ライフ地域医療スタッフ不足 南相馬で廃業、外来時間短縮も 福島県の相双地方+(1/2ページ)(2013.3.25 08:43

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地域医療スタッフ不足 南相馬で廃業、外来時間短縮も 福島県の相双地方

2013.3.25 08:43 (1/2ページ)
外来診療時間を短縮して診療を続けるこいずみクリニックの小泉祐功院長=福島県南相馬市(油原聡子撮影)

外来診療時間を短縮して診療を続けるこいずみクリニックの小泉祐功院長=福島県南相馬市(油原聡子撮影)

 東京電力福島第1原発事故の影響が続く福島県。原発が立地する相双(そうそう)地方は特に看護師や医療事務スタッフなどの人手不足が深刻化し、地域医療に大きな影を落としている。市内の一部が原発から20キロ圏内の南相馬市では休業や閉院が相次ぎ、診療を続ける医療機関の負担も大きい。(油原聡子)

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 ◆後継者なく

 南相馬市は現在も一部に居住できない地域があり、市外への避難者は1万7千人超。相馬郡医師会によると、震災前は市内に40の病院・診療所があったが、14軒が閉院・休業した。「人を募集しても集まらない。開業医は特に厳しい状況です」(医師会担当者)

 同市の小児科医、平田慶肇(けいいち)医師(76)は現在、市の健診事業や市立総合病院の外来を手伝っている。昭和57年に開業した「平田小児科医院」を震災後に休業したからだ。「開業しても患者さんがいるわけじゃないから…」

 震災後、2~3週間でスタッフは戻った。だが、患者である子供が避難のため減っていた。子供を抱えたスタッフが避難を考えていたこともあり、震災の年の4月に休業。震災前、都内で小児科医として働く長男(47)が医院を継ぐという話があったが、震災でこの話はなくなった。

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