日常的な悩みを取りあげているのに対し、こちらはかなり「非日常」な雰囲気をただよわせています。

「38歳に見えない」というのは、あわよくば(20代とおぼしき)この女性と対等な恋愛関係を築けるかも…というオッサンたちの願望がこめられているように見えます。気のせいでしょうか?

52歳、妻を喜ばせたい!
もう一度取り戻したい、男の自信。(52歳 男性)
52歳「スゴイ!」と妻が…
歳とともに衰えがちな気力と自信。それらを取り戻すきっかけとは?自然がくれたチカラで、いま再び理想の自分自身へ。(52歳 男性)

ずいぶんストレートですね。よくご存じのとおり、「妻を喜ばせる」「男の自信」というのはこの手の広告の常套文句で、性的な能力を指します。なにが「スゴイ!」というのか、言わんとする意味は明らかですね。性的行為でもって妻を満足させたい、そうできるだけの性的能力を取り戻したい、というわけです。

まあ、性欲を向ける対象が妻であるうちはまったく問題ないでしょう。ただ、かの「サントリー」ブランドを背負って、ここまで直接的、あけすけに言えてしまうのか…という衝撃はありましたが。

ここで、この広告の主人公が「52歳 男性」である、という設定が出てきました。この設定はこのあとも続けて使用されます。

52歳「スゴイ!」と妻が…
男の自信、取り戻すきっかけとは?(52歳 男性)

おなじフレーズで主人公も「52歳 男性」ですが、写真が違ってます。この写真の女性が、「52歳 男性」の「妻」なんでしょうか。どうも、そうは見えません。雲行きがあやしくなってきましたよ。

妻を喜ばせたいというのは体のよい言い訳で、じつはもっと若い女性といい関係に持ちこみたい…そういう欲望をオッサンどもに抱かせようとしているように見えます。

50代、男の衰えに朗報!
最近、歳のせいか勢いが鈍りだした…
みなぎる程の男の自信をもう一度、取り戻したい。(52歳 男性)

おや…?おなじ女性の写真なのに「妻」という文字が消えましたね。

妻でないとしたら、主人公とこの女性はどういう関係なのでしょうか。やはり、年齢的に妻ではないように見えます。

性的能力をあらわす言葉づかいが多用されていて、この女性を性欲の対象として見ていることが分かります。

50代、元気すぎて困る。
ここが元気の正念場!
「忙しくても休めない・・・。」年齢は変わらないのに、元気で若々しい人がいるのはなぜ?
アミノ酸がぎゅっと詰まった、伝統の健康食材「黒酢」と、厳選されたブランド品種「にんにく」を1粒にぎゅっと凝縮。しかも1日わずか56円という、うれしい価格であなたの元気を応援します。そのパワーの秘密とは?

お分かりになりますでしょうか。

若い女性の写真が出ていますね。この女性が50代という意味ではありません。

これまで見てきたことから、この女性も、主人公「52歳 男性」の性欲の対象とされていることが分かります。50代のオッサンでも、この食品を食べればこんなに若い女性とお付き合いができますよ、と言ってるわけです。「元気すぎる」というのも、よく使われる性的能力の表現です。

うわー、きもい。

40代。ペコペコして、ヘトヘト?
得意先に、部下に、仕事に振り回されて毎日ぐったり。休みたいのに休めない。そんなあなたを、サントリーは応援します。ひと粒に凝縮された贅沢な元気食材とは?飲んでいる人が驚いた、その元気パワーの秘密とは?

これも同じです。

ここでも若い女性の写真が出ていますが、文章の内容とはまったく関係がないですね。普通に読めば、ここで女性の写真をだす必然性がまったくないわけです。

この手の広告では常套手段ですが、「ヘトヘト」「ぐったり」とは性的な能力が欠けている、ということを暗示しています。

つまり、この食品を食べれば、こうした若い女性とエッチできますよ、と言っているわけです。

文中に「部下」というキーワードが出てきました。この女性がその「部下」なのかもしれません。そうするとこの広告は、部下の女性と肉体的な関係を持つことを、理想的な状況として提示していることになります。

えっ52歳?私の親と一緒?
センスもいいし50代には見えない!(26歳 女性)

26歳の女性が、「52歳 男性」を若々しいと評価している広告ですが、主人公とこの女性はどういう関係なのでしょうか?

「センスもいい」という文句を付けくわえることで、この男女が恋愛関係になりうることを示唆しています(この商品にはセンスを向上させる力はないので、それ以外に、わざわざこの文句を付けたす理由がない)。やはり、ここでも目の前の女性を性欲の対象として見ていることが窺えます。

さて、ここで重要な設定が登場しました。この若い女性が、26歳である、ということです。この設定は、あとでたびたび流用されます。

「52歳 男性」から見ると、「26歳 女性」はほぼ自分の娘と同世代です。このことから、自分の娘と性的関係(!?)を持ちうることに可能性を見いだしています。考えすぎでしょうか? あとで傍証が出てきます。

課長にホレた…
判断が速くて、次々と仕事をこなす課長。素敵、回転の速いひと。(26歳 女性)
上司と恋に落ちる…
素敵、回転の速いひと。50代とは思えないほど頼りになる私の上司。社内の噂では、ある習慣を最近始めたらしい。その習慣の秘密って… (26歳 女性)

はい、これまでの一連の女性たちが、主人公の部下であることが確定しましたね。

表向きの効能書きとしては、この食品を食べると疲労がたまらないから仕事がよくできる…という建前になっていますが、「ホレた」「恋に落ちる」というキーワードを用いて、部下と性的関係を築けるのでは…とオッサンたちに期待を持たせています。

徹夜続きの課長とデート♪
すごい元気…カワイイ!(26歳 女性)

「徹夜」「デート」というキーワードを組みあわせることで、この女性と一晩を明かしたことを暗示しています。なにが「すごい元気」なのかは言うまでもないでしょう。

これまでは、若い女性から一方的に慕われている、という設定だったのが、ここから相互に性的行為を交わす関係になっています。

新セサミンがすごいと話題
「まるで20代のような上司…秘密は新しいセサミンでした」

なにが「まるで20代」で、なにが「すごい」のか、もはや言うまでもありません。これまでも「すごい」というキーワードはすでに登場していますが、すべて性的能力を暗示するものでした。

明記はされていませんが、ここでの主人公もこれまでと同じく「52歳 男性」で、この写真の部下も「26歳 女性」ということでしょう。52歳の男性でも、この食品を食べれば20代のような性的能力を身につけることができ、26歳の女性のお相手ができますよ、というメッセージを伝えているわけです。

52歳の男性が性欲を持とうと、それ自体はべつに構わないのです。ただ、オレとしては、娘と同世代の部下を性欲のはけ口とみる眼差しを問題にしたい。なぜなら、キモいから(笑)。

枕のニオイが、今までと違う…
自分の体臭に、変化を感じたら、そろそろニオイケアを。ニオイに敏感な周囲の女性に気づかれる前にケアを始めませんか?

いわゆる加齢臭を消すための商品の広告です。女性の存在を匂わせてはいるものの、匂いケアの商品としては、まあ普通の広告のように見えます。

が、覚悟してください。ここからだんだんキモくなっていきますよ(笑)。

お父さんのニオイが気になります…
仕事も肌も脂がのりだす働き盛り世代。ニオイに敏感な周囲の女性に気づかれる前にケアを始めませんか?
上司のニオイが気になります…
仕事も肌も脂がのりだす働き盛り世代。ニオイに敏感な周囲の女性に気づかれる前にケアを始めませんか?

この広告の主人公は「お父さん」なのか「上司」なのか、どっちなんでしょうね(笑)。これは広告のターゲットのオッサンが、だれに対して匂いをアピールしたいかによって、表現を使いわけてるわけです。

ここで分かることは、この一連の広告が、「部下」と「娘」とを同一カテゴリにくくって見ていることです。呼ばれかたが違っているだけで、年齢も、容姿も、匂いの気になるシチュエーションもまったく同じです。「部下」と「娘」の差がまったくと言っていいほどありません。

ということは、会社の部下を性欲の対象として見ていたように、自分の娘でさえ性欲の対象として見ることが可能である、ということです。

しかし、そうでないとしても、自分の娘に自分の匂いをアピールしたいオッサンって、もうその時点で非常にキモいんですが…(笑)。

ニオイで決まる!男の価値
実は、女性の9割は男性のニオイを気にしています。

「男の価値」とは、性的な魅力のことを表していますから、主人公はこの女性を性欲の対象として見ていることが分かります。

男性の匂いを気にしているという、この女性。これだけだと男性との関係が分かりませんね。いままで見てきたとおり、会社の部下なのでしょうか?

