RECRUIT

加藤 哲朗

展示案件には、高校生力が欠かせない。・・・たぶん。

-加藤さんの肩書き、教えてください。

開発チームの中の、CV(コンピュータビジョン・画像処理)担当。チームラボで一番人数の少ないチームで、僕と、チームラボミラーの斉藤くん だけという、たった2人のチームです。CVチームの職務は、チームラボ内でいうと、WEBよりも展示会系の仕事の方が多く、なかでもカメラなどのセンサーを使って処理する仕事が大半になります。書家・紫舟さんとの共同作品なんかは、まさにそうですよね。

-なるほど。展示案件とWEB案件の割り合いは?

会社としてはWEB:展示が9:1だけど、CVチームは逆で、1:9で展示案件が多いです。

-これまでどんな展示案件に関わってきましたか?

大きくは3つほどあります。ひとつは、リーボックカフェでテーブル作った「チームラボテーブル」。ひとつは、バラエティ番組「欽ちゃん! 30%番組をもう一度作りましょう(仮)」のコント用のセット、そして一番最近の仕事は、書家・紫舟さんとの新作「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」です。

-どれもこれも、全く別の作品ですね。チームラボテーブルは、" ちょっとしたコミュニケーションが始まるテーブル"ということで、とても面白い発想だと思います。どのようにして出来たのですが?

実はこの作品、案件が決まってから本番まで3週間しかない大変な案件でした。カフェ全体をデジタル空間にすることと、その一部としてテーブルを作ろうということは決まっていたので、はじめの1週間で案を練り、同時並行で、実物作りをしました。開発期間で言えば2週間しかなかったかな。コースターがどこに置いてあるかを検知し、そして、どんなアニメーションを出すかというプログラムに加え、テーブル自体を作る必要がありました。僕の他に、斉藤くんと大山くんと、同い年トリオで朝から晩まで作業の日々。まるで高校の文化祭のようでしたよ。秋葉原に買い出しに行って、試しての繰り返し(笑)。

-めちゃくちゃ楽しそうじゃないですか!

時間がなくて大変だったけど実際楽しかった。それに、身近に使えるものにデジタルの力を与えて楽しめるものを作ってみたかったので、関われて嬉しかったです。

-うってかわって、チームラボとしても初の試みとなる、バラエティ番組のセット作り。しかも組む相手は大御所・欽ちゃん。こちらはどの部分を担当していたのですか。

役者の動きと背景の映像を連動させるという仕組みをつくりました。 演者Aが別スタジオにある本物のふすまをあけると、その部分の映像が切り取られて、本スタジオの背景セットのふすまに合成されるというものです。決め打ちの映像の合成するではなく、インタラクティブなので、演者のアドリブに対応することができるというものなのですが・・・わかりますか?

-わかります。舞台の上で欽ちゃんが芝居をしているんだけど、そこにデジタルな映像が連動して、見ている人にとってはとても不思議な体験だったのではないかなと思います。

よかった(笑)。

-そして、チームラボの最新作、「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」は、9月に恵比寿ガーデンシネマで行われた展示会「Love Letter Project'11」で発表したインスタレーション。非常にポエティックで美しい作品で、たった2日間の展示ではもったいない!という声も沢山もらっています。

嬉しいです。

-だって、影に反応して文字がアニメーションに変わるんですよ!あれはどういった仕組みなのですか。

Webカメラがスクリーンを見ていて、影の位置を認識し、杉野くんが作ったアニメーションと連動する仕組みになっています。

-展示会オープン2時間前まで作業をしていましたよね。やはりこういうプログラムというのは非常に難しいのですか?

そうですね、トップクラスで大変だったかも(笑)。なぜかと言えば、スクリーンが大きくて(8m×3m)、プロジェクターも高い位置に設置することになっていたので、事前に実物大で実験出来なかった。とりあえずスモールスケールで実験していたのですが、本番2週間前に近くの体育館を借りてデモを行なった時、まったくダメでした。

なので、そのあとにもう一回だけ、杉野くんと体育館を借りて、本番に似た環境で試したんです。そうしたら、、、。まったくダメだったのが、普通にダメくらいになって、ああちょっと、ましになった、みたいな(苦笑)。そして、一回も成功した状態を拝むことなく、前日施工での調整開始。その段階でもまだダメで、あれがもしリハーサルだったら「今日はダメですね」ってあきらめるレベルでしたね。さすがに焦りはありましたが、夜中の時点で目処がついていたので、あとはできる限りの調整を細かく続けて、朝を迎えました。

-一緒に食べた松屋の朝食、美味しかったね。

そうそう、あれは確か朝の6時か7時。安堵感と空腹感全開で、 みんな無言で朝食セットを食べてました。

-でも、展示案件は毎回こういう、ジェットコースター案件なのですか。

そうですねー。万全を期していたつもりでも、毎回予期せぬことは起こります。だから、コミュニケーションとチームワークが本当に大切。高校生力、「いくぞー」的な、体育会系的な団結力が必要かも。ぼく体育会系じゃないからわからないけど。

