「米原ルートに優位性」 北陸新幹線・府が容認姿勢
京都府は21日、北陸新幹線の敦賀(福井県)以西で関西広域連合が検討する3ルート案について、米原駅(米原市)で東海道新幹線と接続する「米原ルート」の優位性を認める考え方を示した。府北中部を通る「小浜ルート」を重視してきた府が「米原」を容認する姿勢を示したことで、広域連合が目指す月内の意見集約が進む可能性が出てきた。
3ルート案の建設費は広域連合の試算で、距離の短い「米原」が約5100億円と最も安く、距離が最長の「小浜」は約9500億円と最も高い。滋賀県西部を通る「湖西ルート」は約7700億円だった。費用対効果も「米原」は「小浜」の2倍以上とされた。
21日に開かれた府議会建設交通常任委員会で、府は広域連合の試算を前提に「米原ルートに優位性がある」との考え方を示した。22日の公共交通機関・道路整備対策特別委員会にも示し、議会の意見を踏まえた上で、28日の広域連合会合で表明する。
一方、「小浜」については、日本海国土軸形成の観点や、大阪-下関を結ぶ山陰新幹線との関連から「国において引き続き検討を行うべき」との指摘にとどめた。
大阪府が既に「米原」を求め、滋賀県も他の2ルートより「米原が有利」とする考えをまとめている。京都府も同様の姿勢を示したことで、3府県の意見が一致することになる。広域連合は構成府県の意見を取りまとめ、関西が希望するルートとして国に提案する。
【 2013年03月21日 21時50分 】