「まんが通商条約」結ぶ　鳥取と高知

　「まんが王国が強力タッグ」−。漫画を活用した地域振興に力を注ぐ鳥取、高知両県が24日、東京・秋葉原で「まんが王国友好通商条約」を締結した。漫画やアニメ文化を中心に人材や経済、観光などさまざまな分野で相互連携を図り、今秋には秋葉原で「まんが王国会議」を開催する。

「まんが王国友好通商条約」を締結し、意気込む平井知事（左から２人目）と尾崎知事（同４人目）＝24日、東京・秋葉原のベルサール秋葉原

　高知県は人口10万人当たりの漫画家数が全国１位。多くの漫画家を輩出し、関連事業を20年以上前から展開してきた。一方、鳥取県は昨年「まんが王国とっとり」を“建国”。「国際まんが博」を開き、「国際まんが博・乙」の今夏開催を決めるなど、両県そろって「まんが王国」を名乗っている。

　締結式には鳥取県の平井伸治知事が大国主命、高知県の尾崎正直知事が坂本龍馬と、両県を象徴する姿で登場。両知事は「王国同士一緒に頑張っていきたい」と決意表明し、連携して海外からの誘客にも力を入れていく考えを示した。

　締結式には漫画家のちばてつやさんと、平井知事からとっとりふるさと大使に急きょ任命された県出身の人気声優・下田麻美さんらが立ち会い、ちばさんは「漫画と両県の発展につながることを祈る」とコメント。両県を代表する漫画家・水木しげるさん、やなせたかしさんからも歓迎メッセージが寄せられた。

　締結式に先立ち記念イベント「まんがの聖地と呼ばれたい！高知×鳥取ｉｎＡＫＩＢＡ」も催され、鳥取県出身の「Ｃｈｅｌｉｐ」（チェリップ）など両県のご当地アイドルが熱のこもったステージを繰り広げた。