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部活熱中症死、大分県などに4656万円賠償命令

 大分県竹田市の県立竹田高で2009年、剣道部の2年工藤剣太さん(当時17歳)が練習中に倒れ、熱中症で死亡したのは部の顧問らが熱中症対策を怠ったのが原因などとして、工藤さんの両親が、同部顧問と副顧問だった男性教諭や県などを相手取り、約8600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、大分地裁であった。中平健裁判長は「適切な措置を怠った」と元顧問らの過失を認め、国家賠償法などに基づき、県と搬送先の病院を管理する同県豊後大野市に計4656万円の支払いを命じた。

 判決によると、工藤さんは09年8月、同校剣道場で練習中に「もう無理です」と訴えた後、竹刀を落としたまま構えを続けるなど意識がもうろうとしていた。元顧問から「演技をするな」と蹴られ、よろめいて倒れるなどし、その後意識を失い、搬送先の病院で死亡した。

 中平裁判長は「竹刀を落としたことに気付かなかった時点で、意識障害を起こしていたと考えられるのに何ら措置を取らず、結局、病院搬送が約24分遅れたことが、救命可能性を低下させる大きな原因となった」と指摘。「熱中症に対する処置は十分だった」とする元顧問と元副顧問の主張を退け、過失を認めたが、2人への賠償請求は棄却した。

2013年3月21日  読売新聞)
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