この女性の正体は、次の写真で分かります。

「お父さん、いいニオイ♪」
実は、女性の9割は男性のニオイを気にしています。

うぎゃああー!キモひぃぃ~~!

ついに真打ちが出てきました、パパ・シリーズ!!!

もぅ、勘弁して…。まぢキモぃ…(涙)。

男性の匂いを気にする女性といって引きあいに出すのが、なんで娘なんだよ!!(怒泣笑)

とくに3人目の女性は、高校生か大学生くらいにしか見えません。この女性の写真で、いくつかのパターンが作られてます。

すごい!パパのニオイが!

いやいやいや…。匂いが消えるだけなら、日常生活で娘に「すごい!」と言われるような状況になることはありえないでしょ!?

どうも、日常生活「以上」、娘「以上」のシチュエーションが想定されているように見えます。

「パパ、いいニオイ♪」
いいニオイのパパが好き!

下の写真、5人の女性(左列は同じひとっぽい)が、どれも高校生から大学生くらいに見えます。幼稚園や小学生ならともかく、そんな女性が「パパ、いいニオイ♪」「いいニオイのパパが好き!」というシチュエーションは想像できますか?

要するにサントリーウエルネスはですね、この女性たちがパパに抱きついて、くんくん匂いをかいで笑顔を見せている、そういう状況をほのめかしているわけですよ。

でも、普通の親子が、そういうことをしますかね!?

明らかに別のなにかを狙ってますよね!?(涙)

やだ、ホレちゃう…
実は、女性の9割は男性のニオイを気にしています。

とうとう、ここまで来てしまいました…(絶句)。

「ホレちゃう」だとよ…。モデルさんは、さっきまで「娘」役だった女性です。

「お父さん、いいニオイ♪」と言っていた女性が、お父さんに「ホレちゃう」んです。

これまで女性たちが「いいニオイ♪」と言っていたのは、娘が、お父さんに「ホレちゃう」までのストーリーを、1コマずつ断片的に見せられていたわけなんです。

オエエエーーーーーーwwwwwwwww

いやね、べつにお父さんにホレちゃう女性がいたって、ぜんぜん構わないんですよ。そういう好みだってアリだと思うし。

でもさあ、自分の娘を性的な眼差しで見つめ、自分の娘にホレられることを期待するオッサンの欲望がキモすぎ!!

「サントリー」ブランドを背負って、そんなキモい広告出すなよなー!!(泣怒)


関連ブログ

このほかにもいくつか見ていますが、とくにまとまった分量があり、読ませる内容のものはこのあたりですね。「俺のFUD広告~」は、オレもしらないパターンがたくさん網羅されていて面白かったです。あと、オレがこの記事を書くにあたって血眼で探していたのが、実は味の素でしたw


まあ、そういうわけで、サントリーウエルネスの広告はキモいし、できればこの世から消滅してほしいので、みんなと評価を共有したいと思って、キモさに耐えながらブログを書きました。

画像は以下のブログ等から頂戴しました。

83 件のコメント:

  1. 同意同意同意です!
    どんどんひどくなってきましたね。
    おばさま向け「こんなに回転の速い世界……」も、どうしたものでしょうか。

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    1. ありがとうございます。
      あまり指摘してる人がいなかったので、おなじ思いをしてる人がいると勇気づけられます!
      恥ずかしながら、おばさま向けのほうはまだ見たことがありません。
      と思って検索してみたら…。これか~!!
      http://emuh.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/52-7170.html
      なるほど、これは…。

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  2. これらの広告を一度も見た事が無いんだが……。
    ブラウザの広告ブロック機能とか使えば済む話かと。
    むしろ、簡単な解決方法を模索せず、広告そのものの根絶を目指そうとするとんでもない思考に走れる頭の構造を心配した方が良いのでは?

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    1. この記事を書くためにブロック機能を解除しました。
      なにか誤解をされているようですが、オレが広告から目をそらしても何の解決にもなっていません。
      日本の諺に「臭い物にふたをする」というものがありますが、ふたをして匂いがなくなっても、臭い物を無くすことはできない、という意味です。
      お分かりになりますかね?

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  3. >自分の娘を性的な眼差しで見つめ、自分の娘にホレられることを期待するオッサンの欲望がキモすぎ!!

    オッサンは関係ないやろ!!勝手にキモイ被害妄想してんじゃねえよ

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    1. 「52歳 男性」はオッサンやろ…。

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  4. ブラウザの広告ブロック機能を知らないでこの記事書いてるとしたら、貴方相当恥ずかしい事してますよ?

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    1. この記事を書くためにブロック機能を解除しました。
      というか、それ以前に、この広告は属性ターゲティングが施されているので、「52歳 男性」という属性から離れたユーザはほとんど目にする機会がないと思いますよ。

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  5. あるドラマで親子関係を演じていた男女の役者が、別のドラマで年の差のあるカップルを演じているのを観たときに感じる嫌悪感のようなものですね。

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    1. 半分くらいは、それですね。
      なおかつ、その2つの役割がじつは同一視されていると残りの半分が完成しますw

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  6. 制作側の配慮不足だとは思いますが、あなたが(特に後半で)述べているような意図で作られたものではないと思いますよ。
    同じ写真でコピーだけ違うものが多数出稿されることはよくありますし、各々のバナーに関連性はないでしょう。実際、記事の最後に貼られたバナー(ヤダ、ほれちゃう…)を見て、それが娘を表しているとは誰も思わないでしょうし、制作が当然そういう前提で制作しているはずです。確かに性的なものを喚起させる表現はありますが、偏執的に並べ立てて独自の解釈をすることがむしろ気持ち悪いです。

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    1. えーと…。A/Bテストという言葉をご存じでしょうか。
      簡単にいうと、おなじ写真を使ってコピーだけ変えた複数バージョンの広告を出稿して、クリック率(CTR)の高いほうを次回に残し、また別の複数バージョンの広告を…と繰りかえして、しだいにCTRを挙げていく手法です。もちろん、おなじコピーを使って写真だけ変えて…というのも、そうですね。
      おなじ写真が使いまわされているのは、手持ちの写真が少ないからでもないし、手抜きをしているわけでもなく、そうしたA/Bテストの結果として、そこに収斂されてしまうわけです。
      で、その結果、ユーザにウケのよい写真とコピーの組みあわせだけが生きのこるわけですが、そこでユーザが希望するストーリーというのを、このブログで浮き彫りにしてみたわけです。
      ここで「部下」と「娘」はユーザの夢想するストーリー上では置きかえ可能な役割(Role)であり、たとえば「部下」と「妻」では成立しなかったわけですね。
      この点はすでに記事中で指摘していますが、「部下」と「娘」が置きかえ可能な、同一カテゴリのものとユーザ(および広告出稿者)には見なされている、というのがこのブログ記事が主張するところです。

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    2. 機械的に組み合わされていることをご存知なのであれば、尚更なぜそのような解釈に至ってしまうのか理解に苦しみます。そこにストーリーは無いのですから。そもそもあなたは娘に気に入られたい父親、という訴求ポイントを単に気持ち悪いものと解釈しているようですし、単にオッサンを辱めたいだけのように見えます。

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    3. 機械的に組み合わされたものではないですよ。
      下のコメントにも書きましたが、A/Bテストは広告出稿者とユーザとの共同作業で作りあげられるものであって、最終的に完成するのは、ユーザの願望です。
      A/Bテストは、ユーザの願望を可視化する仕組みなんですよ。

