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部活動中に熱中症で死亡 県に賠償命令
3月21日 22時59分

4年前、大分県竹田市の県立高校で、剣道部の部活動中に男子生徒が熱中症で倒れて死亡したのは学校や病院が適切な対応を怠ったためだと両親が訴えていた裁判で、大分地方裁判所は学校や病院の過失を認め、大分県などに合わせて4600万円余りの賠償を命じました。

平成21年8月、大分県竹田市の県立竹田高校で当時2年生だった工藤剣太さんが剣道部の部活動中に熱中症で倒れて死亡しました。両親は、剣太さんの意識がもうろうとした状態だったのに顧問と副顧問だった教諭2人がすぐに手当てすることもなく、搬送された病院も適切な対応を怠ったことが死亡につながったとして大分県などに8600万円余りの損害賠償を求めていました。
21日の判決で、大分地方裁判所の中平健裁判長は、「2人の教諭は男子生徒が熱中症になったことを分かっていたのに直ちに練習を中止せず、病院への搬送が遅れ救命の可能性を低下させる大きな原因となった」などと学校側の過失を認めました。
さらに、「病院側も体を冷やす措置を怠った」などとして大分県と病院を管理する豊後大野市に合わせて4600万円余りの賠償を命じました。
判決について母親の工藤奈美さんは、「裁判のたびに息子が亡くなったことを思い出さなければならず、苦しくてつらい裁判でした」と話していました。
一方、大分県は、「判決の内容について十分検討を行ったうえで今後の対応を判断して参ります」と話しています。

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