Updated: Tokyo  2013/03/21 22:49  |  New York  2013/03/21 09:49  |  London  2013/03/21 13:49
 

福島原発冷却装置、20日朝に全面復旧へ-発生源は配電盤か

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  3月19日(ブルームバーグ):東京電力 は19日、福島第一原子力発電所で起きた停電で停止していた汚染水処理装置と、1、4号機の使用済み核燃料プール冷却装置が復旧したと発表した。

残る3号機核燃料プールは同日午後8時までに、共用プールも20日午前8時までに冷却装置が再開する予定。共用プールが再開すれば停電で停止していた設備・装置9カ所は全て復旧する。

東電の発表によると、18日午後6時57分ごろ、免震重要棟で電源が瞬時停止した。1、3、4号機の使用済み燃料プールと共用プールの冷却装置などが停止した状態となったが、原子炉注水設備は影響を受けておらず、原発周辺の放射線量を調べるモニタリングポストの値に変化はない。

東電は3、4号機にある仮設配電盤に何らかの原因で過電流が流れ、周辺の設備にも波及した可能性があるとみている。詳しい原因は調査中。

東電の尾野昌之原子力・立地本部本部長代理は同日夕、都内本社での記者会見で「ご心配をおかけして大変申し訳なく思う」と陳謝した。

使用済み燃料棒が多く保管されている4号機の燃料プールの温度は19日午前10時時点で30.5度に上昇。保安規定上の管理温度である65度に到達するまでに4.52日(108.7時間)と最も早く、東電は「4号機の冷却の復旧を最優先に行う」との方針を示していた。

菅義偉官房長官は午後の会見で、福島第一原発の停電について「窒素ガス供給措置およびセシウム吸着装置が運転を再開したほか、1号機燃料プールの冷却装置も起動した。共用プールも明日朝8時までに復旧見込みと聞いている。心配されていたことはこれで完全になくなったということだ」と指摘。その上で「しっかりと原因調査をし再発防止を図っていくことが極めて大事だ」と強調した。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 鈴木偉知郎 isuzuki@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2013/03/19 18:12 JST

 
 
 
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