      あと、オレはオッサンを「単にオッサン」であるというだけの理由で批判したりはしません。オレ自身がオッサンだし。

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    4. なので、追記ですが、若い女性に気に入られたい(そこに必ずしも性的な意図はない)オッサンがキモいという主張なら理解できます。「娘がお父さんに『ホレちゃう』」というこじつけは完全に論理破綻していると思いますよ。部下ですらないでしょう。

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    5. なんども繰りかえすのは面倒なんでこれで最後にしますが、この一連の広告では、「娘」と「部下」の役割に明確な区別がありません。もちろん、娘と性的関係をもつ、ということを直接的に示したものはありません。しかし、おなじ種類の眼差しを持っている、ということを指摘しています。

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    6. 認証システムに時間がかかりますね。
      ユーザの願望は1つには集約されませんよ。娘に気に入られたい願望と若い女性にホレられたい願望は別のユーザが抱いているものです。それぞれの集団が一定数存在するから残っているのでしょう。あなたは不特性多数を一個人のように捉えているからそのような解釈になるのではないでしょうか。

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    7. たしかに、A/Bテストの結果は1つに収斂されるものとは限らないですね。とはいえ、広告を出稿する立場としての理想は、目標を1つに絞ることだったりするので、とくに理由のないかぎり、ターゲットが複数あったのだと想定するのは、あまりオレは採りたくないですねえ。

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  7. A/Bテストという言葉があります。

    簡単にいうと、おなじ写真を使ってコピーだけを変える、おなじコピーを使って写真だけを変える、そうした複数バージョンの広告を出稿し、クリック率(CTR)の高いほうを残して、また違ったバージョンを作り…。この繰りかえしで、クリック率の高い広告を作りあげていく手法です。

    おなじ写真が使いまわされているのは、手持ちの写真が少ないからでもなく、手抜きをしているわけでもなく、こうしたA/Bテストの結果として、よりウケる写真、よりウケるコピーに収斂された結果なわけです。

    この手法で生みだされる広告は、出稿者とユーザとの共同作業で作られている、と言うこともできるでしょう。

    最終的にできあがるのは、ユーザがもっとも好ましく思うストーリーを提示する広告、になります。では、どのようなストーリーが完成したのでしょうか?

    娘か、娘と同じくらいの年頃の部下に好意をいだかれる、というものでした。

    よく見ると、娘と部下との役割(Role)がはっきり区別されていません。なおかつ、部下に対しては明らかに性的な欲求を抱いているわけですね。

    あーめんどくなったので以下略。

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  8. 「ユーザの願望が視覚化されてしまった!」、A/Bテストの結果で…ということですな。もっと簡単にいうと。

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  9. ターゲティングされてるならそれでいいじゃん
    普通にしてたら目に入らないってことでしょう

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    1. オレの目に入っても入らなくても、なんの解決にならないですよ。

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    2. 解決以前に問題が無いのでは

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    3. あなたにとっては、問題ではないのでしょうね。
      あなたの立場は尊重しますよ。

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    4.  いい記事書いてくださり、ありがとうございます! プロバイダのメールをチェックするたびにこの広告を見なくちゃならなくて、すごいストレスでした。「普通にして」て「目に入」りまくりなんですけどね、じっさい。女であるあたしには勃たせるべきイチモツも、漂うべきニオイもないんですが。ターゲティング対象をよほど幅広くとっているのでしょうか。

       とりあえずサントリーに抗議のメールを出すことにしました。背中押してもらいました。ありがとうございます。

       そうそう。自分にとって問題ないことは他の人にも問題ないっていう、ユニークな発想の持主がけっこういて、ほお、と思いました。父親(上司)であるオレがしたいことは娘(部下)もしたいはず、というキモオヤジの幻想と相通じるものがあります。

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    5. コメントありがとうございます。
      オレはふだん広告表示をブロックしていて、このサントリーウエルネスの広告を目にすることもあまり多くはなかったので、性別と年齢層を特定して広告を出していると思ってました。35~49歳の男性、いわゆるM2層ですね。
      しかし意外にも、おそらく属性が特定されていない媒体もあったようですね。それでご覧になることがあったのだと思います。
      とすれば、たんに女性の目にふれるだけでなく、性的な自己決定能力のとぼしい子どもたちが目にすることがあったかもしれません。

      コメント欄で「ブロックすれば解決」って言ってるひとは、職場でセクハラを目撃しても、目をそらして見なかったことにしてしまうかもしれませんね。

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  10. はじめまして。
    とても力のこもった記事で面白く読めましたが、私も共感はできないっぽいです。

    1)japanesescottieさんも指摘してますが、 ストーリーが一本に収斂したという
     仮定に無理があるのでは。その仮定が正しいなら
     「自分の娘を性的な眼差しで見つめ、自分の娘にホレられることを期待するオッサン」
     向けの広告ってことになりますけど、そんな狭い特殊層を狙うでしょうか。
    2)親子ほどの年の差があろうと、親子ではないなら恋愛したって構わないのでは。
    3)上半分はともかく下半分に性的な関係を見出すのはさすがに無理筋ですよ。
     すれ違っただけでも体臭って分かりますもん。家族や同僚なら普通に嗅ぎ分けできます。

    まぁ、キモいもんはキモいんじゃー、というのも尊重しますけどね。

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    1. (1)「特殊層を狙う」というよりは、A/Bテストでユーザの期待に最適化していった結果、そうなってしまった、というべきでしょうね。だからこそ、サントリーウエルネスにも試行錯誤をした痕跡があるんですよ。
      (2)年の差があっても、恋愛していいと思いますよ。それは一度も否定していないです。しかし「部下」や「娘」など、力関係が圧倒的に異なる相手の関心を引こうとすることは、相手の女性に対しては相当な抑圧が働くでしょうね。その抑圧への無自覚を、オレは「キモさ」と表現しています。
      (3)すれ違った女性が匂いに勘づくかどうか、ではなく、ターゲットの「52歳 男性」が、だれのために匂いを改善したがっているか、ということですね。

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    2. 1)そうなってしまった、ならキモいのはクリックした客の方かも知れませんね(笑)
      2)納得です。読み取れなくてすみません。
      3)『加齢臭のせいで娘や若い部下に嫌われるお父さん』になりたくないって
      欲求を刺激してるだけですよね。やっぱりキモいと仰るツボが分からない…。
      『匂いなんて日常生活では気付かない→日常生活以上の関係だ→キモい』と
      と読めたんですが違いましたか。抱きついてくんくんなんてしなくても
      日常的な離れた距離でありうる状況ですよねと指摘したかったわけです。

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    3. (1)その通りです。広告というのは、こうして出稿側とユーザ側との共同作業で作られていくものなんですよね。
      (3)匂いで嫌われたくないのなら、男性の部下や息子にも意見を聞いたほうがいいんじゃないですか。なぜ女性にだけ好かれようとするのでしょう。むしろ、性的な関心を読みとらないほうが困難な気がしてしまいます。

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  11. 私も前からこの会社の広告は品がないと思ってました。
    サントリーって、この前黒烏龍茶のCMで消費者庁から注意されてた気がしますが。
    サントリーのブランドなら、こんな広告流さなくても十分売れそうな気がするんですが。。
    私個人はサントリーのウィスキーのファンなので、なんか悲しいです。

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    1. まあ、ひとくちに「サントリー」と言っても、おなじブランドをかかげた複数の会社がありますのでw
      とはいえ、サントリーウエルネスの責任者も、親会社も、こうした品のない広告を見すごしている責任は免れないんじゃないかなー、とも思いますね。

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  12. ホントホント、この広告はすべて下品

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    1. たんに性的な自尊心の充足を求めるだけだったら、そんなに不快な感じにはならないと思うんですよね。
      会社における部下、家庭における娘、つまり圧倒的に力関係のおとる相手を、性的に服従させようという意図があるので、下品だし、危険。
      しかも、この暴力性に無自覚であるところが、なおさら…なんですよね。

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  13. いや、この広告は画期的ですよ。
    従来の方法なら、ニオイ自体を消す方に進むはず。
    でもこれはニオイを積極的に肯定している。
    しかも香水とかじゃなく体臭ですよ。「パパ、いいニオイ♪」ですよ。
    ここまでいったら、もう次にくるのは、
    「パパ、クサい。でもそれがいい♪」
    ぐらいまで行ってほしいですね。
    サントリーウエルネスの商品必要なくなるけど。

