PC遠隔操作:類似の別ウイルス確認
毎日新聞 2013年03月23日 02時30分(最終更新 03月23日 03時11分)
パソコン(PC)の遠隔操作事件で、片山祐輔容疑者(30)の勤務先のPCから、一連の事件で使われた遠隔操作ウイルス「iesys.exe」と類似する別のウイルスが見つかっていたことが、捜査関係者への取材で分かった。「iesys」と同様に「C#」というコンピューター言語で作られており、他人のPCを遠隔操作するための機能があった。東京地検は22日、一連の事件で初めて同容疑者を起訴。警視庁などの合同捜査本部は残る事件の捜査を進める。
捜査関係者によると、類似の遠隔操作ウイルスは押収したPCの解析で確認された。合同捜査本部は、片山被告が試作段階のウイルスを削除し忘れていたとみている。
また、大阪の男性のPCから殺人予告などが送信された事件では、片山被告が事件の数日前の昨年7月下旬に勤務先のPCなどを使ってウイルスの動作確認をしていた疑いがあることも分かった。
事件に使われたレンタル掲示板サイトに動作テストのためとみられる暗号化された複数の書き込みがあった。IPアドレスを調べたところ、発信元は勤務先や都内のネットカフェだったことが判明。カフェには当時、片山被告が来店しており、発信元のPCがある個室を利用していたことも確認された。【小泉大士、喜浦遊、松本惇】