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「がん作る細胞」に新治療の可能性3月19日 4時26分
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がんを作り出すと考えられている大本の細胞で特定のたんぱく質の働きを抑えると、抗がん剤の効果が増すことを九州大学のグループが白血病のマウスを使った実験で確かめたと発表しました。
がんの根本的な治療法の開発につながる可能性があるとしています。
九州大学生体防御医学研究所のグループは、がんの新たな治療法を探るため、がんを作り出すと考えられている「がん幹(かん)細胞」に注目しました。
がん幹細胞は抗がん剤が効きにくく、再発や転移に関わる一方で、ほとんど増殖しないとされています。
研究グループは、血液のがん、慢性骨髄性白血病のマウスの遺伝子を操作し「Fbxw7」というたんぱく質の働きを抑えるとがん幹細胞が増殖を始めることを確かめました。
そして、抗がん剤を投与したところ、2か月後の生存率はたんぱく質の働きを抑えない場合の8倍に高まるなど効果が増したということです。
研究グループでは、がん幹細胞が抗がん剤の効きやすい状態に変化したとみていて、この特定のたんぱく質の働きを抑える物質を見つければ、がんの根本的な治療法の開発につながる可能性があるとしています。
研究に当たった中山敬一教授は「ほかのがんにも応用できる可能性がある。5年から10年で患者に届くよう薬の開発を進めたい」と話しています。
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