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    1. にゃはは。ちなみに広告の商品は、たぶん石けんですね。なので、体臭は取ることができるけど、よい香りをつけるわけではないんです。もちろん香料が入ってたら別ですけど、香料くらいならどこの石けんでも入ってますから、この商品の優位性にはならないです。だから、けっきょく「いいニオイ♪」というシチュエーションには、あまりなりそうにないんですよね。

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  14. キモチ悪いというのは無いのですけど、女性向けの広告でも男性向けの広告でも、出てくるのは女性ってのはどうなの?と思います。男性は人からの評価でしか自分というものを確立できないの?と。妻でも部下でも娘でもいいんですが、その人達に『ステキ』といわれる男性を広告に載せないとだめなんでは…と思います。

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    1. なるほど、そうですね。男性の考えかたは、女性に評価されることこそが、同性に対しても優位性を保証する材料だ、というものだと思います。そこが、おそらく異性の介在を必要としない、女性の考えかたとの大きな違いになりそうですね。

      あと、受け身ですね。「自分をみがく」という発想は一切なく、ただサプリ飲んだだけで自動的に異性に好かれたい、という怠慢が見えます。

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  15. 誠におっしゃるとおりで、私も『こんな広告をするサントリーウェルネス』(つまり概念としての、この様な手法を是とする『サントリーウェルネス』)は滅ぼしたいと思います。ま、しかし作った広告代理店の一人一人の社員にも、採用したサントリーウェルネスの広報担当社員にも罪が有る訳でなし、結局はこの広告を見ても不快と感じずに商品を買う人がいて、売り上げが伸び、その結果『この様な広告に効果が有る』となってしまう事象こそが、一番滅ぼしたい事実かもしれません。結局は『見る側ないし受け取る側』の文化認識の違いでしょうけど。
    ちなみに、自分が美味しいと思って食べている物を隣の人につまみ食いされ、『うわ、まずい!こんなの食べて喜んでんの?』って言われたら、誰でもムッとしますよね。このブログの反論の中にも同様の意見が散見されましたが、あまり人が食べて喜んでいる物を、真っ向から否定する事もないかな?と。確かに滅ぼしたいけどね。

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    1. この広告はたんにサントリーが考えて一方的に出しているのではなく、ユーザの好みを窺いながら共同作業で作りあげていった結果なんですね。もちろん、だからといってサントリーが免責されるわけがなく、ユーザの願望をそのまま採りいれるのではなく、暴走はチェックしなければならない立場でした。今回取りあげた一連の広告では、そのチェック機能が働いてないことが根本問題なのではないかと思いますね。
      あと、今回のブログ記事で指摘しているは好き嫌いの問題ではなくて、社会の構造的な男女の力関係ですので、その点は誤解されないようお願いします。

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  16. 広告を見る男性からすると、
    部下の女性からほめられたり、娘になつかれたりするのはファンタジーであって、
    べつに真剣に部下の女性といい仲になりたくて広告をクリックするわけではないと思います。
    要するに宣伝文句はジョークなので"気持ち悪い"と男性の多くは思わないのではないかと。


    あと男性の私からすると
    下の二つの女性向け広告も相当"気持ち悪い"ですよ。
    ありもしない永遠の美や時間の超越を求めてるみたいなところが。
    現実世界で↓みたいなことを言っている人が居たら気持ち悪いですよね?
    でも広告なら許されているのはこれがファンタジーだからなのかなあと。
    ------
    52歳、同窓会で元彼に会う
    たるんだ私
    見せたくない…(52歳 女性)
    ------
    えっ、48歳?お母さんだったの?
    娘の友達にも驚かれる、このハリツヤ♪(48歳 女性)
    ------

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    1. そのファンタジーが現実化されるかどうかというよりも、そうしたファンタジーをいだく中年男性の実在が、危険だと思います。
      あと、ここで取りあげているのは好き嫌いの問題ではなくて、この社会において男女の力関係が構造的に固定化されていることですので、ファンタジーが気持ちわるいかどうかは、ここの主旨とはちょっと異なりますね。

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  17. 所詮広告はファンタジーなので
    広告から現実の「男女の力関係」を読み取ろうとすることは無益だと思います。

    広告では力関係が誇張されて現れたり、
    逆に男女での就職差別といった広告には現れない力関係もありますし。


    で、本来の趣旨である
    「サントリーウエルネスの広告はキモいし、できればこの世から消滅してほしい」
    についてですが、
    メシ時に流れる生理用品のテレビCMがなくならないことや
    海外のサイトでもこの手の気持ち悪い広告があふれていることを思うと、
    洋の東西や媒体を問わず難しそうですね。
    広告を停止させた前例ってあるんでしょうか?
    気持ちが悪い広告をありがたがる馬鹿は放っておいて広告をブロックすることが一番手っ取り早いと思います。

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    1. ファンタジーそのものから現実を読みとることはできません。そのファンタジーを求める人間の存在を明らかにするだけです。オレは後者について指摘しています。
      また、不快な広告は、それを指摘すれば流れなくなります。前例はいくらでもあります。
      また、広告をブロックしてもオレの目に入らなくなるだけで、その広告を求める人間の存在は消えてなくなるわけではないです。

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  18. このA/Bテストの結果(?)から「自分の娘に性欲のはけ口を求める云々」という結論を見いだすのであれば、この事象に対して主に非難されるべきはクリックしたユーザーであって、広告依頼主ではありません。
    依頼主に責任が無いとは言いませんが、このエントリで語られている論法で「性欲のはけ口云々」という部分を非難されるべきはユーザーもしくは広告代理店であり、サントリーウエルネスではないでしょう。
    (最初は「サントリーウエルネス広告」という記述でしたので広告代理店を指しているのかと思ったのですが、途中からは「サントリーウエルネス」という社名名指しでの非難になっていましたので)。
    むろん「そのような広告画像を止めろと代理店に指摘しないからダメな企業だ」という論法なら理解できます。

    とはいえ、最後の方に挙げられたような論理的/倫理的に破綻した形式に広告が収斂してしまうのは、別にクリックしたユーザーの多くが娘に性的なものを観ているからではなく(むろん一部にはいるでしょうがそれがイコールにつながるものではなく)、単純に「部下を想起させる画像」「娘を想起させる画像」「おっさんとして気にしている部分に対するキャッチコピー」というクリック率が高いと思われる3つの事象の最大公約数がテストによって取られたからだと思います。
    だからこそのA/Bテストなわけで。

    そして、コメントにあったように「A/Bテストの目的はターゲットを1つに絞ることである」と言われるのであれば、「部下にも欲情し、娘にも欲情し、おっさんとしてのコンプレックスも抱えている人」が一番多い広告ターゲットだということになりますね(^o^;
    この広告からそのような極端な結論を見いだすよりは「クリック率の高い対象パーツの最大公約数を取って構成していった結果、不道徳な(不道徳に見える)表示の広告になっている」という結論を取る方が自然かと思います。

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    1. そんなに難しく考えることでもないと思いますが…。

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    2. ここでオレが批判しているのは、サントリーウエルネスという会社でも、広告代理店でも、広告を受けとった個々のユーザでもありません。かれらが共同作業で作りあげた広告に見られる、ユーザとサントリーウエルネスと広告代理店が共有する「部下や娘に懸想する中年男性」の暴力性です。
      (サントリーウエルネスに責任はない、ユーザが悪いんだ、という主張は、中年男性の脅威におびやかされる女性たちにとって、なんの意味がありますか?)

