関西電力:5月標準家庭、値上げ745円も 円安、燃料高
毎日新聞 2013年03月21日 21時46分
関西電力の5月分の電気料金が標準家庭(1カ月当たりの電力使用量300キロワット時)で4月分(6811円)よりも約745円高い7556円前後になる見通しとなった。4月の実施を目指していた家庭向け平均11.88%の本格的な電気料金値上げが1カ月遅れて5月1日になることに加え、円安進行で液化天然ガス(LNG)などの輸入価格が大幅に上昇しているため。
原発の停止による火力発電用の燃料費負担がかさんでいる関電は、電気料金のベースとなる「原価」を見直して値上げする方針。家庭向けの値上げに必要な政府の認可は来週以降になると見られるが、最低10日間の周知期間が必要なため値上げは5月になる。関電の申請通りに値上げ幅が認められたと仮定すると、標準家庭で電気料金は667円前後高くなる計算になる。
さらに、燃料費の変動に合わせて毎月料金を見直す仕組み「燃料費調整制度」があり、円安の進行分が、値上げに上乗せされる。5月分の料金の基準となる昨年12月〜今年2月のLNGや原油などの平均輸入価格は、4月分の基準(昨年11月〜今年1月)に比べて割高となったため、料金は約78円高くなる見通しだ。
一方、大阪ガスのガス料金も2カ月連続の値上げになる見通し。標準家庭(1カ月当たりのガス使用量が33立方メートル)で約140円高い6228円前後になると見られる。【横山三加子】