福島第1原発:冷却装置 全ての設備が復旧
毎日新聞 2013年03月20日 00時48分(最終更新 03月20日 01時40分)
東京電力福島第1原発で停電があり、1、3、4号機の使用済み核燃料プール、1〜6号機の核燃料6377本を保管している共用プールの冷却装置などが停止した問題で、東電は20日未明までに停止していた全ての設備が復旧したと発表した。
東電によると、18日夜の停電に伴い、冷却装置や汚染水を処理するセシウム吸着装置など9設備への給電が停止。停電の原因とみられる仮設の配電盤を経由せずに電源を確保するため配電ケーブルをつなぎ替えるなどした。停止していたセシウム吸着装置は19日正午ごろ、1号機の冷却装置は19日午後2時20分、4号機は同日午後4時13分、3号機は同日午後10時43分、共用プールは20日午前0時12分に順次復旧した。
使用済み核燃料プールの水温は19日午後4時台で、1号機17度、3号機16・8度、4号機30度、共用プールは29・9度。18日午後4時と比べて5〜1度上昇したが、安全基準となる保安規定の65度は超えなかった。
東電の尾野昌之・原子力・立地本部長代理は記者会見で「安定した冷温停止の状況を維持することに努めているが、このようなトラブルで心配をかけて申し訳ない」と謝罪した。【鳥井真平】