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民宿の味食堂に活用 被災のおかみ4人が腕を振るう

自慢の腕を振るう食堂で客と談笑する小峰さん(右奥)

 東日本大震災で被災した宮城県東松島市の民宿のおかみたちが、同市宮戸の奥松島縄文村歴史資料館に開設された食堂「げんちゃんハウス」で自慢の料理に腕を振るっている。民宿時代の経験を生かし、地元の海産物を使ったメニューも用意。ランチ限定の営業で、工事関係者や観光客、地元客らでにぎわっている。
 宮戸市民センターが運営する食堂は被災した資料館敷地内の売店を改修し、昨年11月にオープンした。広さは約40平方メートルで12席。ラーメン、ピザといった軽食に加え、2月はカキのフライ、3月はシラウオの天ぷらと、宮戸産の食材で定食も提供している。
 市民センターは、観光客らが食事をしたり、住民が集まったりできる場所をつくろうと食堂を計画。大浜地区で民宿を営んでいたおかみ4人の腕を見込み、スタッフとして白羽の矢を立てた。
 4人の民宿はいずれも津波で流失した。「小みね」のおかみだった小峰千栄さん(63)は「お客さんと触れ合うことが生きがいで、民宿がなくなった後は何をしたらいいか分からなかった」と振り返る。
 今は交代制で週2回、食堂の調理場に立ち、時には接客もこなす。ワカメなどの海藻類を使った小鉢メニューも積極的に提案している。
 小峰さんは「お客さんと接する仕事がまたできてうれしい。ささやかでも復興に向けて頑張りたい。心を込めて作っているのでぜひ食べに来てほしい」とPRする。
 営業は火・木曜の午前11時半〜午後2時と土日・祝日の午前10時〜午後3時。連絡先は宮戸市民センター0225(86)2177。


2013年03月27日水曜日


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