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カバーイラスト 山本タカト
カバーデザイン ツトムヤマシタ


肉宴

官能“相姦”短編集

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《収録作品》

『魔悦の姉弟・緊縛遊戯』館 淳一
『緊縛美少女淫蜜啜り』風間九郎
『背徳の肛姦兄妹』塚原尚人
『熟母愛撫・童貞肉指導』内藤みか
ほか全7編


《読者による解説と感想》

 高校生の拓也は、姉のあつ子が自分のパソコンを操作しているのを見て愕然とし た。
 秘密のMOの中には、『日本B&D研究会』という会員制のSMサイトから収集し た、緊縛女性の画像がいっぱい詰まっていたからだ。
「こういうの見て、オナニーするのね」
 姉の言葉にただ唸るしかない拓也……。
 しかし、それから姉の発した言葉は、耳を疑わせるものだった。

 作者お得意の「姉弟もの」の一篇。
 ここで描かれるのは、インターネットを巧みに使ったトリッキーなファンタジーで ある。
 館作品において双璧をなすテーマである「母子もの」との違いは、互いの中にある 禁忌の概念の差であろう。
 母と息子と違い、姉と弟という関係は、年齢があまり開いていない分、禁忌の概念 もまた、それほど高い障壁とはならないのかもしれない。
 さらに、幼児期を共有するふたりの遊戯には、どこか子ども同士のお医者さんごっ このような風情が漂う。
 そんな、まさか……。
 と思いつつ、
 もしかして、ひょっと……。
 という気分にさせてくれる。
 年齢設定や境遇を変え、さまざまに変奏される「姉弟」サーガのエッセンスを抽出 した、軽やかで、甘酸っぱい、キャンディのような小品。

「おもちゃにして。どこを触ってもいい。いじり回して、うんと恥ずかしい思いをさせてほしい」

 こんなこと、
 言われてみたい?
 それとも、
 言ってみたい?

詩織(MLメンバー)

《初出情報》

『魔悦の姉弟・緊縛遊戯』…………「小説CLUBロマン」1999年12月号収録
                 『緊縛レッスン入門編』改題

《書誌情報》

本書はマドンナ社よりマドンナメイト文庫の一冊(た10-4)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN4-576-00530-8
2000年3月10日=第一刷発行
発行=マドンナ社
発売=二見書房
定価=600円+税

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