遠隔操作事件 容疑者の男を起訴3月22日 14時35分
パソコンの遠隔操作事件で逮捕された男について、東京地方検察庁は旅客機の爆破を予告するメールを送りつけるなど、合わせて3つの事件で関与が裏付けられたとして、ハイジャック防止法違反などの罪で起訴しました。
男は「遠隔操作のプログラムを作ったり、使ったりしたことはない」などと一貫して関与を否定しています。
起訴されたのは、東京・江東区のインターネット関連会社社員、片山祐輔被告(30)です。
片山被告は、愛知県内の会社のパソコンを遠隔操作して漫画のイベントでの殺人予告をインターネットの掲示板に書き込んだほか、大阪の男性のパソコンを遠隔操作して旅客機の爆破を予告するメールを送りつけ、運航を妨害したなどとして、合わせて3つの事件でハイジャック防止法違反などの罪に問われています。
東京地検は、これらの事件で使われた遠隔操作ウイルスがアメリカのサーバーで見つかり、この中に片山被告が勤め先の会社で使っていたパソコンから送られたことを示す情報が含まれていたことや、同じパソコンにウイルスを試作したとみられる痕跡がみつかったことなどから、関与が裏付けられたとしています。
一方、片山被告は「ウイルスを作ったり使ったりしたことはない」などと、一貫して事件への関与を否定しています。
一連の事件を巡っては、大阪の男性以外にも、パソコンが遠隔操作された福岡や三重などの男性3人が誤認逮捕されていて、警視庁などが捜査を続けています。
弁護士「ショック受けているようだった」
片山被告は当初、取り調べや雑談に応じていましたが、取り調べの録音録画を合同捜査本部などが行わないことを理由に、先月19日以降、1か月余りにわたって取り調べに応じていません。
片山被告の起訴を受けて弁護を担当する佐藤博史弁護士らが会見を開きました。
22日午前、片山被告と接見して起訴される見通しを伝えた際の状況について佐藤弁護士は「片山被告は頭を抱えてしばらくうなだれ『なんでこんなことになったのでしょうか』と盛んに言っていた。自由の身になると思っていたようでずっとうつむいたままショックを受けているようだった」と述べました。
そのうえで、「明らかに誤った起訴で言語道断であり、彼の一貫した無実の訴えは変わらない。今後開かれる裁判で裁判官が真実を見抜いてくれることを信じてこれからの弁護活動に当たりたい」と述べ、改めて無実を訴えました。
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