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経済
“燃える氷”で覆る日本の資源小国イメージ
2013.3.27 15:05
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もともと米国では大規模なガスパイプラインが備わっており、シェールガスの採掘現場でガスを取り出し使える状態に加工しさえすれば、パイプにつなぐだけで供給網に乗せることができる。このため、エネルギーの大手やベンチャーが研究費に集中投資できたことがシェールガス革命の背景だという。
ではメタンハイドレートの流通だが、JOGMECは「具体的に答えられる段階にない」と話す。
一般論として、海上天然ガス田から海底パイプラインを通す▽生産井(せい)付近に発電設備を設置し、電気にして海底ケーブルで送電▽海上か最寄りの陸地にLNG施設を設置-の可能性があるとしているが、メタンハイドレートはガス産出後のインフラ整備が課題になりそうだ。
その一方、天然ガス輸出ではロシアも虎視眈々(たんたん)の様子だ。プーチン大統領が北方領土での日本との交渉を進めようとする裏は、天然ガスを日本に長期的に売りたいのでは、という見方が強い。
メタンハイドレートが成功すれば、米国、ロシアのLNG輸出動向も伴って、世界の天然ガス市場を大きく揺さぶることになりそうだ。世界経済、国際政治に影響する可能性は高い。日本の技術がエネルギー産出、供給にどこまで挑めるのか、さまざまな可能性を秘めている。(産経新聞大阪経済部 平岡康彦)
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