大飯原発 9月まで運転継続も3月19日 12時23分
国内で唯一運転している関西電力大飯原子力発電所の3号機と4号機について、国の原子力規制委員会は、ことし7月に導入する原発の運転の前提となる新たな安全基準を、当面、適用しないことを決めました。
この結果、安全上の確認をして問題がなければ、ことし9月まで運転の継続を認めることになります。
福井県にある関西電力の大飯原発3号機と4号機は、おととし政府が導入したストレステストなどの結果、「安全性が確認できた」として、去年8月から運転をしている国内で唯一の原発で、法律上、ことし9月まで運転できることになっています。
こうしたなか、原子力規制委員会が、原発の運転の前提となる新たな安全基準を7月までに策定することから、大飯原発の運転をこのまま継続させるか、7月に運転を止めて新基準による審査を行うかが焦点になっていました。
これについて田中俊一委員長が、19日の会合に案を提出し、「運転中の原発については、停止後に行われる定期検査の終了後に新基準を満たしているかを判断する」とし、大飯原発の2基については、新基準を定期検査で停止する9月までは適用しない考えを明らかにしました。
この案に対して、ほかの委員から異論はなく、大飯原発の2基は7月の新基準の導入前に行う安全上の確認作業で問題がなければ、ことし9月まで運転の継続を認めることになります。
また、19日の会合では、敷地内の断層を調査している、大飯原発を含む6か所の原発については、規制委員会が見解をまとめるまでは新基準による運転再開の審査を行わないことになりました。
関西電力は「今後、原子力規制委員会で行われる安全性の確認作業については、真摯(しんし)に対応してまいりたい。なお、新安全基準骨子案の内容を踏まえ、安全性向上のために直ちに必要となる対策については、新安全基準の施行を待たずして、できるものから対応してまいりたい」というコメントを出しました。
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