調べる方法は、同社のホームページに書いてあるところによれば、論文をあるソフトに掛けるらしい。すると、75%の盗作が認められる部分、50%の盗作が認められる部分などと、自動的にカラーの見取図となって出てくる。以下はインタビュー記事からの抜粋。
ハンブルガー・モルゲンポスト(以下、H・M):「あなたは、博士論文の盗作を探す仕事で生活しているのか?」
M・ハイディンクスフェルダー(以下、H):「2011年11月からはそうだ。まだオンライン研究者という職もあるが、それは目下のところ休業中」
H・M:「他人の論文を調べさせたければ、あなたに依頼することができるが、その条件は?」
H:「2つの方法がある。金を払って依頼する。あるいは、興味深い物件であること。値段は数百ユーロから始まり、ちゃんと調べる場合は数千ユーロとなる」
メルケル独首相は米経済誌フォーブスが昨年8月に発表した「世界で最も影響力のある女性100人」の第1位に、2年連続で選ばれた〔AFPBB News〕
H・M:「メルケル首相の博士論文に欠陥を見つけたら、報奨金を出すという申し出を受けているという話は本当か?」
H:「本当だ。しかし、それについては話したくない」
H・M:「5ケタの金額?」
H:「ノーコメントだ」
H・M:「しかし、メルケル氏の論文を調べているのではないか?」
H:「下調べは終わっている。しかし、だからといって、それをさらに進める価値があるというわけではない。ところで、大事なことを言っておかなければならないが、私の手掛けている論文は、有名な人々の物だけではない。私はすでに何人もの教授たちを失脚させた。たとえ彼らが、健康上の理由で辞任していたとしても」
メルケル氏は物理学者だ。彼女の論文は、独自の実験をテーマにしており、コンピューターの手には負えないという話を聞いた。そうでなければ、とっくの昔にやり玉に挙がっているはずだ。
そのとき、私の脳裏に、シャヴァーン氏の博士号剥奪の発表をした、デュッセルドルフの哲学部の教授の姿が浮かんだ。あの硬直した態度は、あまりにも不自然だった。ひょっとしたら彼も、「あなたの論文も調べたよ」と脅迫されていたのではないだろうか。
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