      また、この記事が批判対象としているのは、まさにユーザの願望の「総和」(あるいは「総意」)であって、「3つの事象の最大公約数」そのものです。広告をクリックした個々のユーザ、その一人ひとりが「部下にも欲情し、娘にも欲情し、おっさんとしてのコンプレックスも抱えている人」だなんて、一言も言っていないですよ。

      おそらく、あなたは議会制民主主義をとるこの国に暮らすことに、向いてないと思います。

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    3. うーむ……怒らせてしまったのならすいません。

      >広告をクリックした個々のユーザ、その一人ひとりが「部下にも欲情し、娘にも欲情し、おっさんとしてのコンプレックスも抱えている人」だなんて、一言も言っていないですよ。

      あなたがコメントで「A/Bテストの目的はターゲットを1つに絞ることである」とおっしゃって他の方のコメントを否定されているので、僕はあえてこういう極端な言い方をしたんですが(^o^; 
      てか、そう書いてますよ、僕のコメント。

      >かれらが共同作業で作りあげた広告に見られる、ユーザとサントリーウエルネスと広告代理店が共有する「部下や娘に懸想する中年男性」の暴力性です。

      これって、ご自身が先ほど否定された「部下にも欲情し、娘にも欲情し、おっさんとしてのコンプレックスも抱えている人」の危険性を言われているんじゃないですか? 違いますか?

      >また、この記事が批判対象としているのは、まさにユーザの願望の「総和」(あるいは「総意」)であって、「3つの事象の最大公約数」そのものです。

      そうです。それであればいいんです。だた、僕はこのエントリの裏側からそれを読み取れませんでした。
      というか、今までのこの話の流れで、急に「中年男性の脅威におびやかされる女性たちにとって、なんの意味がありますか?」というフェミニズム的な言葉がトートツに出てくる部分とか。
      本気で意味がわからないのですが。

      そもそも僕は「サントリーウエルネスに責任はない、ユーザが悪いんだ」なんて言っていません。
      あなたのエントリの本質に対する反論でもありません。よく読んで下さい。
      (むしろ同じことを言っていると思います)
      ただ僕は、このエントリの論法(表現)はちょっとおかしいですよって言っているだけです。
      自分の感情(サントリーウエルネスの広告が気持ち悪い! 嫌い!)から“結論を逆算して”書いているのに、そこに無自覚で無理矢理論理的に書こうとしているエントリ。
      そこに違和感を感じたのでコメントを書きました。

      というか……あなたの最後の一言。すんげえブーメランだと思うんですが……
      まあいいですけど(;´Д`)

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    4. んーww

      >> 急に「中年男性の脅威におびやかされる女性たちにとって、なんの意味がありますか?」というフェミニズム的な言葉がトートツに出てくる部分とか。本気で意味がわからないのですが。

      おそらくそうだろうなあと思っていたことが的中したので、ちょっとどうしたもんかと思ってるところですがw

      この記事はこの記事を書く以前から、力関係の違いを無視して女性に性的自尊心の充足を求める中年男性のその思考方法は、女性にとって危険なものだ、というところから出発しているので、その前提でお読みいただかないと、以降のすべてがご理解いただけないと思いますよ。ていうか、その前提がなければこの記事の存在になんの意味があるっつーの。

      >> これって、ご自身が先ほど否定された「部下にも欲情し、娘にも欲情し、おっさんとしてのコンプレックスも抱えている人」の危険性を言われているんじゃないですか?

      そんな否定はしていませんよ。それは、この広告で浮かびあがるユーザの平均的な人物像であって、広告をクリックする個々のユーザがそれらの条件のすべてを兼ねそなえているわけでないのは、言うまでもないことです。

      オレが言っているのは(もうさんざん繰りかえしているのでいい加減うんざりですが)、広告をクリックするユーザの願望の「総和」は、「部下」や「娘」を性的欲求の対象と見ている、というものです。

      > あなたのエントリの本質に対する反論でもありません。よく読んで下さい。(むしろ同じことを言っていると思います)

      前提条件も目標もまったく共有できていないのに、どうして「本質に対する反論ではない」「同じことを言っている」とお考えになれるのでしょうか。いくらなんでも、どうかしてますよ。

      > 自分の感情(サントリーウエルネスの広告が気持ち悪い! 嫌い!)から“結論を逆算して”書いているのに、そこに無自覚で無理矢理論理的に書こうとしているエントリ。

      そういう誤った先入観が出発点にあるから、他人の書いたものを理解できないんだと思いますよ。思いこみを排し、書いてあることをそのままお読みになってみてはいかがですか?

      (ていうか、「自分の感情を正当化するために結論ありきで書いている」とか、普通に失礼やろ…。)

      > というか……あなたの最後の一言。すんげえブーメランだと思うんですが……

      なぜ、大衆の総意を汲みとることができなければ議会制民主主義に向いてない、と語ることが、オレへのブーメランになるのでしょうか。総意の理解を拒絶しているのは、あなたであってオレではないのですが。

      削除
    5. あなたはおそらく、オレがなにを「キモい」と言っているかを理解できていないんだと思います。たぶん、中年男性が性欲を持つこと…とでも思ってるんじゃないですかね。

      オレがキモいと言っているのは、「中年男性が(女性に対する)自らの権力性に無自覚であること」です。

      そのつもりで、もういちど記事を読みかえしてみてくださいね。

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    6. ヨコ、失礼します。

      そもそも、このブログ「こりゃ、ほたえな」を記されているのは、当然ご本人さんな訳です。
      つまり多少なりとも周りの方に読んで欲しいというお気持があって公開されているはずです。

      これはwylde971さんもnishioさんも納得されますよね?

      wylde971さんが仰った「自分の感情(サントリーウエルネスの広告が気持ち悪い! 嫌い!)から“結論を逆算して”書いているのに、そこに無自覚で無理矢理論理的に書こうとしているエントリ。」は、当たり前のことだと思います。

      なぜならば自分の感情があってブログを書くのが普通だからです。(仕事としてのブログは除く)
      研究論文にしても「研究者の感情」があって初めて世に出ます。
      (その「研究者の感情」とは世の中に貢献したいとか、その他様々でしょう。)
      そこで、書くにあたっては、大まかな、もしくは確たる結論を予定して筆を走らせるものです。
      そうでないと話がどこに飛んでいくか分かりませんから。
      つまり書くという行為は「結論から逆算」されているものです。
      そこには論理的思考や推論が入るわけですから、それを「そこに無自覚で無理矢理論理的に書こうとしているエントリ。」というもの言いは、ブロガーの方に失礼だと思います。
      もちろん「そこに違和感を感じたのでコメントを書きました。」というお気持も理解できます。
      でも、言葉尻を捉えたり、揚げ足を取ったりするような論争は何も産まないどころか、お互い疲れて精神状態が悪くなるだけだと思います。
      何でも売り言葉に買い言葉では、議論になりません。
      相手の論調を受け入れることができなければ、こういう場面では立ち去るか、スルーされることが良いと思います。

      私はnishioさんの「サントリーウエルネス」に関するブログを見て、これについては私も気になっておりましたので、読んでコメントいたしました。
      私は頭が悪いので難しいことは解りません。
      この広告の気持ち悪さ(私が持った感情です)を理論的に、かつ科学的に、生理的に弁証せよと言われてもできかねます。
      ただこの広告群は気持ち悪く、非常に(私にとっての)違和感を感じるのです。
      これは男性でも女性でも普通の人であれば同じではないかと思います。
      wylde971さんもnishioさんもその点ではほぼ同じだと思います。

      これが、(そこまで大袈裟ではないのかもしれませんが)nishioさんからの問題提起だとして、これから何らかの対処をするのか、しないのかだと思います。
      それはこのブログを読んだ各人に任せられてよいと思います。
      何とも思わない人もいれば、これは法律違反ではないが社会的に許されないと思う人もいるでしょう。
      そこからサントリーウエルネス社や、その種の団体など(?)に抗議の声を上げる方がいても良いでしょう。
      そういう意味においてもこのブログは良かったと思っています。
      だから、そんなに難しいことを言って争うことをせず、道徳的な見地に立ってお互いの前向きな意見を交わしてはいかがでしょうか。

      長々と生意気を言って、失礼しました。

      削除
    7. コメントありがとうございます。

      Twitterやはてなブックマークの反応には、「ああ、あの広告を気持ちわるいと考えるのは自分だけじゃなかったと安堵した」という意見が多いです。これまでは、気持ちわるいなあと思いつつも表だって言わずにいたわけですね。オレも同じです。

