「帰ってこいよ」 相馬・宇多川下流でサケの稚魚放流
相馬市の松川浦近くの宇多川下流で21日、サケの稚魚の放流が行われた。
宇多川鮭増殖組合が将来的な漁獲量確保のために毎年取り組んでいる。市内山上の組合施設でふ化させた5センチほどの稚魚を21、22の両日に放している。今月上旬の自主放流を含めて稚魚約300万匹を放流する。
この日は組合員ら約20人が参加。「大きくなって帰ってこいよ」と願いを込め、元気に育った稚魚をバケツを使って川面に放った。
同組合によると、稚魚は松川浦を経て北太平洋を回遊し、成長して4年ほどで宇多川に戻ってくるという。河川に遡上(そじょう)すると餌を食べなくなるため、東京電力福島第一原発事故による放射性物質の影響は受けにくいとされる。同組合は震災後、2季連続(10~12月)で、やな漁を営んでいる。
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