W杯アジア最終予選に向けた練習を見守るザッケローニ監督=ドーハで(共同)
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【ドーハ松岡祐司、原田公樹】ニッポンの敵はデコボコのピッチと異常気象? ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第6戦の日本−ヨルダン戦(26日・アンマン)に備え、日本サッカー協会の霜田正浩技術委員(46)がアンマンで開催された国際親善試合・ヨルダン−ベラルーシ戦を視察した。日本が大勝した昨年6月の対戦からヨルダンは大幅にメンバーを入れ替えており、「借りてきた猫のような状態だった、あの時とは全然違う」と警戒。美しい見た目とは正反対のデコボコのピッチと、異常気象による気温の乱高下を懸念材料に挙げた。
やはり難敵だった。ベラルーシに1−0。同格の欧州国を踏みつぶした難敵の強さを目に焼き付け、霜田技術委員は「ヨルダンは手ごわい。簡単な試合にはなりません」と警戒を強めた。
ヨルダンは最終予選B組で最下位ながら、ホームでは1勝1分けで無敗。昨年9月には強豪の豪州に快勝しており、アンマンでは絶対的な強さを誇っている。昨年途中から新戦力の登用を始めると、チームは好回転。6−0と大勝した前回対戦時のデータと見比べても、「メンバーが半分近く入れ替わり、いろいろやり方も変えていた。これから和田(コーチ)と情報をすり合わせないといけない」と、その変身ぶりの把握、分析が重要課題となった。
さらに、日本を待ち受ける二重苦も判明。アンマンは肌寒いという事前情報だったが、視察当日は暑かった。ヨルダンの気象当局によると、日中の気温が30度近くまで上昇。現地では「異常気象」と言われているといい、霜田委員は「3日前はすごく寒かったらしい。『3日後はどうなんだ?』と聞いたら、『異常気象だから分からない』と言われた。大変です」とこぼした。
もう1つの難題がデコボコのピッチ。キング・アブドラ国際競技場の芝は昨年2月の五輪予選・日本−シリア戦よりは良くなっているものの、「見た目は緑色だけど、実際はデコボコ。球が変な弾み方をしていた」と、想定通り、やっかいな警戒ポイント。W杯切符の獲得に向け、ニッポンはやはり総力を尽くすしかなさそうだ。
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