      小売りの現場に苦情が寄せられるのは、全体の不満のごく一部という話があります。今回は水面下の氷山が見える状態になった、ということでしょうね。

      あとはサントリーウエルネスがどう応えるか、ですね。

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  19. しょせん広告だとか、ブロックすればよいとか、そういう問題とは少し違うと思います。
    広告にも表現の自由が保障されており、その意味においてはサントリーウェルネス社の広告は法を犯している訳ではありません。
    しかし、意見は色々あるのでしょうが、全体的にあまり気分の良い広告だとは思えません。
    有名企業のサントリーの子会社であることは関係なく、品がない、その一言です。
    性的表現や性行為を連想させるものは会員制サイトなどの中だけで展開して欲しいですね。
    万人に晒される可能性が高い訳ですから、そういう配慮をして欲しいです。
    同じ広告をゴールデンタイムに流す自信がないものは陰でひっそりやるもんです。

    52歳、妻を喜ばせたい!
    もう一度取り戻したい、男の自信。(52歳 男性)

    ⇒ 申し訳ありません。もう無理ですわ。

    52歳「スゴイ!」と妻が…
    歳とともに衰えがちな気力と自信。それらを取り戻すきっかけとは?自然がくれたチカラで、いま再び理想の自分自身へ。(52歳 男性)

    ⇒ 「スゴイ!」の後が大変でんがな。

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    1. そうです。法的に問題があるわけでなくても、当然、批判されるべき点があれば批判はされる。
      「不快なら見るな、ブロックしろ」という反論はおかしなことで、ブロックする時点ではすでに強制的に見せられているわけで、またいちいちブロックの手間をかけさせず、広告主が最初から不快広告を出さなければすむ話ですね。
      もし、広告を出すまで、あれが不快広告だと気づかなかったとすれば、まさにそうした鈍感さこそが非難されてしかるべきでしょう。

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  20. いたって普通の感想&問題提起をしただけなのに、なんでnishioさんが責められなきゃならないのか意味不明。nishioさんに文句言ってる人は業者なのかと疑う。
    怒りの矛先が違うかと。
    見当違いの書き込みに対していちいち相手しているnishioさんは偉すぎます。

    あとは、サントリーウェルネス以上に酷い広告があり過ぎて、もうね。
    ブロックしないユーザーの責任なんておかしいですよね。

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    1. まさか業者ということはないと思いますが、中年男性は自らの権力に無自覚なまま性的な眼差しを女性に送っているのだ、というこのブログの主張を裏づけてしまってますねw
      記事本文の言いたりない部分を、コメント欄が補強している構図が完成しました。

      削除
  21. ギガジンのリンクから参りました。

    個人的には、タイトルのつけかたにちょっとムリがあるのでは?には同意します。実の娘を性的な目で見ていると捉えるのは難しいです。
    エントリの主旨が「若い女性を性的な捌け口にすること"だけ"を望んでいるおじさんキモイ」と「サントリーのような大会社の名を冠した会社が気持ち悪い広告を打つべきではない」でしたら、同意いたします。
    私の場合、こういう広告を見て感じる気持ち悪さは、この広告に反応する中年男性を個人的な体験から遭遇したイヤなタイプと重ね合わせて見てしまうからだと思いますが…。

    コメントなかほどで「娘にクサイと言われたくないおじさん」と「若い女性部下に性的に気にいられたいおじさん」の2つのグループがあったからではと仰っている方がおいでですが。
    問題はどちらにせよ「この2つだけ」のオジサンが多数だということではないかと思います。
    そう収斂させたターゲットおじさん達の中には「(同年代、中年の)妻と満足な性生活を営みたい」がいなかったあるいは無視されるほど少数だった、ということですよね。「妻という言葉が消えた」「若い女性との性的な関係を期待させる広告ばかりになった」という結果からすると。

    広告を、性的能力を根拠に若い女性に「やだ、惚れちゃう♪」と言わせ中年女性は無視に収斂させた男性は、女性を性的に満足させたと思うことで自尊心を満足させるタイプだと感じます。
    コメント欄ではnishioさん「異性の介在」とやわらかい表現を使っておいでですが、「女性を性の捌け口として求める」は的を射ていると思います。
    実体験上、このタイプは自己充足しか意に介しておらず、女性が肝心だと思うような、相手女性の精神世界や内面・人格自体とふれあうことには無関心です。自己充足=優位性の実感というタイプは、共感という他人の感情を認める横並びに価値をおいていないからだと思います。
    鼻がかみたくなったらティッシュでかんで、ポイ。このとき人はティッシュが何か考えているか、なんて思いもしません。対人でも可能ならば相手がティッシュか何かのように扱うタイプっていますよね。相手が「下」だと感じた瞬間、相手の感情に配慮しなくなるタイプです。
    正直言って、女性ならば、年上の男性から「性的な目線でしか見られない・あからさまに自分を性的に利用しようとしてくる」という態度をとられた経験がある女性は少なくないと思います…。
    そして他人の感情に価値を見いださないタイプだからこそ、手近なところで性的魅力を持っている、すなわち若い女性部下が広告に頻出するようになったのではないでしょうか。ティッシュは手近にあってほしいです。
    「圧倒的な力関係にある相手に対して配慮しないことは暴力的なことです。」など、彼らは理解できないししたくもないと思います。「自分に良いこと=正しい=反対意見は間違っている」の価値観で動いているから。
    そして女としては一人しかいない父親から性的な目線で見られるよりも、若い女性を性的な捌け口にしようとするオジサン満載の社会の方が逃げ場がなくおそろしいです。
    ですからそういう欲望を後押しするような広告表現について、サントリーのような大きな会社の系列ならば、もう少し気をつかって頂きたいと思います。


    えー、何を言いたかったのか上手く書けなかったです。意味のあることを伝えたかったんだけどな。
    加齢臭が気になるなら耳の後ろをよく洗うだけでかなり改善されるとか…?
    お忙しいところ、いろいろ行間からくみ取らせるお手間の多いコメントですみません。
    「相手の感情を無視している」という点について、実際広告でも、女性がどれほど男性の性的能力に比重を置いているかということは置いてきぼりですよね??ターゲットの「自分にとって性的能力が自尊心の充足が重要なものなのだから女も重視していなくてはならない」という思い込みも浮き彫りにされているかのようです。

    あとコメント欄を拝読しまして、自分がアンチウィルスソフトを使いこなしておらず広告をブロックしきれていないらしいということと、なぜ自宅ブラウザに表示される広告がこのブログエントリと全然違うのかを理解しました。

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    1. ども、コメントありがとうございます。

      ここで提示してるユーザって、あくまでも平均的な人物像ですからね。年収900万の人と500万の人を総合して年収700万ってプロファイルしたときに両側から「700万ちゃうで」って言われてもあんまり意味がないのと同じで…。

      で、本題の女性への視線ですが、仰るとおりで、自分の性欲や自尊心を充足させるための手段と見ていることが、広告からは窺えるのですよね。若い女性を好きになってしまうこと自体は別にいいんですけど、この場合だと、性欲や自尊心を満たすのに都合がいいから身近でお手軽に力関係のよわい相手を選んだでしょ、ってのが見えすいてしまいます。

      Twitterのほうにも書きましたが、この広告のなにが問題なのか分からない人は、たとえば自分の上司がこの広告をクリックしているのを目撃してしまった部下がどれだけ恐怖をおぼえるか、想像もできないと思います。

      広告ブロックですが、セキュリティソフトを使わなくてもブラウザだけでブロック可能です。セキュリティまたはプライバシー関連の設定をごらんください。

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  22. うわあ。

    こんなに長いコメントになると思いませんでした…
    すみません。

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  23. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    1. 美魔女はまあいいんじゃないですかね。べつに権力を振りまわして弱者男性に迷惑をかけてるわけでもなし。
      性欲や自尊心が問題なのではなく、自分の権力に無自覚なことが困るわけですよ。

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  24. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  25. > おっさんが若い子の気を引くというシチュがキモいと・・・
    > 加藤茶しかりラサールしかり男が若い子を求めるのはそんなにキモいことだろうか