画像処理チームはたった2人の最強コンビ

-ところで、加藤さんはチームラボが2社目とのことです。前職は何をしていたのですか

画像処理を使った仕事をしていました。例えば、防犯カメラの前を人が何人通ったかわかるシステム、みたいな。完全に、BtoB案件ですね。

-へえー。そんなシステムも需要あるんだ。ニッチだね。でも、テクノロジーが解決してくれないと相当面倒な調査って数知れず存在するんだろうなぁ。その会社には、どれだけ勤めていたのですか?

・・・半年です。

-はやっ!

そうですね(笑)。入社して4ヶ月後くらいに東大のイベントで猪子さんに再会したら、「今、画像処理の仕事あるけどこない?」って誘ってもらって。

-チームラボのことは知っていたの?

はい。学生時代、1年半くらいバイトしていました。週3回程度で、長期の休みは毎日出勤していたかな。もともとは深夜番組で猪子さんが出ている番組を偶然観て、面白そうだなーとおもって、「チームラボ」で検索→ファインドジョブ!という流れです。当時はプログラム書けなかったんだけど、頑張ります!!という気合で入れてもらいました。

-でも就職しなかった。

そう。就職する時は、もうすこし大きな組織で仕事をしてもいいんじゃないかなーって思って。

-でも、戻ってくるわけで。チームラボにはそういう人が少なくないですよね。決め手はなんだったのですか?

バイト時代が楽しかったのは大前提だけど、画像処理をできる人が求められている上に、人数が少ないという環境ですね。その方が自分のやれる範囲が広いし、修行できると思いました。

-じゃあ、出会ってから意外と時間経っているのですね。

そうですね。学部4年生の頃からなので、もう4,5年かな。

-そもそも、画像処理って仕事多いの?

少ないと思う・・・たぶん、デジカメの中に入っているソフトウェアを作っている会社(顔認識)とか、最近の流行だと、携帯アプリとかを開発する会社ですかね。インタラクティブな映像作品に使われるような画像処理をする仕事、となるとだいぶ限られると思います。

-冒頭で、出来れば展示案件を沢山やりたいと言っていましたが、WEB案件はどう捉えていますか。

どちらが良いとか悪いとかは特にないです。便宜上WEB案件と展示という分け方をして話しましたが、別に2項対立するものじゃないですもんね。まぁ展示以外の話をすると、FacebookアプリやAndroidアプリなど、社内にまだナレッジがないものを担当することが多いです。作り方とか仕様とかを調べて、勉強会でフィードバックしたり。おもしろかったです。WEBと展示、どちらも担当できるのは、いいですよね。

-超前向きだなぁ。そんな加藤くん、挑戦してみたい案件はありますか?

どうなんだろ、でもiPhoneアプリはやったことがないので気になります。あとはベタにKinectとか。

そんなことより、コイバナしようぜ!?

-さて、少数精鋭の画像処理チームですが、こういう学生に来てほしいな、というイメージ像はありますか?

画像処理を例にすると、できる範囲が広くて、たくさんの研究者が各方面で頑張っているわけだけど、一見ひとくくりにされてしまうので、ざっくりと仕事を振られることが少なくない。そんな状況でも、調査しつつ、なんとかやるかーって、やる気になってくれる人が重要な気がします。でもこれは画像処理に限らず、ですね。

-女子は?

CV女子、ほしいねー!

-珍しいの?

珍しくはないかな?理系という時点で数は減っていると思うけど、情報系だからそこそこいるはず。なので、ぜひエントリーを!

-なるほど。では、ラボのいいところを挙げるとすると。

スーツ着ないで済む!!

-わかる!わたしの基準もそうです!

この会社の短パン率とか、ヤバイですからね。20~30代の男性5人で飲みに行って、気がついたら全員短パンですから(苦笑)。

-チームラボってどんなとこ?

-なんだろうな。全然答えになってないんだけど、個人的には、テクノロジーとか全く知らない人にもうける仕事ができたらいいですね。簡単にいえば、合コンでうけるみたいな(加藤さんの母校・東工大は合コン行きたくないランキング1位らしい)。学生時代も、研究室仲間と話していてついつい難しい話題になると、「そんなことより、コイバナしようぜ」とか、そんなはなしばっかりしていた。そういうかんじ(苦笑)。具体的なことばで言うと、エンターテイメント寄りのアウトプットが好きなのかな。

-たしかに。社内の男子、みんな「モテたい!」「ラボ✩モテ」って、連呼しているもん。そのポテンシャルは、超必須かも(笑)。

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