【ソウル聯合ニュース】韓国の主要放送局と金融機関のコンピューターサーバーが一斉にダウンした問題について、北朝鮮による攻撃の可能性が提起される中、北朝鮮が追跡を避けるため高度な技術でサーバーメンテナンス業者のコンピューターを掌握し、迂回攻撃を企図していることが分かった。韓国政府関係者が21日、伝えた。
同関係者は「北朝鮮は韓国の探知を迂回し追跡を避けるためハッキング通信暗号化や痕跡を削除するなど、高度な技術を適用している」と話した。
また韓国で国家の主要基幹施設の制御システムを閉鎖システムとして運営し始めると、直接ハッキングができなくなったためサーバーメンテナンス業者などのコンピューターを掌握して迂回攻撃を企図するようになった明らかにした。
政府は北朝鮮による攻撃と判断した2009年と2011年のDDoS攻撃(分散型サービス妨害)や同年の農協の電算システム、昨年の中央日報などに対するハッキング分析を通じ、このような北朝鮮のサイバー攻撃の実態を把握したとみられる。
同関係者は今後北朝鮮は韓国の交通や電力など主要基幹施設の制御システムや金融システムの脆弱(ぜいじゃく)な部分を綿密に分析し、同時多発的に精密な打撃を加えてくる可能性があると予測した。
同関係者によると北朝鮮は偵察総局所属の専門部隊を中心に1000人規模のハッキング組織を運営し、金策工業総合大学や金日成総合大学で対韓国サイバー戦遂行のための専門ハッカーを養成している。
さらに北朝鮮は国内だけでなく中国・北京や瀋陽でもハッキング拠点を運営し、韓国に対するハッキングやサイバー心理戦を展開しているとされる。
2000年代半ばからは当時の金正日(キム・ジョンイル)総書記の指示でサイバー戦力を大幅に強化し、機密情報の入手やDDoS攻撃、システム破壊など挑発のレベルを徐々に上げている。