    ここが違ってますね。オレがたびたび言っているのは、男女の力関係に無自覚であることがキモいです。もういちど読みかえしてみてくださいね。

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    1. 返信早いですね・・・書いたあと空しくなって消してしまいました

      上司が部下に対して欲情することがよくないと
      別にいいんじゃないですかね
      レイプするわけでもセクハラするわけでもなく
      ただいい匂いにするだけなんだから
      そんな表にも出せないようなささやかな期待さえ抑圧しなければ生きてちゃいけなんですかね
      堅すぎませんか

      削除
    2. > 上司が部下に対して欲情することがよくないと

      上司が部下に対して欲情するのは、いいんです。しかし上司と部下とのあいだには力関係がありますね。なので、下心を表に出すだけで部下には脅威になります。

      つまり、セクハラですね。

      > そんな表にも出せないようなささやかな期待さえ抑圧しなければ生きてちゃいけなんですかね

      (細心の注意を抜きにして)表に出すなよ、と言ってます。

      削除
    3. 出してないやん

      いい匂いにすることは世間では男のたしなみ程度の意味しかないけど

      削除
    4. それが出ている、というのがこのブログの主旨ですね。

      削除
  26. Infoseekのトップからきました。
    CMの賛否はとりあえずおいときまして、
    記事を読んでてなんとなく違和感があったのは、
    クリックすること=願望である、という前提ですね。

    炎上マーケティングなんて言葉があるような時代ですから、
    クリックさせることが目的であれば、限られたスペース内で刺激するのは
    見ている人の願望・好奇心・コンプレックス・笑い・嫌悪感、なんでもいいのかもしれません。
    少なくとも他社商品よりインパクトをもたせることには成功している。
    そういう意味ではこんなに自社の広告を載せた記事が書かれ、
    ポータルサイトの見出しにまで載ったこと自体ひとつの成功と言えなくもない。
    この記事も、注目を浴びるためにこのようなタイトルをつけられたのなら大成功ですし。

    ところでTVCMでも
    「もっといい男見つけろ」「パパみたいな、って言うんでしょ」
    なんてのがあったりしますが、これもアウトですかね?
    例えばイタリア人のダンディなオジサマなら、
    妻を愛し、娘に惚れられ、部下にウインクしても許される。
    同じことをハゲ散らかした日本人のオッサンがやったら即嫌悪される。
    そんな先入観はありませんか?
    50代男性が少しでも前者のようになりたいという願望を持っていたとしたら
    それは全て女性を性欲の対象として見た、ということなのでしょうか?

    どうもこの記事は中年男性に対する嫌悪感が前面に出されてて客観的な分析とは思えないですね。
    でもまあ、CMに対する個人的感想は自由ですし。
    私も数年前にやってた某軽自動車の母(YOU)と息子(柳楽優弥)のやりとりが
    気持ち悪くて仕方なかったですから。

    返信削除
    返信
    1. > ところでTVCMでも
      > 「もっといい男見つけろ」「パパみたいな、って言うんでしょ」
      > なんてのがあったりしますが、これもアウトですかね?

      たぶん佐藤浩市さんの出ている自動車の広告でしょうかね。オレ自身は見てないですけど、もともとその広告が話題になっていたので、そういえばサントリーも…ということでこの記事を書きはじめました。

      めっちゃ、アウトですね。オレがその広告を見ているわけでないので不正確はご容赦願いたいですが、そこでは「パパ=いい男」とされ、娘にとってパパが恋愛対象と同一カテゴリと見なされていますね。それを娘が勝手にそう思うのはかまわないですが、当のパパがそれを期待している、ということを全国の娘たちに見せつけていますね。「ああ、パパたちは、娘たちが自分を恋愛対象と思ってほしいんだ」ととうぜん思いますね。

      > 例えばイタリア人のダンディなオジサマなら、
      > 妻を愛し、娘に惚れられ、部下にウインクしても許される。
      > 同じことをハゲ散らかした日本人のオッサンがやったら即嫌悪される。

      イタリア人だろうがダンディだろうがハゲだろうが日本人だろうが、権力をかさに言いよるな、と言っています。

      > どうもこの記事は中年男性に対する嫌悪感が前面に出されてて客観的な分析とは思えないですね。

      中年男性への嫌悪感があるのだろう、という先入観をまずは捨ててみては?

      > 私も数年前にやってた某軽自動車の母(YOU)と息子(柳楽優弥)のやりとりが
      > 気持ち悪くて仕方なかったですから。

      ああ、あれはキモかった。同意。

      いちいち断るまでもないと思いますが、念のため言っておくと、それは女性が年甲斐もなく若い男性を性的に見ているからではなく、母親という強者が息子という弱者を服従せしめる、という意味で、今回のサントリーウエルネス広告と同じだからです。

      削除
  27. nishio様。毎日お疲れ様ですw
    いやはや、最早あなたを何とか論破したいレトリックの猛者達とのやり取りが注目されているような気がしますが、気のせいにしておきましょうw

    僕がこの広告の嫌いなところは「その習慣の秘密って・・・」と言う一文ですね。クリックさせる目的なので、未消化文になって当たり前ですが「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」と同じ「個人の感想」メインに押し出されるべき健康食品を、あたかも確実な効果を臭わせる(力関係の無自覚に働きかける)仕様がどうしても嫌悪してしまいます(返金保障とか抜きで)

    まずは、nishio様の謂わんとするところ・意見・訴えたいポイントを少なからずも私は尊重しますし賛成です。

    かゆいところに手が届く。を履き違えるほど恐いものはありません。

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    1. そうですね。オレの文脈でいう「娘に対する欲情」というものが個別のバージョンで見れば隠蔽されているように、商品の効能も匂わせつつ言質は取られないように断言を避けている…。そういう嫌らしさがありますね。

      もともと健康食品や美容グッズは、薬事法や景表法の関係で、効能を謳うことはできないので、サントリーウエルネスにかぎらず、巧妙さを競うあまり、狡猾さに行きついちゃう構図がかいま見えますね。

      削除
  28. はじめまして、とあるアンテナからぶっ飛んできました。

    うーん、イマイチよくわからないです。
    広告の文句の全部が性的な暗示「のみ」を表しているようには見えないので。

    例えば、

    >お父さんのニオイが気になります…
    仕事も肌も脂がのりだす働き盛り世代。ニオイに敏感な周囲の女性に気づかれる前にケアを始めませんか?

    の広告に対して、

    >自分の娘に自分の匂いをアピールしたいオッサンって、もうその時点で非常にキモいんですが…(笑)。
    というご意見。これって「娘に嫌われたくない父親」に対する広告ですよね?
    娘に匂いをアピールしたいわけではないと思うのですが(私が思いたくないだけかもしれませんけど。)

    >すごい!パパのニオイが!
    これは「すごい!パパの(嫌な)ニオイが(消えた)!」という意味でしょう(多分、いやきっと)これも性的な暗示とは思えないのです。

    どうも各広告に連続性を見てしまったせいでそうじゃないものにまで性的な暗示に見えてしまってるように思えるのですが。それと、

    >これまで女性たちが「いいニオイ♪」と言っていたのは、娘が、お父さんに「ホレちゃう」までのストーリーを、1コマずつ断片的に見せられていたわけなんです。
    広告を全部見るまでF5連打する人なんていないと思うんですよ、普通は…
    まぁ、A/Bテストでしたっけ?その結果、そういう風なキャッチと写真が生き残ってしまう事実ばかりは私もちょっとどうしようもないなぁとしか思えませんけど(笑)

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    1. 広告の個別のバージョンを見てはいけないです。広告を見るユーザは不特定多数で、いわばカオナシです。1人ひとりを見るのではなく、マーケティングの主旨からいっても、まとまりで見ないと本質がつかめません。

      「娘に嫌われたくない」という父親に訴求する広告、「女性にモテたい」という男性に訴求する広告が、まったく並行して別個に作られたなら、あのように写真が違うだけのほとんど同じ広告、コピーが違うだけのほとんど同じ広告…なんてのは作られないのです。

      マーケッターは、あなたの考える2通りのユーザ層を一緒くたに見ています。もちろん多様な嗜好や価値観があることは分かっています。しかし、個別に見ていくと商売が成りたたない。だからユーザのニーズの総意を見ていくんです。それがマーケティングというものです。平均的なユーザを相手にしているのです。

