名古屋グランパスのDFハーフナー・ニッキ(18)とMF望月嶺臣(18)の高卒新人2人が22日、アウェーでのナビスコ杯鳥栖戦の遠征メンバーに入った。DF闘莉王とMF藤本の負傷を受け、ともに初のベンチ入り。出場の可能性は試合展開次第だが、ニッキは長身を生かしたパワープレー要員に名乗りを上げ、公式戦初出場へ胸を高鳴らせた。
197センチと167センチ、身長差30センチのコンビが新鮮な風を吹き込む。鳥栖遠征で初めて試合メンバー入りしたニッキと望月について、ストイコビッチ監督は「闘莉王と藤本がいない。その場所にフレッシュな2人を入れた。トップチームの雰囲気を味わわせたい。経験も必要だ」と説明。ただ昨年も同様の理由でベンチに入れた高卒新人MF田鍋を起用した。リーグ開幕戦でのDF牟田、3節でのDF本多に続き、公式戦デビューの可能性は高まっている。
特に「めちゃビックリした。マジ!?って」と大喜びしたニッキには使いどころがある。ズバリ、FWだ。経験や技術は足りないが、197センチという高さはすぐにでも通用する。闘莉王がいない現状、終盤のパワープレー要員にはうってつけだ。ユース時代も終盤にビハインドのゲームでは前線に進出。得点はないが、昨年は頭でつないで2アシストを記録した。一昨年も12月のクラブユース選手権準決勝でFW高原のゴールをアシストするなど、実績は十分だ。
幼少期から、兄の日本代表FWマイク(フィテッセ)との1対1を繰り返し、FWとしての動きもイメージできている。「前線では兄のプレーを思い出していました。高さで勝てない相手が競りにこないときは、胸でトラップしてシュートを狙いました」。その血統は頼もしすぎる。
鳥栖には09年に所属した兄マイクの応援に訪れ、スタジアムに感動した。「すごく雰囲気が良かった。あそこに行けるのは本当にうれしい」。4月のU−19日本代表候補合宿にもそろって選出。グランパスの将来を担う逸材2人が、本多に続く衝撃デビューを狙う。 (宮崎厚志)
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