【柔道】ＪＳＣ、柔道指導者への助成金停止

　日本スポーツ振興センター（ＪＳＣ）の藤原誠理事（５５）は２６日、全柔連の不正受給問題に対して第三者委員会による調査が終了し、事実関係が判明するまで２０１３年度の指導者への助成金を全面停止することを明らかにした。選手への助成金は継続するという。

　藤原理事は「組織的な不正への関与が判明すれば、ペナルティーを考えている」と厳しい姿勢を強調。助成を受ける指導者は競技団体とＪＯＣのダブル審査を経てＪＳＣに推薦されているが、「責任を持てない推薦をするのであれば、見直す必要がある」と制度の抜本的な改革も示唆した。

　また、下村博文文科相が全柔連以外の他競技団体に対しても不正受給の実態調査を指示したことを受け、ＪＳＣでは助成金を受給していた３４団体にアンケート形式の調査を行うことを決めた。２０１０～１２年度の過去３年間で、エリートＡ、Ｂの認定を受けて助成金を受給した年間約５００人の指導者・選手に対して調査を実施する。

　２７日にも各競技団体に調査文書を発送し、４月中旬までに集計と分析を目指すという。藤原理事は「指導実態について問い合わせるもの。今のところ他団体に具体的な疑いは出ていないが、もし実態が分かれば（助成を）再検討したい」と話した。