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アルツハイマー改善へ 実験に成功3月18日 19時18分
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認知症の6割以上を占めるアルツハイマー病は脳に異常なたんぱく質が蓄積して発症するとされていますが、このたんぱく質を分解する酵素の遺伝子を特殊なウイルスを使って体内に入れ、症状を大幅に改善することに理化学研究所などのグループがマウスの実験で成功しました。
新たな治療法につながる可能性があるとしています。
アルツハイマー病は脳に異常なたんぱく質が蓄積して発症するとされ、病気が進むと、このたんぱく質を分解する「ネプリライシン」という酵素が減少していくことが分かっています。
理化学研究所と長崎大学のグループは、神経細胞に感染して遺伝子を組み込む性質がある特殊なウイルスを開発し、このウイルスを使って酵素の遺伝子をアルツハイマー病のマウスの血管に注射しました。
そして5か月後に調べたところ、記憶や学習能力が健康なマウスと同じ程度と、症状が大幅に改善していたほか、脳の中の異常なたんぱく質の量は酵素を入れていない場合に比べ35%減少していたということです。
研究グループでは、注射でアルツハイマー病を治療できるようになる可能性があるとしています。
グループの代表を務める理化学研究所の西道隆臣博士は「脳の中で働く仕組みや、副作用がないかなど詳しく検証し、5年程度で新たな治療法として患者に届けたい」と話しています。
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