名古屋グランパスのMF藤本淳吾(28)が長期離脱を強いられることになった。20日のナビスコ杯C大阪戦の前半に右足を負傷。21日に豊田市内の病院で精密検査を受け、右太もも裏肉離れで全治3〜4週間と診断されたもよう。右太もも裏は過去にも故障を繰り返した箇所。全治1カ月となれば4月末まで公式戦9試合を欠場する可能性が高く、チームにとっても痛恨の離脱となった。
ようやく試合内容が向上してきたグランパスにとって、痛すぎる司令塔の離脱となった。
豊田市内の病院に向かう直前のクラブハウスで藤本は「たぶん1カ月くらいかかる」と予測。それでも落ち込むそぶりを見せず、「オレが一番痛いよ」と苦笑いした。
C大阪戦では田口、磯村とともに中盤を構成。安定したパス回しから裏への飛び出しなどでチャンスをつくった藤本。「ここ3試合では一番良かった。中盤3人がグルグル回りながら三角形を保っていたし、意識的に裏に抜けて、誰かがスペースを使ってくれればというのもあった」と連係に手応えを感じていた。それだけに、意識していた裏への飛び出しで故障したのは皮肉だった。
右太もも裏は前所属の清水時代から繰り返していた箇所だ。「4回目くらい。プロ1、2年目もやったし、2010年にもやった」と記憶をひもといた。それだけに、リハビリ中の過ごし方も心得ている。
「太らないように、食生活も気を付けないといけない。上半身の筋トレもこの機会にしまくろう」。負傷してしまった以上、万全の状態で復帰するために全力を尽くす。
チームは23日に中2日でアウェーのナビスコ杯鳥栖戦を迎える。藤本の復帰を焦らせないためにも、残ったメンバーは結果と内容を伴った試合にこだわることが重要だ。 (宮崎厚志)
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