      政党政治でもよく見られる光景でしょう。安倍政権が誕生したことから読みとれることは、TPPに賛成し、原発は維持、消費税は増税、中国韓国には毅然と、生活保護は縮小、為替は円安に、物価は上昇、これが日本の「平均的」な有権者像です。安倍政権の支持者でも各人に問えば「この点に賛成した覚えはないぞ」と答えが返ってくるでしょう。しかし、総意はそうです。

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    2. んー、それでも「『娘に嫌われたくない父親』と『若い女性にもてたいオッサン』の年齢層(広告上のターゲット)が同じである」、となるだけで「娘を性的対象にしているオッサンがいる」とはならないのではと思います。
      まぁ、マーケッターがユーザー層を一緒くたに見ているというのはその通りなんでしょう。
      安倍政権は……民主党への反発とか他にも色々ある気もしますけが。政権与党が公約を翻すパターンなんかもあったり……下手をすれば「他になかったから仕方ない」という答えがかえってくるだけかもしれません。

      閑話休題。
      このサントリーウエルネスの広告がA/Bテストの結果、「自分の娘を性的な眼差しで見つめ、自分の娘にホレられることを期待するオッサン」に収斂されてしまった、という所までは自分でも理解できるんです。
      サントリーウエルネスのマーケッターは有り体に言ってゲスいと私も思います(笑)

      しかし、これら一連の写真とコピーって関連付けて見ていい物なのでしょうか?
      こういう広告って「コピー群と写真群の中からランダムに二種類選んで表示する(ただしA/Bテストで徐々にウケがいいコピー、写真に収斂させていく)」っていう感じなんですよね?
      サントリーウエルネスは一連の広告において本当に写真に意味を持たせているのでしょうか?もっと言えば他のコピーにおいて「娘」役の女性だった写真を使っているからといって、「やだ、ホレちゃう…」のコピーでも「娘」であるとは限らないのでは、と思います。

      「枕のニオイが、今までと違う…」の写真で「やだ、ホレちゃう…」のコピー見せられても困るとは思いますけど(笑)

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    3. 「関連付けて見ていい物なのでしょうか?」という問いは、順番が反対といえるでしょうね。
      広告のどのバージョンであっても、おなじ場所、おなじ目的、おなじ方法で作られたものです。なので、それを区別するとしたら、もともと同じものを「あえて」区別している、ということになります。
      「おなじものを区別できるのか?」という問いはありえても、「ちがうものを同一視できるのか?」という問いは、広告の作られる経緯からするとおかしいわけですね。

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    4. ああ、なるほど。確かに一連のコピーや写真で広告するべき商品や、広告のターゲット等は同じわけですよね。
      ということはコピーと写真が違うものでも同一の広告とみなすべき、と。

      そうすると「自分の娘を性的な眼差しで見つめ、自分の娘にホレられることを期待するオッサン」像が導き出されちゃいますね、確かに。

      これがマーケティングというものか……勉強になりました。

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    5. マーケティングはユーザ1人ひとりの固有性を無視しちゃいますからね。
      お弁当をミキサーに入れてペースト状にしたものを、これはお弁当だ!と言いきっちゃう割りきりの怖さがありますw

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  29. 無理やりなこじつけワロタwww
    ほかの広告でもやって欲しい。

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    1. この記事を「無理やりなこじつけ」としか認識できないのであれば、おそらく、あなたは自分でも気づかないうちにセクハラの加害者になっている可能性があるので、お気をつけくださいね。

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  30. はじめまして。
    コメント欄テキストへの返信、ご容赦ください。

    > ところでTVCMでも
    > 「もっといい男見つけろ」「パパみたいな、って言うんでしょ」
    > なんてのがあったりしますが、これもアウトですかね?

    >たぶん佐藤浩市さんの出ている自動車の広告でしょうかね。
    >めっちゃ、アウトですね。オレがその広告を見ているわけでないので不正確はご容赦願いたいですが、
    >そこでは「パパ=いい男」とされ、娘にとってパパが恋愛対象と同一カテゴリと見なされていますね。
    >それを娘が勝手にそう思うのはかまわないですが、当のパパがそれを期待している、
    >ということを全国の娘たちに見せつけていますね。

    そのCMをnishio様が見ていないにしろ、

    >「ああ、パパたちは、娘たちが自分を恋愛対象と思ってほしいんだ」ととうぜん思いますね。

    と思う感覚がちょっと私には理解できないんですが…。

    「パパみたいな、って言うんでしょ」。の台詞から私が感じるのは、

    ・小さい頃から娘にちょくちょく言ってるセリフなんだろなあ ということ
    ・もう聞き飽きたけど、パパの自惚れジョーク、お決まりのセリフとして捉えてる
    ・カッコつけてるけど、娘が可愛くて仕方ないデレパパなんだろなあ

    といったところなのですが。。。

    もちろんnishioさんがこのあたりを完全に無視してるわけじゃないのは分かりますが、
    「パパ達は娘に自分を恋愛対象としてほしいと思ってる」という事が、
    このCMのメッセージでは無いですよね。
    その匂いが微妙に漂ってくる・・・と言うのだとしても、
    う~ん、穿ちすぎじゃ? と思ってしまうのが正直なところです。
    私はまさにこのCMの娘世代なのですが、このセリフは、
    昔から存在する「父娘あるある」的な、ベタなやりとりにしか見えないですね。。。

    サントリーの広告に関しては、「ふーん。」ってくらいしか思うとこありません。
    記事内で書かれてるようなことを、オジサン達に期待させる表現だなあ
    というのは感じますが。
    まあ私は女で世代も違うし、自分には関係ない広告ですし…。

    あー、すんごい長文になってスミマセン。

    この記事と様々なコメントを読んで感じたのは、
    こういうモノの見方をしたり、こういうテキストで盛り上がったりする
    おじさま方は、ちょっと怖いし気持ち悪いな…ということでした。

    配慮不足の広告や無意識のセクハラよりも、
    このブログの作者様のような思考や文章に
    web上で出会った時の方が、ちょっときもちわるい思いをもちます。

    まあ それこそ見なけりゃいいし、絡まなければ良い ってお話ですが…。
    (暴言すみません)

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    1. 「どう感じるか」というのはこのブログ記事の主題ではないので、「私はそう思わない」を連呼されてもどうしようもないのですよね。

      あなたは、あなたの仮説を実証してみてください。

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  31. お気持ちは十分に伝わりますし、ブログ主としてはそれで十分であるかと思います。そして僕もとてもこの類の広告は嫌悪感を覚えます。
    ですが
    >>うぎゃああー!キモひぃぃ~~!
    等々、やや感覚に過ぎるのではと思います。
    淡々と根拠を示し「嫌い」「キモイ」ではなくて「これは問題があるのでは?」という論調ならば、反射的に反感を覚える人も少なかったのでは。
    根拠や視点は面白いですし、娘役と同じ女優を使っているというのはとても面白かったので、そこが残念に思えました。
    でもブログ主さんの主義主張には合わないですかね。

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    1. このブログ記事への反応を見ていて、つくづく思ったのは、「レトリックを理解できない人が多いのだな」ということでした。「キモい」と書いてあれば、「ああ、この人は自分の感覚を述べているんだな」とあまりに素直に読んでしまう方が非常に多い。

      オレがこの記事で明らかにしたかったことは、この広告をクリックした中年男性ユーザたちが、自らの権力に無自覚なまま、立場の弱い女性を自らの欲望を満たすための道具にしている、そうした心理はそのまま現実に持ちこまれている、ということです。

      この中年男性たちの自らの権力の無自覚さ、それを「キモい」と表現しています。

      記事では、エンタメ性を考慮して、まず「キモい」と刺激的な文句を強調していますが、レトリックを理解できる方なら、このエキセントリックな表現のもと、なにを言わんとしているかは充分に読みとれるはずです。実際に、多くの女性は正しく読みとっているわけです。

      そして、あなたもこの記事の論旨を正しく読みとっている。なら、なんの不満があるのでしょうか。

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