◇DeNA4−3西武
DeNAは荒波が5回に同点の適時三塁打を放つなど好調を維持している。ブランコは2回に5号ソロ。鄭凱文は6イニング2失点とまずまずの投球だった。西武は菊池が5イニング4失点と安定感を欠いた。抑え候補の大石は1イニング無失点だった。
DeNAのブランコが打線に火をつけた。2点を追う2回、無死から西武先発・菊池の速球を強振すると、打球は左翼ポール際に飛び込んだ。オープン戦5号が勢いを付け、中盤の逆転劇につながった。
「ストレートを待っていたよ。最近打っていなかったけど、ストライクゾーンにきた球をしっかり打とうと思った」
前日22日には3三振を喫するなど最近4試合は無安打。だが基本に立ち返って結果を出した。菊池は150キロ近い速球が武器だが、力勝負は中日時代から大の得意。その古巣とぶつかる開幕カード、30日の第2戦は大野が相手か。
「大野とは仲がいい。どういうピッチャーかは知っている。ストレートが速い。いい勝負になると思う」。同じ速球派左腕の菊池を攻略し、いい予行練習になったに違いない。
オープン戦5発については「そりゃ(公式戦に)とっておきたいよ。でもシーズン中も打てるように努力する」と不敵に笑った。調子の良さや早い仕上がりを示すのは、本塁打の数だけではない。主砲は一発の後、安打も2本放った。
今季はオフもほぼ無休で練習に励み、早めに仕上げた。その分、疲れによる故障を防止しようと試合前には入念にストレッチ。「体の状態が100%なら必ずいいスイングができる」と胸を張った。そんなブランコの活躍もあって、DeNAはオープン戦9勝8敗1分け。1試合を残して5割以上を確定させた。
中畑監督は「ナイスゲームだった。あの豪快なホームランで空気が変わった」と笑いが止まらない。
ブランコ自身は「チームが明るいし、自分を呼んでくれてよくしてくれる。その期待に応えようと思う」。有言実行なら、ペナントレースでもいい勝負が期待できそうだ。 (後藤慎一)
この記事を印刷する