ポスコ溶融炉爆発、内部で起きていた

 爆発が火災へと発展し、被害が拡大したことをめぐっては、ポスコの初動体制に問題があったためだと指摘されている。ポスコは「溶融炉で沸騰していたコークスが漏れ、周辺の引火物質が発火した」と説明しているが、業界関係者は「1500度以上の溶融炉周辺に引火物質があったことに納得がいかない。常に熱を発する高炉周辺は最も安全注意レベルが高い場所だ」と話した。

 大邱保健大消防安全管理学科の崔泳相(チェ・ヨンサン)教授は「酸素注入過程で爆発したため、空気中の酸素濃度が高まり、炎が急激に大きくなったとみられる」と指摘した。炎は20メートル以上の高さに達し、消防は約1時間にわたり接近できなかった。

 ポスコは被害規模も過小発表した。ポスコは事故当日の財産被害が1000万ウォン(約85万円)に満たず、1日後に操業が再開できると説明した。しかし、消防当局は送風口など溶融炉設備を除く被害額だけで9400万ウォン(約790万円)余りだと推定している。溶融炉周辺にあった自動車9台、建物の外壁なども燃えた。

 事故発生から3日目の24日午前0時まで、ポスコは溶融炉の送風口の交換作業など補修工事を行った。消防、警察などの点検を受け、試験稼働を経て、正常操業を開始するにはさらに2-3日を要する見通しだ。

大邱= 崔宰薫(チェ・ジェフン)記者
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