守田です。(20111015 01:00)
今度は東京葛飾区56地点で、市民測定により1μS/hの計測が発表されました。
計測を行ったのは市民団体「葛飾青空の会」。区内の231か所を測り、うち
8か所では3μS/h以上だったそうです。最高値は区内農業施設で計測された
5.47μS/hという値。もの凄く高いです。
この結果は同会により葛飾区に伝えられ、行政による調査が開始されることに
なりました。成り行きを注目したいと思います。こうした値が出るたびに胸が
痛くなりますが、しかし各地で市民が積極的に測定を行い、行政を動かしてい
ることには、胸が熱くなります。
なお横浜市のストロンチウム発見に関する続報も出てきました。その後、市側
の3カ所の計測で、やはりストロンチウムが計測されたそうです。ちなみに新た
に計測した2地点は、もともと高濃度のセシウムが計測された地点。それぞれに、
約4万ベクレルが計測されていたのだそうです。横浜の汚染も深刻です。
また横浜市はこのストロンチウムの「発見」により、従来の「ストロンチウム
は重いので遠くまで飛ばない」という市の見解をあらためたそうです。横浜市
までがそんなことを言っていたことを、このニュースで初めて知りました。
放射性核種のあるものが「重いので飛ばない」という行政のデマへの用心を呼び
かけましょう・・・。
*****
葛飾の市民団体 231カ所線量調査 56地点で高濃度
東京新聞 2011年10月14日
葛飾区の市民団体「葛飾青空の会」が区内の民間施設など二百三十一カ所で、
独自に放射線量を調査した結果、五十六カ所で毎時一マイクロシーベルト
(マイクロはミリの千分の一)以上が測定された。このうち八カ所は同三マイ
クロシーベルト以上だった。区は学校の砂場などで測定や除染を進めているが、
同会は「民間建物の除染も必要」とし、調査対象の拡大と、その調査結果を
踏まえた除染を区に要請する。 (伊東浩一)
同区は福島第一原発事故後、子どもが出入りする学校のプールや砂場などを
調査、放射線量が高い砂場の除染を進めている。
同会は区の調査対象に含まれていない場所で、雨どいの排水口付近の空間放射
線量を調査。都が市区町村に貸与しているのと同機種の簡易測定器を使って、
道路や民家、アパート、工場敷地など、区東部を中心に二百三十一カ所を測定
した。調査期間は七月三十日〜八月二十日。
その結果、最も高かったのは区東部の農業施設で測定された毎時五・四七マイ
クロシーベルト。放射線汚染区域は北東部を中心に区内全域に分布しており、
特に工場やアパートなど規模の大きい建物の排水口付近で高い傾向が出た。
同会は十八日、青木克徳区長に調査結果を説明する予定。吉川方章代表は「放射
性物質が付着する屋根が広い建物ほど測定結果が高く、屋根の除染が必要。われ
われのは簡易測定なので、区に合同で再調査してもらいたい」と話す。
同区の鈴木雄祐危機管理担当課長は「事実とすれば、高いという印象だ。民地も
含めてくまなく測定するのは現実的に困難だが、道路など、多くの方が利用する
公共施設から優先的に測定していきたい」とコメントした。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20111014/CK2011101402000022.html?ref=rank
*****
横浜市検査でもストロンチウム検出 港北区の側溝
朝日新聞2011年10月14日20時30分
横浜市は14日夜、港北区大倉山の道路の側溝から1キロあたり129ベクレル
のストロンチウムが検出されたと発表した。ストロンチウム89と90を合計し
た値。同じ場所では、セシウムも3万9012ベクレル検出されている。
市民の独自調査で同区内のマンション屋上の堆積(たいせき)物から195ベク
レルのストロンチウム90が検出された問題を受け、市がマンションの周辺から
堆積物を採取し、鶴見区の分析機関「同位体研究所」に測定を依頼していた。
港北区は東京電力福島第一原発から約250キロ離れている。
http://www.asahi.com/national/update/1014/TKY201110140533.html
*****
「ストロンチウム飛来ない」見解修正
朝日新聞 2011年10月14日
横浜市港北区のマンション屋上からストロンチウム90が検出された問題で、
山田正人副市長は13日、「ストロンチウムは重いから横浜に飛んでこない」
と言い続けた市の見解について、「必ずしも放射能の知識を十分に習得して
いたわけではない」と説明し、遠回しに修正した。この日の市議会決算特別
委員会で答弁した。
豊沢隆弘保健所長が11日の同委で「ストロンチウム90は半減期が長く、核
実験の影響で1960年代には高い濃度で出た。最近でもわずかに検出されて
いる」と原発事故との因果関係を否定するような答弁をしたこともやり玉に。
「築7年のマンションに、30年以上前の核実験の影響はあり得ない。根拠の
ない無責任な発言だ」との批判を受けた。
山田副市長は「我々の知見は十分ではない。保健所長もその時点におけるベスト
を尽くした答弁をしている」とあいまいな答弁で締めくくった。
(佐藤善一)
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000001110140003
今度は東京葛飾区56地点で、市民測定により1μS/hの計測が発表されました。
計測を行ったのは市民団体「葛飾青空の会」。区内の231か所を測り、うち
