3回目の今日は149の首軸について変遷を書いてみたいと思います。
首軸の種類はニブやペン芯に比べると少ないほうです。
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1950年代は左側の2本
ほとんどが2番目の首軸になります。

これは先日、澤氏より情報を頂きまして、それを反映しています。
作家北方謙三氏の149クーゲルの首軸は139と同じフラン時の無い1950年代の146のような首軸というお話でした。
写真は139の首軸の画像ですが、2012年に行われた「作家と万年筆展」で展示されていたその149はインク窓も赤でまさに写真のような感じでした。(その時は首軸まで注意がいきませんでしたが)
写真の1950年代の2本は、師匠のブログより転写させていただいております。
139からの流れですので、一番左のそれは1950年代初頭までと考えられます。
左から2番目の首軸は首軸先端のくびれ。。。私はフランジと呼ぶようにしていますがそのフランジが太くごつい。。。首軸自体が無骨な感じを受けます。
尚、1950年代は首軸がインク窓上部で分割できます。
1960年代にはいると首軸は胴軸と一体型となりフランジ部分も薄くなります。
1970年代1960年代同様に胴軸一体型の首軸ですが、フランジ部が若干縦長風にでキャップネジ部分の上部に1本の段差のような筋がつきます。
写真の赤の楕円表示の部分です
胴軸一体型なので、あとからUPしますピストンユニットの違いで確認した方が間違いがないと思います。
1980年代になると首軸先端が開くような形状になります。
一般的にラッパ型と称しており、現行モデルまで引き継がれています。
ただし、これは首軸が分割できます
1950年代と違うのは2重スリーブのような形になっており、メーカー標準では内部に薄いピンク色のようなコーキングがされています。

余談ですが。。。
 はずしてしまうとこのコーキングが切れてインク漏れを起すので、くれぐれもはずさないようにした方が良いと思います。
これは師匠のブログでもくれぐれも良い子はやらないようにと注意を促されています。
 その段階で既にはずしてしまった方がいらっしゃったようですが(笑
万が一・・・やってしまった場合。。。というか見ないでやっちまった自分の対応はこうでした。
まず薄いピンクのコーキングをすべて綺麗に取り外す・・・ピンセット利用が良いと思います。
次に東急ハンズでも売っている透明のバスコークを2重スリーブになっている部分に万遍なく塗って元のようにはめれば、乾いた後はインク漏れも無くOKでした。
バスコークでなくてもシェラックでも良いようです。

今後ラッパ型の首軸もまったく変化していないとは思えないので、ひと段落ついたら比較観察して、違いがあったらUPしたいと思います。

次回は
尻軸リングとねじ山についてです。