- [PR]
事件
【選挙無効判決】「勝訴」の垂れ幕もなし 原告弁護士、主文聞き「あれっ」
2013.3.26 09:11
[選挙]
「選挙を無効とする」-。広島高裁の300号法廷で25日、筏津(いかだつ)順子裁判長が主文を読み上げた瞬間、法廷はしんと静まりかえった。
1分ほどで閉廷が告げられると、法廷の外に出た3人の原告弁護士は「無効出ましたね」と興奮した表情を浮かべ、互いに顔を見合わせた。
予想外の判決とあって、「勝訴」の垂れ幕もなかった。
「違憲判決は予想していたものの、選挙無効まで踏み込むとは思っていなかった。無効の時のコメントは用意していなかった」
金尾哲也弁護士はこう苦笑し、石井誠一郎弁護士も「主文を聞いた時は、あれっと思った」と驚きを隠さなかった。
隣接する弁護士会館であらためて記者会見に臨んだ金尾弁護士は、詰めかけた記者団を前に上気した様子で「無効判決は日本の憲法訴訟史上で初めて。本来の司法の役割を明確に示した」と指摘。「一票の格差は国権による国民の人権侵害。本来は自分たちの責務で定数配分をやり直さなければならないと、自覚してほしい」と国会に注文を付けた。
さらに、「司法が国会にあまりに軽視されていた。裁判所としては『なめるのもいいかげんにしろよ』ということでは」と感想を語った。
岩西広典弁護士は「珍しい判決に立ち会えてありがたい」と満足げな表情を見せた。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]