8か所では3μS/h以上だったそうです。最高値は区内農業施設で計測された
5.47μS/hという値。もの凄く高いです。
この結果は同会により葛飾区に伝えられ、行政による調査が開始されることに
なりました。成り行きを注目したいと思います。こうした値が出るたびに胸が
痛くなりますが、しかし各地で市民が積極的に測定を行い、行政を動かしてい
ることには、胸が熱くなります。
なお横浜市のストロンチウム発見に関する続報も出てきました。その後、市側
の3カ所の計測で、やはりストロンチウムが計測されたそうです。ちなみに新た
に計測した2地点は、もともと高濃度のセシウムが計測された地点。それぞれに、
約4万ベクレルが計測されていたのだそうです。横浜の汚染も深刻です。
また横浜市はこのストロンチウムの「発見」により、従来の「ストロンチウム
は重いので遠くまで飛ばない」という市の見解をあらためたそうです。横浜市
までがそんなことを言っていたことを、このニュースで初めて知りました。
放射性核種のあるものが「重いので飛ばない」という行政のデマへの用心を呼び
かけましょう・・・。
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葛飾の市民団体 231カ所線量調査 56地点で高濃度
東京新聞 2011年10月14日
葛飾区の市民団体「葛飾青空の会」が区内の民間施設など二百三十一カ所で、
独自に放射線量を調査した結果、五十六カ所で毎時一マイクロシーベルト
(マイクロはミリの千分の一)以上が測定された。このうち八カ所は同三マイ
クロシーベルト以上だった。区は学校の砂場などで測定や除染を進めているが、
同会は「民間建物の除染も必要」とし、調査対象の拡大と、その調査結果を
踏まえた除染を区に要請する。 (伊東浩一)
同区は福島第一原発事故後、子どもが出入りする学校のプールや砂場などを
調査、放射線量が高い砂場の除染を進めている。
同会は区の調査対象に含まれていない場所で、雨どいの排水口付近の空間放射
線量を調査。都が市区町村に貸与しているのと同機種の簡易測定器を使って、
道路や民家、アパート、工場敷地など、区東部を中心に二百三十一カ所を測定
した。調査期間は七月三十日〜八月二十日。
その結果、最も高かったのは区東部の農業施設で測定された毎時五・四七マイ
クロシーベルト。放射線汚染区域は北東部を中心に区内全域に分布しており、
特に工場やアパートなど規模の大きい建物の排水口付近で高い傾向が出た。
同会は十八日、青木克徳区長に調査結果を説明する予定。吉川方章代表は「放射
性物質が付着する屋根が広い建物ほど測定結果が高く、屋根の除染が必要。われ
われのは簡易測定なので、区に合同で再調査してもらいたい」と話す。
同区の鈴木雄祐危機管理担当課長は「事実とすれば、高いという印象だ。民地も
含めてくまなく測定するのは現実的に困難だが、道路など、多くの方が利用する
公共施設から優先的に測定していきたい」とコメントした。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20111014/CK2011101402000022.html?ref=rank
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横浜市検査でもストロンチウム検出 港北区の側溝
朝日新聞2011年10月14日20時30分
横浜市は14日夜、港北区大倉山の道路の側溝から1キロあたり129ベクレル
のストロンチウムが検出されたと発表した。ストロンチウム89と90を合計し
た値。同じ場所では、セシウムも3万9012ベクレル検出されている。
市民の独自調査で同区内のマンション屋上の堆積(たいせき)物から195ベク
レルのストロンチウム90が検出された問題を受け、市がマンションの周辺から
堆積物を採取し、鶴見区の分析機関「同位体研究所」に測定を依頼していた。
港北区は東京電力福島第一原発から約250キロ離れている。
http://www.asahi.com/national/update/1014/TKY201110140533.html
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「ストロンチウム飛来ない」見解修正
朝日新聞 2011年10月14日
横浜市港北区のマンション屋上からストロンチウム90が検出された問題で、
山田正人副市長は13日、「ストロンチウムは重いから横浜に飛んでこない」
と言い続けた市の見解について、「必ずしも放射能の知識を十分に習得して
いたわけではない」と説明し、遠回しに修正した。この日の市議会決算特別
委員会で答弁した。
豊沢隆弘保健所長が11日の同委で「ストロンチウム90は半減期が長く、核
実験の影響で1960年代には高い濃度で出た。最近でもわずかに検出されて
いる」と原発事故との因果関係を否定するような答弁をしたこともやり玉に。
「築7年のマンションに、30年以上前の核実験の影響はあり得ない。根拠の
ない無責任な発言だ」との批判を受けた。
山田副市長は「我々の知見は十分ではない。保健所長もその時点におけるベスト
を尽くした答弁をしている」とあいまいな答弁で締めくくった。
(佐藤善一)
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000001110140003
科学的な評価抜きに、たんに数字を無前提に持ち出して危機感を煽るのは「市民団体」の常套手段ですが、冷静な議論が必要ですよね。